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夏至と冬至の違いとは?子どもと一緒に季節の変化を楽しく学ぼう

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「夏至と冬至って、どっちが昼が長いんだっけ?」
子どもにそう聞かれて、答えに詰まったこと、ありませんか?私もその一人です。季節の変化を肌で感じることはあっても、どうしてそうなるのかまでは、案外知らないまま大人になってしまっていました。

でも、子どもの「なんで?」にちゃんと答えられるようになると、日々の暮らしがちょっと楽しくなるものです。この記事では、夏至と冬至の違いや、それぞれの意味、そして親子で楽しめる過ごし方まで、わかりやすくご紹介します。

夏至と冬至って、何がどう違うの?

夏至と冬至は、1年の中で「昼の長さ」が最も極端になる日。
つまり、太陽が出ている時間が一番長い日と、短い日です。
でも、実際に「どうしてそうなるのか?」「どれくらい違うのか?」と聞かれると、正確に説明できる人は少ないかもしれません。

私自身、子どもに「どっちが長いの?」と聞かれたとき、答えが曖昧になってしまって。
あらためて調べてみたら、「へぇ、そうだったのか」と大人でも新しい発見がある内容でした。

夏至は「昼がいちばん長い日」

夏至(げし)は、毎年6月21日ごろにやってきます。
この日は、太陽が一年で最も高い位置を通るため、地上に光が届く時間=昼の時間が最大になります。

たとえば東京では、日の出が朝4時25分ごろ、日の入りが19時ちょっと過ぎ。
つまり、日照時間は約14時間35分にもなるんです。
ちなみに、札幌では15時間以上にもなります。

「まだ夕方なのに、こんなに明るいの?」
私もよくそう感じて、得した気分で子どもと散歩に出かけたことがあります。
夕方の時間がたっぷりあるからこそ、外遊びや夕涼みが楽しい季節ですよね。

一方で、夜の時間はかなり短くなります。
気がつけば寝る時間になっても外が明るくて、「もう寝る時間?」と子どもに言われてしまうことも。
生活のリズムが少しズレやすい時期でもあります。

夏至=昼が最長、夜が最短の日と覚えておくとわかりやすいですね。

冬至は「昼がいちばん短い日」

一方の冬至(とうじ)は、毎年12月21日ごろに訪れます。
この日は、太陽が一年で最も低い軌道を通るため、地面に届く光の時間が一番短くなります。

東京では、日の出が朝6時50分ごろ、日の入りは16時30分前後。
日照時間はたったの約9時間40分しかありません。
夏至と比べると、その差はなんと約5時間!
これだけ時間の差があると、体感としてもかなり違いますよね。

「もう暗くなってる…まだ16時なのに」
そんなふうに思ったこと、きっとあると思います。
特に冬至の前後は、夕方の外出や買い物も早めに済ませたくなるような、そんな空気に包まれます。

ちなみに、北海道など北に行くほど、この差はさらに大きくなります。
札幌では冬至の日照時間が8時間前後と、1日のうちほとんどが薄暗い状態になることも。

ただし、冬至を過ぎれば少しずつ日が伸びていくので、「太陽が帰ってくる日」として前向きにとらえられてきた背景もあります。
冬至=昼が最短、夜が最長の日というのがポイントです。

なぜ昼の長さが変わるの?

夏至や冬至に「昼の長さが違う」のは、ただ気候が違うからではありません。
実は、地球の動きと太陽との位置関係が大きく関係しています。
難しいことのように聞こえますが、親子で理解できるように、できるだけシンプルに説明していきますね。

地球は傾いて回っている

私たちが暮らす地球は、じつはまっすぐ立っていません。
地球の地軸(じじく)は、23.4度ほど傾いているんです。
この地軸の傾きが、季節や昼の長さに深くかかわっています。

そしてこの傾いた地球が、1年かけて太陽の周りをぐるっと一周する(公転する)ことで、季節が生まれます。
このとき、地球のどの場所にどれだけ太陽の光が当たるかが日によって変化しているんですね。

たとえば、夏至のころは北半球(日本がある側)が太陽に近づいている状態。
太陽の光がたっぷり当たり、昼が長くなります。
反対に、冬至のころは北半球が太陽からやや遠ざかっていて、光の当たる時間が短くなるため、昼が短くなるのです。

つまり、昼の長さの違いは「地球の傾き」と「太陽の角度」の組み合わせで起きているということ。

この仕組みがあるからこそ、季節が生まれ、夏至や冬至といった節目が生まれるんですね。

夏至・冬至は「太陽の通り道」のピーク

もう少し具体的に見てみましょう。
夏至と冬至は、太陽が空の中をどう動くか(通り道)が大きく違う日でもあります。

夏至:太陽が高く昇る

夏至の日は、太陽が空のいちばん高い場所まで昇ります。
朝早くから昇り始めて、夕方遅くまで沈まないため、昼がとても長くなるのです。

太陽の位置が高いため、私たちの影は短くなります。
「夏の昼間は影が短くてくっきりしている」と感じたこと、ありませんか?

