「今日の夕飯、創味シャンタンがない…！」
そんな日、ありませんか？うちでも中華スープを作ろうと思ったら、まさかの空っぽ。共働きで慌ただしい夕方、買いに行く余裕もなくて焦りました。
でも、調べて試してみたら、意外と身近な調味料でしっかり代用できたんです。
この記事では、創味シャンタンを使わずに同じような味を再現する方法を、私の体験とともに紹介します。忙しい日の“なんとかしたい！”に役立ててくださいね。
目次
創味シャンタンとは？味の特徴を知ろう
創味シャンタンは、家庭でもプロの味を再現できる“中華の魔法の調味料”といわれています。
その魅力は、ただのだしの素にとどまらず、鶏ガラ・豚骨・香味野菜・スパイスのうまみを絶妙にブレンドした奥深い味わいにあります。スープや炒め物、チャーハン、鍋、ラーメンなど、どんな料理にも「中華のプロが仕上げたようなコク」をプラスできるのが特徴です。
創味シャンタンはもともと、業務用として中華料理店で長く愛用されてきた調味料。1961年に京都の老舗「創味食品」が発売し、その味を家庭でも使いやすくしたのが現在のチューブタイプや缶タイプです。スプーンひとさじで、家庭の料理が一気にレストランの味へと変わります。
また、鶏ガラスープの素との違いは「油分」と「香味野菜エキス」にあります。鶏ガラスープの素はあっさりとしただしベースなのに対し、創味シャンタンは動物性油脂が含まれており、まろやかでコクのある仕上がりに。さらににんにく・玉ねぎ・しょうがなどの香味野菜が加わっているため、ひと口で複雑なうまみが広がります。
そのため、代用するときは単に塩気を足すだけではなく、「うまみ・コク・香ばしさ」の3要素を意識して組み合わせることが大切です。これを押さえるだけで、創味シャンタンのような深みのある味を自宅でも十分再現できます。
家にあるもので代用できる基本レシピ
鶏ガラスープの素＋ごま油
もっとも簡単で失敗の少ない代用法が、この「鶏ガラスープの素＋ごま油」です。
創味シャンタンのコクと香りの秘密は、動物性油脂と香味野菜の風味。そこで、ごま油を数滴加えることでその“香ばしさと深み”を補うことができます。
分量の目安は、鶏ガラスープの素小さじ1に対して、ごま油をほんの2〜3滴。入れすぎると油っぽくなるので注意が必要です。
この組み合わせは、スープやチャーハン、野菜炒め、餃子のタネづくりにも応用可能。特に炒め物では、仕上げにごま油を回しかけると香りが立ち、家族から「今日の味、なんか違う！」と言われるほど。
時間がない日でも、手軽に本格的な中華の風味を楽しめます。
鶏ガラスープ＋しょうゆ＋オイスターソース
もう少し深みを出したいときにおすすめなのが、この組み合わせ。
鶏ガラスープの素小さじ1、しょうゆ小さじ1/2、オイスターソース小さじ1を混ぜると、まろやかなコクが生まれます。オイスターソースの持つ「貝のうまみ＋とろみ」が創味シャンタンの濃厚さを再現してくれるんです。
スープに使えば中華料理店のような奥行きのある味に、炒め物に使えば食材のうまみをしっかり引き立ててくれます。
また、オイスターソースがない場合は、中華だしペーストやめんつゆで代用してもOK。めんつゆを使う場合は、塩分が強いため少し薄めるとバランスが取りやすくなります。
このレシピは、わが家では「八宝菜」や「春雨スープ」の味付けにも大活躍。
冷蔵庫にあるもので“創味シャンタン級”のうまみを生み出せる、心強い組み合わせです。
コンソメ＋しょうゆ＋にんにく少々
鶏ガラスープすら切らしてしまったときの“最終兵器”がこれ。
コンソメは洋風のだしですが、しょうゆとにんにくを組み合わせることで、中華風のうまみに変化します。
作り方は簡単。コンソメ（顆粒）小さじ1に、しょうゆ小さじ1/2、にんにくチューブ1cmほどを混ぜるだけ。
