はじめて子どもを歯医者さんへ連れて行く日は、親の私までソワソワして落ち着かなくなります。「怖がらないかな」「泣いたらどうしよう」と思えば思うほど、当日のハードルが上がってしまうんですよね。わが家もまったく同じでした。でも、実際に行ってみると、ちょっとした声かけや歯医者さんの選び方だけで、驚くほどスムーズに受診できました。
この記事では、私自身の体験談を交えながら、「泣かないための声かけ」「歯医者さん選びのコツ」「当日の動き方」をまとめました。これから初めての歯医者に行くご家庭が、少しでも安心できる時間になりますように。
目次
初めての歯医者に行く前日のわが家の“準備”
前日の夜、実は私の方がそわそわして落ち着きませんでした。「痛がったらどうしよう」「怖がって逃げ出したら?」といった心配が頭の中をぐるぐる。
でも、子どもにその不安を伝えてしまうと、余計にハードルが上がってしまう気がして、あえて普段通りのテンションで声をかけるように意識しました。
子どもが不安にならない声かけ
「明日は歯をピカピカにしに行こうね」と伝えたとき、子どもが「ピカピカ?」と笑ったのを見て、少し肩の力が抜けました。
“治療してもらう”と言うと身構えてしまいますが、“歯をきれいにする”と言い換えるだけで、子どもの受け取り方がまったく変わります。
さらに「痛くないよ」と断言してしまうと、もし何かあったときに信頼を失いかねないので、あえて言いませんでした。代わりに
「ママも一緒にいるから大丈夫」
と安心材料を増やすようにしました。
子どもは“内容”より“親の表情や声のトーン”を敏感に感じ取るので、こちらが落ち着いて話すのがいちばん大事だと実感しました。
前日にやってよかったこと
前日は、不安を減らすための小さな準備をいくつかしました。どれも特別なことではないけれど、結果的に当日の落ち着きにつながったと思います。
・歯医者さんの写真を一緒に見る
待合室や診察台の写真を見せて、「こんなところなんだね」と話すだけで、未知の場所への抵抗感が減りました。
知らない場所より、少しでも“見たことがある場所”の方が安心できるようです。
・「ママも一緒にいるよ」を何度も伝える
子どもは“どうなるか”より“ひとりになるかどうか”を気にしている気がします。
特に寝る前は不安が強くなるので、優しく繰り返し伝えるようにしました。
・早めに寝かせて体力を整える
眠たいときや疲れているときは、どんなイベントもぐずりやすくなりますよね。
翌日の朝を気持ちよく迎えられるよう、普段より15〜20分だけ早めに寝かせました。
当日の朝は“普段通り”が一番うまくいく
当日の朝は、親の方が気合いが入りすぎてしまうことがありますよね。私も「今日は歯医者さん!」とつい言いたくなってしまいましたが、言えば言うほど子どもが「何か特別なことが起きるの?」と勘づいてしまいそうで、あえて控えました。
実際、子どもは“特別感”に弱く、意識させればさせるほど緊張してしまいます。だからこそ、朝はとにかく“普段通り”が一番でした。
朝の声かけは短くシンプルに
支度の最中、「今日は歯を見てもらうだけだからね」とだけ軽く伝えました。長く説明すると「なんで?」「どうして?」と不安が広がってしまうので、あえて深掘りしませんでした。
それに、こちらが焦ったり早口になったりすると、子どもはすぐに空気を読むので、なるべく落ち着いた声で話すように意識。
朝ごはんの時間もいつも通り。「急いで食べて!」と言うと一気に機嫌が悪くなってしまうので、出発の時間だけは早めに設定して、ゆったり過ごしました。
子どもは親の“慌ただしさ”に敏感なので、いつもと同じテンポで支度できる環境作りが本当に大事です。
持っていくと安心だったアイテム
出発前に、子どもが落ち着ける“お守り”のようなアイテムをこっそりバッグに入れました。
・お気に入りのタオル
診察台に座った瞬間、少し不安そうな表情に。そんなとき、そっとタオルを握らせると、手が落ち着いたようで表情まで柔らかくなりました。
・一口サイズのお菓子(終わったあとのごほうび用)
「終わったら食べようね」と伝えると、がんばるモチベーションに。大きなごほうびより、ちょっとした“見通し”の方が効果がありました。
