毎朝のしたくや子どもの歯磨きで、人が集まりやすい洗面所。スペースは限られているのに、タオル・ドライヤー・スキンケア・常備薬・子どもの保湿クリーム…と、物はどんどん増えていきますよね。私の家でも、気づけば“なんとなく置いた物”が積み重なり、朝の準備がスムーズにいかないことが何度もありました。

でも、ちょっとした工夫で洗面所は見違えるほど使いやすくなります。ポイントは「置く場所を固定する」「動線を短くする」「家族でも使い分けられる仕組みにする」の3つでした。

この記事では、実際に私が試して良かったアイデアや、忙しい家庭でもすぐに取り入れられる収納法をまとめています。今日からひとつでも取り入れるだけで、バタバタしがちな洗面所がグッと整います。

洗面台まわりを“使いやすく整える”アイデア

すぐ取れる位置に“毎日使うものだけ”

洗面所は、家族みんなが1日に何度も使う場所。だからこそ、“置くものの優先順位”をはっきりさせるだけで使い心地が大きく変わります。
特に洗面台まわりは、見える場所でもあるので雑多に置いてしまうと一気に生活感が出てしまいがち。

私は以前、習慣のままにいろいろ置いてしまっていた時期がありました。ヘアオイル、子どもの保湿クリーム、夫のワックス…気付けば“置きっぱなしチーム”が集合していて、朝の準備で物を探す時間がじわじわ増加。
そこで「毎日必ず使うものだけ」を厳選して洗面台の上に置き、週1回程度しか使わないものは鏡裏収納の奥へ移動しました。

その結果、朝の動きにムダがなくなり、「手を伸ばせばすぐ取れる場所にある」というだけで、身支度が驚くほどスムーズになったんです。

さらに意識したのは、子どもの動線。
保湿クリームや歯磨き用コップなど、子どもが自分でできるように「子どもの目線の高さ」に置くように変えてみました。
すると、自分から進んで準備をしてくれるようになり、朝の声かけが減ったのが本当に大きな変化でした。

トレイ収納で“出しっぱなし感”をなくす

洗面台の上には、どうしても完全にゼロにはできないアイテムがありますよね。
私も化粧水やコンタクトケースなど、「直前に使うほうがラクな物」は洗面台側に置いています。ただ、何も工夫しないまま置くと、あっという間に散らかった印象になってしまいます。

そこで効果的だったのが“トレイ収納”。
小さなトレイにひとまとめにするだけで、まるで決められた場所に置いているかのように見え、ぐっと整った印象になります。

私が使っているのは無印良品の白いトレイ。水に強くてサッと洗えるので、洗面所でも扱いやすいのが嬉しいポイントです。
さらに、家族が物を戻すときにも迷わずトレイに置くだけでいいため、自然と片付く仕組みができるんです。

とくにおすすめしたいのは、「出しっぱなしに見えない“定位置”を作ること」
不思議なもので、たったそれだけで散らかりにくくなり、視界に入る情報量が減って洗面所全体がスッキリして見えます。

水回りはどうしても物が増えやすい場所だからこそ、“置く場所を決める”ことは洗面所を整える最初の一歩になります。
忙しい毎日にこそ、こうした小さな工夫が効いてくると感じています。

鏡裏収納を“仕切りでゾーン化”する

人別にエリア分けすると探し物が消える

鏡裏収納は、見た目以上に物が入る便利な場所ですが、そのぶん油断するとすぐに乱れやすいスペースでもあります。
以前の私は、家族みんなの物をなんとなく同じ場所に入れてしまい、朝の忙しい時間に「ワックスどこ?」「子どもの爪切りが見つからない…」と探す時間が発生していました。

そこで思い切って、鏡裏収納を“人別のゾーン”に分けて使うようにしました。
うちの鏡裏は縦3段になっているので、上段を夫、真ん中を私、下段を子ども用と振り分けています。
この方法に変えてからというもの、誰の物がどこにあるのかすぐ分かるため、探すストレスがほとんどなくなりました。

