水の備蓄はどれくらい必要?子どもがいる家庭が安心できた備蓄量の目安

「水の備蓄って、正直どれくらい必要なんだろう?」
防災特集を見たり、スーパーで箱買いの水を見かけるたびに、そんな疑問が頭をよぎっていました。多すぎても置き場所に困るし、少なすぎたら不安。子どもがいると、なおさら判断が難しいですよね。
私自身、備蓄を見直したきっかけは「もし断水したら、この子に何を飲ませればいいんだろう」とふと思ったことでした。調べてみると、必要な量には一応の目安はあるものの、家庭ごとに考え方は違っていいと分かりました。この記事では、子どもがいる家庭目線での水の備蓄量と、無理なく置ける場所の考え方を、実体験を交えてお伝えします。
水の備蓄は「1人1日3リットル」が基本
防災の話題になると、よく出てくるのが「1人1日3リットル」という数字です。
最初は「そんなに必要?」と感じるかもしれませんが、これは飲み水だけの量ではありません。最低限の調理や、口をゆすぐ・手を拭くといった生活に必要な分も含めた現実的な目安です。
私も最初は「子どもはそんなに飲まないし、もう少し少なくていいのでは」と思っていました。でも、実際に災害時を想像してみると、水は飲む以外にも思った以上に使う場面が多いことに気づきました。
水道が止まると、普段なら当たり前にできていること一つひとつに、水が必要になります。そう考えると、3リットルという数字は「余裕をもたせた安心ライン」だと感じるようになりました。
なぜ3リットルが目安なのか
実際に内訳を考えてみると、この数字に納得する方も多いと思います。
飲み水として約1.5〜2リットル
調理やミルク作り、うがいなどで1リットル前後
たとえば、子どもに水やお茶を飲ませるだけでなく、食器を軽くゆすぐ、粉ミルクを作る、口の中をさっぱりさせる。そんな「ちょっとしたこと」にも水は必要です。
普段は蛇口をひねればいくらでも出てくるので意識しませんが、断水すると一回一回が貴重になります。
実際に私が備蓄を見直したときも、「今日はあまり使っていないつもり」でも、ペットボトルが思ったより早く減っていく感覚がありました。「ちょっと使う」が何度も重なると、水は想像以上に減りやすいと実感しました。
だからこそ、3リットルという目安は「使い切る前提」ではなく、「足りなくならないための基準」として考えるのが安心だと思います。
子どもがいる家庭で考えたい備蓄量の目安
水の備蓄には一応の目安がありますが、それをそのまま当てはめると、「正直、多すぎない?」「こんな量、置く場所がない」と感じる方も多いと思います。
わが家もまさにそうでした。計算して数字を出した瞬間、現実感が一気に押し寄せてきて、少し身構えてしまったのを覚えています。
でも、あとから振り返ると、最初から完璧な量をそろえようとしていたこと自体が、ハードルを上げていたのかもしれません。家庭ごとに無理のないラインを決めることが、備蓄を続ける一番の近道だと感じています。
3日分か、7日分かで考え方が変わる
一般的には、水の備蓄は「最低3日分、できれば7日分」と言われることが多いです。
たとえば、大人2人と子ども1人の家庭で計算すると、次のようになります。
大人2人+子ども1人
1日3リットル × 3人 = 9リットル
3日分で27リットル、7日分で63リットル
数字だけを見ると、「そんなに必要なの?」と驚きますよね。私も最初は、63リットルという数字を見て、一瞬フリーズしました。
でも、「まずは3日分だけでもいい」と考えた途端、気持ちが少し軽くなりました。
災害時、最初の数日をどう乗り切るかが大きなポイントになることが多いと知り、全部を一度にそろえなくてもいいと割り切れるようになりました。余裕があれば少しずつ7日分を目指す、という考え方でも十分だと思います。
ミルク・離乳食期は少し多めに
子どもがミルクを飲んでいる時期や、離乳食を食べている時期は、水の使い方が少し変わります。
粉ミルクを溶かすための水、スプーンや容器をゆすぐ水、食後に口の周りを拭くときの水など、「子ども専用」に使う分が増えがちです。
わが家でも、その時期だけは意識的に水を多めに備蓄していました。とはいえ、ずっと同じ量をキープする必要はありません。
成長とともに必要量は変わっていくので、「今の生活に合っているか」を基準に見直すだけで、管理はぐっと楽になります。
その時期だけ多めにして、不要になったら減らす。そう考えると、水の備蓄はもっと柔軟でいいものだと感じられるようになりました。
「飲み水」と「生活用水」は分けて考える
水の備蓄を考え始めたとき、私が一番疲れてしまったのが「全部ペットボトルでそろえなきゃいけないのかな」という思い込みでした。
箱買いした水を見ては置き場所に悩み、「まだ足りないかも」と不安になる。その繰り返しで、だんだん考えるのがしんどくなってしまったんです。
でも、途中で「水には役割がある」と考え直したことで、一気に気持ちが楽になりました。飲むための水と、生活のための水。この2つを分けて考えるだけで、備蓄のハードルはぐっと下がります。
ペットボトルは飲用専用でOK
ペットボトルの水は、基本的に飲み水と調理用に使うもの、と割り切るのがおすすめです。
密閉されていて清潔さが保たれる分、子どもにそのまま飲ませるときの安心感がまったく違います。
特に、体調を崩しやすい時期や、ミルク・離乳食期の子どもがいる家庭では、「この水なら大丈夫」と思えること自体が心の支えになります。
わが家でも、飲用水だけは必ずペットボトルにして、触るたびに「これがあるから大丈夫」と思えるようにしていました。
量についても、すべての水をペットボトルでまかなう必要はありません。「飲むための水だけは確保する」と決めると、備蓄の考え方がとてもシンプルになります。