・飲み物
緊張すると喉が乾きやすいので、少しでも落ち着けるように持参。待ち時間に飲むだけでも気が紛れてくれました。
どれも特別なものではありませんが、子どもの気持ちを守るための“小さな安心”として大きな役割を果たしてくれました。
準備の段階から、親が穏やかに過ごせることも、当日の安定につながると感じました。
歯医者さん選びは“子ども慣れしているか”がすべて
初めての歯医者は、親にとっても子どもにとっても「未知の世界」。だからこそ、どんな歯医者さんを選ぶかで、当日のスムーズさが大きく変わります。
私自身、事前の声かけや準備をどれだけ頑張っても、先生が子どもの扱いに慣れていなければ、緊張がほどけないままだったと思います。
予約前にチェックしたポイント
実際に予約を取る前に、私はいくつかの歯医者さんを比べてみました。大人向けの歯科と小児歯科では、雰囲気も対応もまったく違うため、慎重に選んでよかったと感じています。
・小児歯科が専門、または小児の診療実績が豊富か
「小児歯科」と明記されているだけで、子どもの扱いに慣れている可能性が高くなります。特に、乳幼児の診察が多いクリニックは、泣く・動くという前提で対応してくれるため安心感が段違いでした。
・口コミに“子どもが泣かなかった”の記載があるか
口コミは意外と侮れません。「はじめてでも泣かずにできた」「先生が優しかった」というレビューが多いところは、やはり子どもへの声かけが丁寧でした。
・待合室に子ども向けの工夫があるか
絵本やおもちゃが置いてあり、明るい雰囲気の待合室は、子どもにとって“怖い場所ではない”と感じる大きな要素になります。
病院独特の緊張感が薄い場所の方が、親子ともに安心して過ごせました。
実際に行って感じた“良い歯医者さん”の特徴
わが家が選んだ歯医者さんは、本当に子ども慣れしていて、まるで「心のハードルをひとつずつ下げてくれるような進め方」をしてくれました。
診察台に座らせるとすぐに治療を始めるのではなく、まずは子どもと“仲良くなる時間”を作ってくれたんです。
「お口をあーんできるかな?まずは指だけ見せてね」
「このライト、明るくしてもいい?」
そんなふうに、無理に触らず、距離感をつかみながら、少しずつステップを踏みます。
遊びのようなやり取りの中で、子どもは自然と警戒心を解いていきました。
先生がにこにこと優しい声で話してくれたことで、子どもの表情がゆるむ瞬間があり、そのとき「あ、今日は泣かずにいけるかもしれない」と思えたほどです。
診察の前に“心をほぐす時間”を作れるかどうかは、泣かずに受診できるかの分岐点になると強く感じました。
もし初めての歯医者さん選びに迷っているなら、ぜひこの“子ども慣れ度”を基準にしてみてください。通いやすさも、子どもの安心感も、一気に変わります。
診察中に私がずっと意識した“見守り方”
診察中の親の立ち位置って、本当に迷いますよね。手を出しすぎても先生の妨げになる気がするし、離れて見ているだけでは心細いし…。
私も最初はどうしたらいいかわからなかったのですが、実際に体験してみて「この距離感がちょうどよかった」と感じたポイントがありました。
手を添えるだけで安心感が変わる
診察台に座ると、子どもの顔はやっぱり少し緊張していました。そこで私は、そっと手に触れているだけの“寄り添うスタイル”を選びました。
ぎゅっと握るのではなく、軽く触れてあげるくらい。それだけで子どもの肩からスッと力が抜けたように感じました。
「大丈夫だよ」「ママここにいるよ」
そんな短い言葉をときどき耳元でつぶやくと、子どもがちらっとこちらを見て、小さくうなずく瞬間がありました。
その表情を見て、子どもにとって“安心できる存在がすぐ横にいる”というだけで、緊張の大半は和らぐんだなと強く実感しました。
泣きそうなときの声かけ
診察の途中で顔がゆがみ、「あ、泣きそうだな」と感じる瞬間が何度かありました。
そんなとき私は、“説明しすぎない声かけ”を意識しました。
「あと少しだよ」
「終わったらおやつ食べようね」
これくらい短く、分かりやすい言葉の方が、子どもの耳にストンと届くようでした。