チャーハンやスープに加えると、しっかりした味わいと香ばしさが出て、「あれ、創味シャンタンとそんなに変わらないかも？」と思うほど。
特に忙しい日の夜、子どもに「スープ飲みたい！」と言われて慌てたときでも、これならすぐ作れます。
にんにくの香りが食欲をそそり、冷蔵庫にある食材で簡単に中華風の味わいが再現できるのが嬉しいポイントです。
どのレシピも、創味シャンタンを完全に“コピー”するわけではありませんが、味の方向性をしっかり押さえることで、十分満足できる仕上がりになります。
慣れてくると、家庭の味に合わせて「しょうゆを少し多めに」「ごま油を香りづけ程度に」と微調整できるようになり、自分だけの“創味シャンタン風レシピ”が完成します。
我が家の体験談｜「ない！」から生まれた救世主レシピ
ある日の夕方、仕事を終えて慌ただしく夕飯の支度をしていたときのこと。
「今日のスープ、わかめのやつがいい！」と息子が嬉しそうに言うので、いつものように鍋を準備。ところが、棚を開けた瞬間に気づきました。――創味シャンタンが空っぽ。
そのときの絶望感といったら…。
「今さら買いに行けないし、味噌汁にしちゃおうかな」と一瞬あきらめかけました。けれど、せっかく息子がリクエストしてくれたのに、違うものを出すのはなんだか寂しい。
そこで冷蔵庫の中をもう一度見渡すと、目に入ったのが鶏ガラスープの素とごま油、そしてしょうゆ。
「これで何とかならないかな？」
半信半疑でお湯に溶かし、味を整えてみると、ふんわりと香ばしい香りが立ち上りました。
息子の前に出すと、ひと口飲んで「おいしい！」。さらに夫まで「これ、いつものスープじゃん！」と驚いた様子。
“手間をかけなくても工夫でおいしくできる”――その瞬間、少し自信が生まれた気がしました。
以来、わが家では「創味シャンタンがなくても慌てない」が合言葉に。むしろ、「今日はどんな代用にしてみようか」と、楽しみながら作ることも増えました。
忙しい毎日の中で、限られた材料で工夫することが、結果的に家族の笑顔を増やしてくれる。
あのときの“代用スープ”は、私にとって「料理は創造するもの」という大切な気づきをくれた一杯でした。
代用品を使うときの注意点
塩分が強くなりすぎないように
創味シャンタンの代わりに鶏ガラスープの素やコンソメを使うときに一番気をつけたいのが、「塩分の濃さ」。
これらの調味料は製品によって塩分量が大きく異なり、同じ分量で代用すると「しょっぱくなりすぎる」ことがあります。
特にスープや炒め物は、調味料を一気に入れると取り返しがつかないもの。
私は、まず半量だけ入れて味を見ながら少しずつ足すようにしています。
塩味を薄く感じる場合でも、具材を煮込んでいるうちに味がなじんでくることが多いので、焦らず調整するのがポイントです。
また、野菜やベーコンなど“うまみのある素材”を入れると、自然と味に深みが出て、塩分控えめでも満足感のある仕上がりになります。
香味油を加えると風味がアップ
創味シャンタンの大きな特徴は、油分を含んでいること。
代用品ではうまみは出せても、油の“コク”や“香ばしさ”までは再現しにくいんですよね。
そこで活躍するのが、ごま油やラー油、さらにはネギ油やガーリックオイル。
仕上げにほんの少し垂らすだけで、香りとコクが一気に立ち上がり、本格中華のような味わいになります。
スープなら火を止めてから、炒め物なら最後の仕上げに加えると香りが飛びません。
辛味が苦手な家族がいる場合は、ラー油ではなく香ばしいごま油を使うのがおすすめです。
わが家でも、スープを仕上げたあとに「ごま油を1滴」入れるだけで、夫が「この香り、プロっぽい！」と喜ぶほど違いが出ます。
保存期間にも注意
創味シャンタンの代用として作る自家製ブレンドは、うまみが多い分、傷みやすいのが難点。
特に、オイスターソースや油を混ぜたものは雑菌が繁殖しやすく、「その日のうちに使い切る」のが基本です。