特に下段を子どもの高さに合わせることで、子ども自身が必要なものを自分で取りに行けるようになり、朝の準備が自然とスムーズに。
片付けるときも「自分の棚に戻すだけ」なので、散らかりにくくなったのも嬉しい変化でした。

家族で共有する洗面所だからこそ、“誰でも迷わず使える仕組みをつくる”ことが、長く続く収納のコツだと感じています。

小物は“立てる収納”でスッキリ

鏡裏収納で意外と困るのが、小さなアイテムの扱い方。
チューブタイプの薬、綿棒、コンタクトの予備、リップクリーム…これらはそのまま入れると倒れて重なり、どこに行ったか分からなくなりやすいんですよね。

私が試して効果的だったのは、小さいケースを使った“立てる収納”。
高さのある仕切りケースやペン立てのような形のケースを使うと、小物が倒れずに自立してくれるので、ひと目で場所が分かるようになります。

特に100均の仕切りケースはサイズ展開が豊富で、鏡裏収納にもピッタリ収まりやすく、コスパも抜群。
私はチューブ類、爪切り・ハサミ、コンタクトケース、子どものヘアグッズなど、アイテムごとにケースを分けて立てています。
これだけで中の見やすさが大幅にアップし、必要なものがサッと取り出せるようになりました。

また、ケースで区切ることで拭き掃除がしやすくなるのも地味に大きなメリット。
水はねやホコリが出てもケースごと取り出して洗えるので、清潔に保ちやすいんです。

“入れ方を変えるだけ”という小さな工夫ですが、鏡裏収納の使い勝手は驚くほど変わります。
忙しい毎日の中でも、収納が勝手に整っていく仕組みをつくれると本当にラクになります。

タオル収納は“取りやすさ優先”で考える

吊り下げ収納で家族が迷わない

タオルは、家族全員がほぼ毎日使うアイテム。
そのため「どこに置くか」を工夫するだけで、生活動線がぐっとスムーズになります。

私がとくに重視しているのは、“取りやすさ”。
タオルを使うタイミングって、手を洗ったあと、顔を洗ったあと、お風呂あがりなど、手が濡れていることが多いですよね。そんなときに、タオルが遠くにあったり高い場所に置かれていたりすると、わざわざ手を拭きながら取りに行くことになり、地味にストレスが積み重なります。

そこで導入したのが、洗面台横の壁を利用した吊り下げ収納。
突っ張り棚を設置してタオルを積むスペースを作るだけで、家族みんなが迷わず取れる位置にタオルが固定されました。
特に、子どもが自分で手を洗ったあとに“自分で取れる”高さにしておくと、生活の自立にもつながります。

以前は「タオルどこ?」と毎日のように聞かれていたのに、今では誰もが決まった場所からサッと取り出してくれるので、家族で共有する洗面所がとても快適になりました。

使いやすさを優先することで、“家族全員の行動が自然と整う収納になる”のを実感しています。

ストックは“見える化”して過剰買いを防ぐ

タオルは意外と消耗が早く、気付いたら買い足している…という家庭も多いと思います。
私も以前は、洗面所のどこかにストックを入れっぱなしにして、残量が分からず「まだあった!」という失敗をよくしていました。

そこで取り入れたのが、ストックの“見える化”。
カゴに入れてラベルを貼り、洗面所の棚に置いてストックの量が一目で分かるようにしただけで、管理が驚くほどラクになりました。

今は残りが少なくなったタイミングで自然と気づけるため、
・買いすぎを防げる
・在庫切れもなくなる
・収納スペースに無駄が出ない
という三重のメリットが生まれました。

また、カゴ収納にしていると取り出しも簡単で、掃除のときにそのままカゴごと動かせるのも便利です。

洗面所は日用品の出入りが多い場所だからこそ、“見える収納”が管理のしやすさを左右します。
置き場所を決めてあげるだけで、タオルの出し入れも購入タイミングもスムーズになり、毎日の小さなストレスがひとつずつ消えていきます。