太陽が高く通る=昼が長く、日差しが強いというのが夏至の特徴です。

冬至:太陽が低いまま移動する

一方、冬至の日は、太陽が空の低い位置をゆっくり移動していきます。
昇っている時間も短く、あっという間に沈んでしまうので、昼がとても短く感じます。

太陽の高さが低いため、影も長く伸びます。
夕方の公園で、「もう夕方かな?」と思って時計を見ると、まだ3時台だったりするのはこのせいです。

太陽が低く通る=昼が短く、空気も冷たいというのが冬至の特徴です。

こうした「太陽の高さ」や「光の当たり方の違い」を、身の回りの変化と一緒に感じられると、
季節をよりリアルに、親子で楽しむことができるようになります。

夏至と冬至、それぞれにどんな意味があるの?

夏至と冬至は、単に「昼が長い日」「昼が短い日」といった気象的な節目だけではなく、
昔から人々の暮らしや信仰、行事とも深く関わってきた大切な日です。

季節の移ろいを肌で感じ、太陽の動きに合わせて生きてきた昔の人々にとって、
この2つの日はまさに「自然とつながる節目」でした。

夏至は農業の節目だった

夏至のころ、日本の農村部ではちょうど田植えが一段落する時期。
そのため、田んぼに苗が並び、これからの生育を太陽に願うような、希望に満ちた時期でもあります。

昔の人々にとって、太陽は作物の育ちを左右する存在でした。
太陽の恵みがたっぷり降り注ぐ夏至の日には、「今年もよい実りがありますように」と願いを込めて太陽に感謝する習わしが各地で見られました。

たとえば、京都では「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事がこの時期に行われ、
半年分の穢れ(けがれ)を落として、後半の無病息災を願う風習が残っています。

ただ、日本の場合はちょうど梅雨と重なるため、空が曇っていても「今日は夏至なんだ」と意識しづらいのが実情です。
私自身、夏至をちゃんと意識したのは、子どもに聞かれて調べてみたのが最初でした。

でも、実際は太陽が最も高く昇る特別な日。
自然とのつながりを再確認するには、絶好のタイミングなんですよね。

冬至は「再生」の象徴

一方の冬至は、1年のうちで最も昼が短く、夜が長くなる日。
言ってしまえば「いちばん暗い日」なのですが、実はこの日から少しずつ昼の時間が延びていきます。

だからこそ、冬至は「太陽が生まれ変わる日」や「光の復活の日」として、世界中で大切にされてきた日でもあるのです。

たとえば、中国では「冬至節(とうじせつ)」として家族で食事を囲む習慣があり、
ヨーロッパではキリスト教の「クリスマス」と同じ時期に「光の再生」を祝う風習が根付いています。

日本では「ん」のつく食べ物を食べると運がつく、として、
「かぼちゃ(なんきん)を食べる」のが定番になりました。
かぼちゃには栄養が豊富で、寒い冬を元気に過ごすための知恵が詰まっています。

さらに、「ゆず湯」に入るのも冬至の風物詩。
香りで邪気を払うとされる柚子を浮かべて、体をあたため、風邪をひかないようにするという願いが込められています。

私の家でも、子どもと一緒にかぼちゃのスープを作り、夜はゆずを浮かべたお風呂で「今日は冬至なんだね」と話すのが恒例行事になりました。

冬至=一番暗い日でありながら、「ここから明るくなっていく」という前向きな節目
子どもにとっても、「暗い日があるからこそ、光のありがたみがわかるんだよ」と伝えやすいタイミングかもしれません。

このように、夏至と冬至には、それぞれに込められた自然とのつながりや暮らしの知恵があります。
日々の生活に追われがちな私たちにとっても、少し立ち止まって季節を見つめるいいきっかけになりますよね。

わが家でやっている、夏至・冬至の楽しみ方

季節の節目って、カレンダーで日付を見るだけじゃなかなか実感できないものですよね。
でも、わが家では「今日は夏至だよ」「もうすぐ冬至だね」と、ちょっとした会話や小さな習慣を通して、季節のリズムを楽しむようにしています。

特別な飾りつけやごちそうがあるわけではありません。
でも、子どもと一緒に「今の季節」を感じることで、自然と会話が生まれたり、気持ちがゆったりしたりするのが不思議です。

夏至の日は「夕涼みタイム」

夏至の日は、1年でもっとも日が長い日。
だからこそ、わが家では毎年恒例の「夕涼み散歩」を楽しみにしています。

仕事や家事がひと段落した夕方、
「まだこんなに明るいね〜!」と子どもが目を輝かせながら外に出ると、
まだ陽が落ちきらない空に、夏の気配がじんわりと広がっています。

去年は、近くの公園のベンチに座って、風に当たりながらアイスを食べただけ。
でもそれが「あぁ、今日は特別な日なんだな」って思わせてくれる、豊かな時間でした。

「夕焼けってきれいだね」
「鳥さんが帰っていくね」
そんな小さな会話を交わしながら、だんだんと暮れていく空を見上げていると、
時間の流れが普段よりもずっとゆっくりに感じられるんです。