どうしても翌日も使いたい場合は、しっかり密閉して冷蔵庫で保存し、再利用時に必ず加熱してから使いましょう。
見た目や匂いに少しでも違和感がある場合は、もったいなくても思い切って処分するのが安全です。
また、ブレンドせずに「その都度少量ずつ混ぜる」スタイルにすると、鮮度を保ちながら無駄も減ります。
この方法なら、思い立ったときにすぐ作れるうえ、味の微調整もしやすくおすすめです。
代用レシピをおいしく安全に使いこなすコツは、「少しずつ」「香りを足して」「新鮮に」。
ほんのひと工夫で、創味シャンタンがなくても安心して中華料理を楽しめます。
シーン別おすすめ代用アレンジ
スープに使うとき
創味シャンタンを切らしてしまっても、スープは「鶏ガラスープの素＋しょうゆ＋ごま油」でしっかり再現できます。
この組み合わせは、鶏のうまみとしょうゆのまろやかさ、ごま油の香ばしさが一体となり、一口飲んだ瞬間に“中華屋さんのスープ”を思わせる味わいになります。
分量の目安は、1人分あたりお湯200mlに鶏ガラスープの素小さじ1／しょうゆ小さじ1/2／ごま油2〜3滴。
あとは白ごまや刻みねぎを散らすだけで、見た目も香りもグッと本格的に。
わかめや卵、春雨などを加えれば、忙しい日でもすぐ作れる一品になります。
冷蔵庫の残り野菜を入れて具だくさんにすれば、立派な“おかずスープ”に早変わりです。
チャーハンに使うとき
チャーハンの味付けには、オイスターソース＋塩＋こしょうの組み合わせがおすすめ。
創味シャンタンのような濃厚なうまみを出すには、「オイスターソースのコクを生かしつつ、塩で全体を引き締める」ことがポイントです。
まず、ごはんを炒めて具材がなじんだら、オイスターソースを少量（小さじ1〜2）回しかけ、仕上げに塩とこしょうで味を整えます。
オイスターソースを入れすぎるとしっとりしてしまうので、少しずつ加えるのがコツ。
卵やネギ、チャーシューなどの具材とも相性がよく、創味シャンタンよりも軽めの味わいになるため、子どもでも食べやすいやさしい仕上がりになります。
もし物足りなさを感じるときは、隠し味にしょうゆを数滴加えると香ばしさがアップ。
“家庭のチャーハン”が一気に“お店のチャーハン”のような香りになりますよ。
野菜炒めに使うとき
野菜炒めは、味付けがぼやけやすい料理のひとつ。
創味シャンタンがないときは、「中華だし＋ごま油＋しょうがチューブ」を組み合わせることで、しっかりとしたうまみと香りを出せます。
中華だし小さじ1にごま油小さじ1/2、しょうがチューブ1cmを目安に。
フライパンで野菜を炒める際にこのブレンドを加えると、しょうがの香りが立って食欲をそそり、疲れた日でも箸が進む味になります。
特に、豚肉やキャベツ、もやしなどのシンプルな組み合わせにぴったり。
さらにアレンジとして、最後にほんの少しだけ酢を垂らすと味が引き締まり、油っぽさが軽減されます。
我が家では「今日は野菜を多めに摂りたいな」という日にこのレシピを使うことが多く、ヘルシーなのに満足感のある一品に仕上がります。
どのレシピも共通して言えるのは、“創味シャンタンを真似する”より“家庭の味に合わせて整える”ことが大切という点です。
代用レシピはあくまで土台。そこにあなたの家庭の味を少しずつ足していくことで、毎日の食卓がぐっと豊かになります。
まとめ｜代用を知っておくと料理がもっと楽になる
創味シャンタンがなくても、工夫次第で十分おいしい料理は作れます。
むしろ、「味の土台は自分で作れる」と気づくと、キッチンに立つのがちょっと楽しくなりますよね。
私も今では、わざと代用レシピを試して「今日はこの組み合わせで行こう」と遊び心を持てるようになりました。
もし次に切らしてしまっても、焦らず“家にある調味料でなんとかする力”を発揮してみてください。
その柔軟さこそが、料理上手への第一歩です。