洗面所下収納を“カゴで分類して”使いやすく

ざっくり分けるだけで家事が早くなる

洗面台下は、一見すると広くて便利そうなスペースですが、使い方を誤ると“なんでも突っ込む場所”になりがちです。
私も以前は、掃除用品・洗剤のストック・子どものケア用品…気づけば棚の奥にいろんな物が押し込まれ、どこに何があるのか分からなくなっていました。

そこで試してみたのが、カゴを使ったざっくり分類収納
細かく分けようとすると管理が面倒になり続かないので、
・掃除用品
・洗濯ケア用品
・日用品ストック
この3つにだけ分けるシンプルな仕組みにしました。

すると、必要なものがワンアクションで取り出せるようになり、家事のスピードが明らかに早くなったんです。
特に、掃除用品のカゴは“そのまま持ち運べる”ようにしているので、洗面所・トイレ・脱衣所をまとめて掃除するときにとても便利。
カゴごと出し入れできるというだけで、収納の見通しが良くなり、散らかりにくくなります。

家族も「これはどこ?」と聞くことがなくなり、“誰が使っても迷わない収納”に育っていきました。

高さを活かすならスタッキング収納

洗面所下収納は、奥行きと高さがあるぶん、上の空間を無駄にしやすい場所でもあります。
もしスペースの上部が空いているなら、重ねられるスタッキング収納を使うことで空間を最大限に活かせます。

私の場合は、下段にシャンプーの詰め替えや重めの洗剤ボトル、上段に軽めの日用品ストックを置くルールにしています。
こうして“重いものは下・軽いものは上”と決めておくと、取り出しやすさがアップし、子どもが手伝うときも扱いやすくなります。

スタッキング収納を取り入れるメリットはもうひとつあります。
それは、縦に積むことで“見える面積”が減り、見た目にごちゃつきにくくなること。
ボックスを引き出すだけで中が確認できるので、掃除も補充も一気にラクになります。

また、ボックスの素材は、プラスチックやメッシュタイプのように水に強いものを選ぶと湿気の多い洗面所でも安心です。

スペースをただ埋めるだけではなく、
“空間を上下に区切って活かす”という視点が、洗面所下収納の快適さを大きく左右する
と実感しています。

洗濯スペースと一体化している場合のアイデア

洗剤は“詰め替えない収納”で時短に

洗面所と洗濯スペースが一体になっているご家庭は多いですよね。便利な反面、ボトル類が増えて生活感が出やすく、さらに詰め替え作業が地味に負担になることもあります。

私も「見た目がスッキリするから」と詰め替えボトルにこだわっていた時期がありました。
でも正直、忙しい日が続くと詰め替えが後回しになり、気づけば“空のボトルが放置されたまま”の状態に…。
そんなストレスを解消したくて取り入れたのが、袋のまま収納する“詰め替えない収納”です。

専用ケースやボックスに洗剤の袋をそのまま立てて入れるだけで見た目が整い、詰め替えの手間もゼロ。
これを始めてから、補充にかかっていた時間が一気に短くなりましたし、補充の失敗(こぼしてしまうなど)もなくなりました。

とくに液体洗剤の袋は自立しやすいので、ケースに入れておくだけでスッと取り出せます。
洗濯のたびにイライラしていたあの小さな作業がなくなるだけで、
“毎日の家事がひとつ軽くなる”という実感があります。

浮かせる収納で掃除をラクに

洗濯スペースは、気づかないうちに埃や糸くずが溜まりやすい場所。
床に物が多いほど掃除がしづらくなり、雑菌やカビの原因にもつながります。

そこで取り入れたいのが、フックを活用した“浮かせる収納”。
洗濯ネット、洗剤スプーン、小さめのブラシなど頻繁に使う小物は、壁や横の棚板にフックをつけて引っかけておきます。

私はマグネットタイプのフックを導入してからというもの、床置きしていた小物がゼロになり、掃除のストレスが劇的に減りました。
「ちょっと拭こう」と思ったときに、床が何も置かれていない状態になっていると、ほんの数秒で掃除が終わるんです。