日が長いからこそできる、家族の“もうひと呼吸”の時間。
これが、夏至の日の一番の贅沢だなと思っています。

冬至の日は「かぼちゃのスープ」と「ゆず風呂」

冬至の日は、反対に1年でいちばん日が短くて、寒さが身に染みる日。
だからこそ、わが家では「体と心をあたためる日」と決めています。

まずは、子どもと一緒に「かぼちゃのスープ」作り。
皮むきはちょっと大変だけど、「やってみる!」と張り切る姿にほっこりします。

「冬至にかぼちゃを食べると、風邪をひかないって言うんだよ」
そんな話をしながら、ぐつぐつ煮込むスープ。
味見をした子どもが「うん、おいしい!」と笑ってくれると、こちらも嬉しくなります。
おかわりまでしてくれると、作った甲斐があったなと心がぽかぽかになります。

そして夜は、「ゆず風呂」。
丸ごとのゆずを切って、お風呂に浮かべると、ふわっと広がる香りに「いいにおい〜!」と声が上がります。

「ゆずって何のために入れるの?」と聞かれたときは、
「邪気を払って、元気に冬を越せるようにするんだって」と伝えると、なんだか神聖な気持ちにも。

肩までしっかりつかって、「今日から少しずつ昼が長くなるんだね」と話すと、
子どもも「そうなんだ、太陽が戻ってくるんだ!」と喜んでくれました。

暗く寒い時期だからこそ、あたたかい食事とお風呂で前向きに過ごす
そんな冬至の過ごし方が、わが家の定番になっています。

ちょっとした工夫で、季節の節目がぐっと身近なものになります。
「イベント化」しなくても、子どもと一緒に自然や暦を感じられる時間は、
日常の中にある小さな贈り物のように思えます。

親子で楽しむ!1年の「節目」を感じるヒント

夏至や冬至に限らず、1年を通して季節の変わり目を意識することで、
家族の暮らしにリズムや一体感が生まれてくると私は感じています。

私たち大人は、仕事や予定に追われて、つい「今日は何の日か」を見失いがち。
でも、子どもたちは「今日は特別?」というワクワク感があると、目がキラッと輝くんですよね。

そんな“日常にちょっとしたハレの要素”を取り入れるコツをご紹介します。

「今日は何の日?」カレンダーを作ってみる

わが家では、リビングの壁に手作りの季節カレンダーを貼っています。
100円ショップで買った無地のカレンダーに、行事の日を書き込んだり、イラストを描いたり。

「今日は夏至なんだよ」「来週は七夕だね」と、朝いちばんに話すだけで、子どもの反応が全然違うんです。
保育園や学校でも季節行事をやっているけれど、家庭でのひとことが子どもにとって“実感”になるようで。

シールを貼ったり、その日のイラストを一緒に描いたりすると、「自分で作った」という達成感も生まれます。
ときどき「今日は何描こうかな?」と自分からカレンダーを見に行くようになりました。

カレンダーが、季節を感じる“家族の掲示板”になっていく感じが心地よいです。

続けやすくするコツは、完璧を目指さないこと。
日付がズレてもOK!週末にまとめて描いたっていいんです。
親も子も楽しめるペースで取り入れるのが長続きの秘訣です。

季節の絵本や図鑑もおすすめ

「なんで昼が長いの?」「どうしてゆず湯に入るの?」
そんな疑問が出てきたときは、絵本や図鑑の出番。

最近は、行事や季節のことをやさしく解説した絵本がたくさんあって、寝る前の読み聞かせタイムにもぴったりです。

私が気に入っているのは、「○月のえほん」や「二十四節気のえほん」シリーズ。
文章もイラストもやさしくて、子どもが「へぇ〜」と楽しそうに反応してくれるんです。

一緒にページをめくりながら、「冬至は太陽がいちばん弱い日なんだって」「春分は昼と夜が同じ長さなんだよ」と、
親の私自身も「知らなかった…!」と学び直すことがたくさん

「ママも知らなかったの?」「うん、一緒に知れてうれしいね」
そんなやり取りができるのも、この時間ならではです。

季節の節目を意識するって、なにも堅苦しい伝統を守ることではありません。
「今日はちょっと特別な日なんだよ」と伝える小さなアクションが、
子どもにとって“暮らしを楽しむ感性”につながっていくのではないかと思っています。

まとめ|夏至と冬至をきっかけに、季節のリズムを感じよう

夏至と冬至の違いは、「昼の長さ」だけでなく、季節の節目としての意味や楽しみ方にも大きな違いがあります。
「今日はなんの日?」と意識するだけで、毎日の暮らしが少し豊かになる気がします。

私自身、子どもの何気ないひとことがきっかけで、こうした行事に興味を持つようになりました。
もし今まで意識してこなかったという方も、今年はぜひ、親子で「季節のリズム」を感じてみませんか?