長い説明はかえって不安を増やしてしまうし、周りの音にかき消されやすいと気づきました。
声をかけるタイミングも大事で、子どもが“泣くか泣かないかの境界線”にいる瞬間に、そっと言ってあげると気持ちが戻ってきやすくなります。
もちろん、無理に励ましすぎる必要はありません。子どものペースを尊重しながら、必要なときにそっと支える。そのくらいがちょうどよかったです。
診察中の親の関わり方は、子どもにとって“安全基地”のようなものなんだと改めて感じた瞬間でした。
終わったあとは“たっぷり褒める”で次回がラクになる
初めての歯医者は、子どもにとって「大事件」と言っていいほど大きな経験です。
緊張して、怖くて、でもがんばって乗り越えた。その気持ちをしっかり受け止めてあげることで、次の受診が驚くほどラクになります。
「がんばったね」を惜しまず伝える
診察が終わった瞬間、私の方がホッとしてしまいましたが、まずは子どもに全力で気持ちを向けました。
「すごく上手だったよ」
「最後まで泣かなかったね」
「お口ピカピカになったよ」
こんなふうに、いつもより少し大げさなくらい褒めると、子どもは本当に嬉しそうな顔をしました。
その日の夜、家族にも「今日は歯医者さんがんばったんだよね」と話題にしてもらうと、子どもは胸を張って「泣かなかったよ」と報告。
その表情を見て、「成功体験をその日のうちに言語化して共有すること」こそ、次回への自信につながる一番のポイントだと感じました。
振り返ってみると、“そのとき褒める”だけでなく、“家族に認められる”ことが、子どもの達成感をさらに強くしてくれたように思います。
ごほうびは小さくても十分
ごほうびは、決して大げさなものではなくてOKです。むしろシンプルな方が習慣化しやすいと思います。
わが家は一口サイズのお菓子をひとつだけ「ごほうび」にしました。
「歯医者さんがんばった日の特別なおやつ」という位置づけにすると、子どもにとっては小さくても十分に特別感があります。
中には「おもちゃを買ってあげた方がいいのかな」と思うかもしれませんが、毎回続けるのは大変ですし、子どももごほうび目的になりすぎてしまうことがあります。
その点、ちょっとしたお菓子やシール程度であれば、負担にならず、親子にとってちょうどいいバランスでした。
また、帰り道に「次もがんばれそう?」と軽く聞いてみると、「うん!」と即答してくれて、その前向きさにとても救われました。
歯医者さんは“怖い場所”ではなく、“がんばったら褒めてもらえる場所”という意識づけができた瞬間だったと思います。
こうした小さな成功体験の積み重ねが、次の受診をスムーズにしてくれました。
まとめ|“前向きな準備”が子どもの不安をやわらげてくれる
初めての歯医者は、子どもにとってはもちろん、親である私にも小さな試練のようなイベントでした。
「泣かないかな」「嫌がったらどうしよう」という不安はどうしてもつきまといます。でも、今回の経験を通して、事前の準備や当日の関わり方で、子どもの負担をぐっと軽くできると実感しました。
とくに意識したのは次の3つです。
・前向きな言葉で気持ちを整える
・子ども慣れした歯医者さんを慎重に選ぶ
・診察中は“そばにいる安心感”をしっかり届ける
この3つを押さえておくだけで、親子の緊張が少しずつほどけていき、診察そのものが“怖い出来事”ではなく“がんばった経験”に変わります。
そして、受診が終わったあとにしっかり褒めてあげることで、子どもの中に「できた!」という達成感が強く残ります。
小さな成功体験は、次の受診のハードルを確実に下げてくれる大切なステップです。
歯医者という未知の場所が、「こわいところ」から「がんばったら褒めてもらえるところ」に変わる瞬間を、親として一緒に支えていけたらいいですよね。
もし次の休日に少し時間があるなら、お住まいの地域の小児歯科を何件かリストアップしてみてください。口コミを比べたり、ホームページの雰囲気を見るだけでも、選びやすさが変わってきます。
あなたのお子さんにとっても、「泣かずに行けた!」という自信につながる1日になりますように。
そして、その経験がこれからの受診をもっとラクにしてくれますように。