さらに、浮かせる収納のメリットは“乾かしやすいこと”。
洗濯ネットやブラシ類は湿気が残りやすいので、壁面に掛けておくだけで自然に乾き、衛生的に保てます。

とくに洗濯機周りは湿気がこもりやすいので、
“床に置かない収納”が清潔さと時短のどちらも叶えてくれる
というメリットを強く感じています。

忙しい家庭ほど、ちょっとした収納の工夫が毎日の快適さに直結します。

子どもがいる家庭ならではの“使いやすさ”の工夫

子ども専用の“朝セット”をつくる

子どもがいる家庭では、朝の洗面所はちょっとしたラッシュのようになりますよね。
私の家でも「歯ブラシどこ?」「クリームどこにいった?」と毎朝のようにバタバタしていました。そこで取り入れてみたのが、子ども専用の“朝セット”。

歯ブラシ・コップ・保湿クリーム・ヘアブラシなど、子どもが朝に使うものだけを小さめのトレーにまとめて置いておく方法です。
この“朝セット”を作っただけで、子どもが自分で動けるようになり、支度が一気にスムーズになりました。

とくに、トレーでまとめておくと「使ったらここに戻す」という仕組みが自然とできるため、散らかりにくくなるのも大きなポイント。
そして、子どもが自分で身支度をする中で、“自分でできた!”という達成感を育てられるのも嬉しいメリットでした。

忙しい朝に“声かけを減らせる収納”は、親にとっても子どもにとっても優しい仕組みだと実感しています。

ラベルで“誰が見てもわかる”収納に

家族で洗面所を使っていると、どうしても物の所在が曖昧になりがちです。
「ここに戻してほしいのに…」と思う場所に置いてくれないのは、“見ただけでは判断しにくい収納”になっていることが多いんですよね。

そこで役立つのがラベル。
カゴや収納ケースに「タオル」「ストック」「子ども用ヘアケア」など、用途がひと目で分かるようにラベリングしておくと、家族みんなが迷わず使えるようになります。

うちでは子ども用の収納にもイラスト入りのラベルを使い、まだ字が読めない時期でも“ここに戻せばいい”と分かるようにしました。
そのおかげで、散らかりやすかった洗面所が少しずつ整っていき、片付けの声かけも自然と減っていったんです。

ラベルのいいところは、
“家族全員が同じルールで行動できるようになる”
という点。

収納は「片付けた人だけが分かればいい」ものではなく、「誰が使っても整う仕組み」であることが理想ですよね。
ラベルをつけるだけの小さな工夫で、その仕組みが自然と育っていきます。

子どもがいる家庭ならではの動線を意識した収納は、毎日のバタバタを確実に軽くしてくれます。

まとめ|今日ひとつだけ“洗面所改善アイデア”を取り入れてみよう

洗面所は、家族全員が毎日使う場所だからこそ、小さな工夫が暮らしの快適さに直結します。
収納を少し整えるだけで、朝の身支度がスムーズになったり、探し物が減ったり、家事の負担が軽くなったりと、思っている以上にメリットが大きい場所です。

この記事で紹介したアイデアは、大掛かりな片付けや収納グッズを揃えなくても、今すぐ取り入れられるものばかり。

・洗面台の“出しっぱなし”をトレイで整える
・鏡裏収納を“人別”に分けて探し物をゼロにする
・タオルを“取りやすい高さ”に置き、家族の動線を整える
・洗剤の“詰め替えない収納”で家事の手間を減らす
・子ども専用の“朝セット”をつくって自立をサポートする

この中から、まずは今日できることをひとつだけ選んでみてください。
収納を完璧にしようとする必要はありません。ひとつ変えるだけでも、使いやすさは確実に変わります。

明日の朝、洗面所に立ったときに「なんだかちょっとラクになったかも」と感じられたら、その積み重ねが暮らし全体の余裕につながっていきます。
あなたの毎日が少しでも整って、家事も身支度も軽やかになりますように。