生活用水は別の方法でも補える
一方で、トイレを流す、手を軽く洗う、床を拭くといった用途には、必ずしも飲料水である必要はありません。
この部分をペットボトルで備えようとすると、量もスペースも一気に膨らんでしまいます。
たとえば、次のような方法でも十分に対応できます。
お風呂の残り湯をためておく
ポリタンクやウォータータンクに水を入れておく
使っていないバケツや容器を活用する
わが家では、お風呂の残り湯を「非常時に使える水」として意識するだけで、備蓄量への不安がかなり減りました。
普段からあるものを使うだけなので、新しく何かを買い足す必要もありません。
「全部ペットボトルで備える必要はない」と分かった瞬間、気持ちにも収納スペースにも余裕が生まれました。水の備蓄は、頑張りすぎず、役割ごとに考えるくらいがちょうどいいのだと思います。
置き場所に困らない水の備蓄アイデア
水の備蓄で、私がいちばん悩んだのが「どこに置くか」でした。
リビングに段ボールを積み上げるのは生活感が出すぎるし、かといって奥にしまい込みすぎると、存在を忘れてしまう。見える場所と隠す場所、そのバランスが本当に難しかったです。
試行錯誤して分かったのは、「きれいにまとめる」よりも、「思い出せる配置」にすることが大切だということでした。
分散収納がいちばん続いた
最終的にわが家で落ち着いたのは、水を1か所にまとめない方法でした。
全部を同じ場所に置こうとすると、スペースも気持ちも窮屈になります。でも、少しずつ分けるだけで、驚くほど管理しやすくなりました。
たとえば、こんな場所です。
キッチンの床下収納
クローゼットの下段
玄関収納のすみ
それぞれに数本ずつ置くだけでも、「あ、ここにも水があった」と自然に思い出せます。
災害時は慌てがちなので、置き場所を全部覚えていなくても、目に入る場所にあるという安心感はとても大きいと感じました。
また、万が一一部が取り出せなくなっても、別の場所に水があると思えるだけで、心の余裕が違います。
普段使いと兼ねる「ローリングストック」
水は賞味期限が長めとはいえ、いつかは必ず切れます。
「期限を管理しなきゃ」と思うと、それだけで面倒になってしまいますよね。
そこでわが家では、普段から1〜2本ずつ使い、減ったら買い足すという方法にしました。
特別なルールは決めず、「いつもの買い物ついでに補充する」くらいの感覚です。
この方法のいいところは、管理しようとしなくても自然に回ることです。
気づいたら期限が近づいていた、ということも減りましたし、水を使うこと自体に抵抗がなくなりました。
「備蓄用」と「普段用」を分けすぎないことで、置き場所の悩みも、管理のストレスも、どちらも軽くなったと感じています。
実際に見直して感じた、備蓄の現実
正直に言うと、水の備蓄を見直し始めた頃は、不安ばかりが先に立っていました。
「これで足りるのかな」「ニュースで見る被害を考えると、もっと必要なんじゃないか」。考え始めるほど、どんどん正解が分からなくなっていったんです。
でも、あるとき一人で考えるのをやめて、家族と話してみたことで、備蓄に対する見方が大きく変わりました。備えは量をそろえる作業ではなく、「何を守りたいか」を共有することなのかもしれない、そう感じるようになりました。
家族で話すと基準が見えてくる
「もし断水したら、何が一番困ると思う?」
そんな何気ない問いかけから、意外とすんなり話が進みました。
わが家では、「子どもが飲む水がなくなるのが一番困る」という意見で自然と一致しました。
そこからは、「じゃあ、まずはその分だけは絶対に切らさないようにしよう」と、基準がはっきりしたんです。
それまでは、漠然と「全部ちゃんと備えなきゃ」と思っていましたが、優先順位が決まると、判断がとても楽になりました。
守るものが明確になると、備蓄の量にも納得感が生まれる。これは、実際に話し合ってみて強く感じたことです。
備えは気持ちを落ち着かせてくれる
完璧な備蓄ができたかと言われると、正直そうではありません。
それでも、「これだけはある」と思える水が家にあるだけで、気持ちはずいぶん違います。
災害のことを考えるのは、誰でも怖いものです。つい目を背けたくなりますし、考えすぎて疲れてしまうこともあります。
でも、ほんの少しでも行動してみると、不安は「何もしていない状態」よりも、確実に小さくなりました。
考えた時間そのものが、すでに家族を守る準備になっている。
備蓄を見直してみて、私はそう感じています。完璧じゃなくていい。一歩踏み出せただけでも、それは立派な備えだと思います。
まとめ|水の備蓄は「今の家族基準」で整えよう
水の備蓄に、これが正解という答えはありません。
1人1日3リットルという目安はありますが、それはあくまで「考えるための基準」です。子どもの年齢や人数、住まいの広さ、置き場所の余裕、そして管理のしやすさ。それらをふまえて調整していけば、それで十分だと思います。
大切なのは、他の家庭と比べて「足りているか」「ちゃんとしているか」を気にしすぎないことです。
今の家族にとって無理のない量を決めることが、結果的に長く続く備えにつながります。
今日、すべてを整えようとしなくて大丈夫です。
まずは家にあるペットボトルの水を数えてみる。次に、ここに置こうという場所を一か所だけ決めてみる。そのくらいの一歩でも、立派な防災の準備だと思います。
備蓄は、恐怖に備えるためだけのものではありません。
「これだけはある」と思える安心感が、日々の気持ちを少し落ち着かせてくれます。
あなたの家庭に合った水の備蓄が、少しずつ、無理のない形で整っていきますように。














