子育て中って、気付けばクローゼットがパンパンですよね。私も毎朝、服を探すだけで時間が取られて、「もう着ていないのは分かってるのに、捨てられない…」とため息をついていました。でも実は、少し視点を変えるだけで、無理に捨てなくてもスッキリさせられる方法があります。

この記事では、忙しくてもできるクローゼット断捨離のコツを、私の体験談も交えながら分かりやすくまとめました。家事や育児の合間でも実践しやすい方法ばかりなので、今日から少しずつでも始めてみてください。

クローゼット断捨離の基本|“全部出す”から始める理由

最初の一歩は、クローゼットの中身を一度すべて取り出して、全体像を見える形にすること。これだけで気持ちがスッと整い、今の自分に必要な服と、そうでない服の境目が自然と浮かび上がってきます。私も久しぶりに全部出したとき、同じ形の白いシャツが4枚も出てきて「これはさすがに多いよね」と、思わず笑ってしまいました。

クローゼットに“並んで”いる状態だと、必要・不要の判断がぼんやりしてしまいがち。でも、一度ベッドや床に広げてみると、着ていない服ほど存在感が薄く、逆に“よく着る服”ほど自然と手が伸びるんです。視覚的に一覧できることで、選ぶ基準が自分の中でクリアになっていくのを感じます。

全部出すと「不要な服」が自然と浮き上がる

服がハンガーに整然とかかっているときほど、「まだ着るかも」と思ってしまうもの。でも、平置きしてじっくり見てみると、使用頻度や状態が一気に分かりやすくなります。シミやほつれ、色あせなど、気になっていたけれど見て見ぬふりをしていた部分もはっきり見えるように。

特に、“一年以上着ていない服は手放す候補”と考えると、判断しやすくなります。
「いつか着るかも」より、「今年着なかった」という事実のほうが、ずっと片付けの後押しになるんですよね。

また、全部出すことで「同じような服ばかり買っている」というクセにも気づきます。私の場合、白トップスばかり増えていたのですが、それに気づけたことで次の買い物の抑止力にもなりました。

量の“視覚化”が気持ちを整理してくれる

すべてを目の前に並べることで、「容量に対して持ちすぎている」という現実がはっきり分かります。
クローゼットがぎゅうぎゅうだと、取り出しにくいだけでなく、どれが本当に必要な服なのか迷いやすくなるんです。

視覚化すると、「この量で毎日選ぶのはそりゃ大変だよね」と、片付かない理由に納得がいきます。すると、不思議と判断スピードが上がり、迷っていた服ともスッと距離を置けるようになります。

さらに、全部出すことで“今の生活”と服のバランスも見直せます。

  • 子育てが始まり、着心地を優先するようになった

  • 仕事のスタイルが変わり、必要な服が変化した

  • 年齢や体型の変化でピンと来なくなった服がある

こういった生活の変化を反映する意味でも、一度全部出して“自分を更新する作業”はとても大切なんです。

視覚的に整理されることで、心の中のモヤモヤまでスッキリと整っていきます。

「着ていない理由」を考えると手放しやすくなる

ただ“捨てなきゃ”と考えると、どうしても罪悪感が湧いたり、気持ちがずっしり重くなりますよね。私も以前は、「まだキレイだし」「高かったし」「痩せたら着られるかも…」と理由をつけて、なかなか手放せませんでした。でも、服そのものではなく、“なぜ着ていないのか”という理由に焦点を当てると、驚くほど判断がしやすくなるんです。理由が分かると、捨てるというより「役目を終えたんだな」と前向きに思えるようになります。

サイズ・デザイン・季節…理由を書き出してみる

着ていない理由は、人によって本当にさまざまです。
「なんとなく着ない」だと手放せないのですが、理由を1つずつ言語化すると整理が進みます。

私の場合はこんな感じでした。

  • 好きだけど、年齢とともに雰囲気が合わなくなった

  • 色や形が今の気分と合わない

  • 子どもを抱っこする生活になって動きにくい

  • 素材が重くて肩が凝る

  • 産後、体型が変わってシルエットがしっくりこない

こうやって書き出してみると、「あ、これは今の私には必要ない服なんだ」と素直に受け入れやすくなります。

特に、「今の自分の生活に合っているかどうか」は判断の大きなポイント。
服が悪いわけでも、自分が悪いわけでもなく、ただ“役割が変わっただけ”という視点に切り替わるんですよね。

思い出が強い服は“思い出ボックス”へ

どうしても気持ちが揺れる存在が「思い出の服」。
出産祝いでいただいたワンピース、初めてのデートで着た服、仕事で頑張っていた頃のスーツ…どれも簡単には手放せません。

でも、無理に捨てる必要はありません。
クローゼットとは別の場所に「思い出ボックス」を作って、そこに大切な服だけをしまっておくんです。

こうすることで、

  • クローゼットは日常の“使う服”だけの空間になる

  • 思い出の品は大切に保管できる

  • 手放したわけではないので心が軽い

という三拍子が揃います。

私も、産前に着ていたお気に入りのワンピースを思い出ボックスに移しただけで、クローゼットが一気に使いやすくなりました。「またいつか着るかな…」という葛藤から解放されただけでも、とてもラクになりました。

思い出を無理に捨てなくても、スペースを分けるだけで暮らしの整い方が変わります。

1軍・2軍・3軍に仕分けるだけで選びやすくなる

断捨離が苦手な人ほど“一気に減らそう”として失敗しがちです。でも、いきなり捨てようとせず、まずは「1軍・2軍・3軍」に分けるだけでも、驚くほどクローゼットが扱いやすくなります。
この「3軍仕分け」は、判断に迷う服が多い人ほど効果を実感しやすい方法です。私自身も、捨てる基準が見えなくてモヤモヤしていた時期、この仕分け方に救われました。

1軍:週に何度も着る“即戦力”

1軍は、とにかく“よく着る服”だけで構成するのがポイント。
ここに入るのは、迷いなく手に取るトップスや、着心地がよくて出番の多いパンツ、子どもと出かけるときに頼りになるカジュアル服など、本当の意味で日常に役立っている服です。

私の場合、ここがパンパンにならないよう、毎シーズンの切り替わりに軽く見直すようにしています。
1軍がスッキリしていると、朝の服選びが驚くほど早くなるんですよね。

1軍=自分の生活を支えてくれる“レギュラーメンバー”
ここだけでも整うと、クローゼット全体が一気に機能的になります。

2軍:着るけど頻度は少ない“控えメンバー”

2軍には「着るけど出番は少ない」という服が入ります。

  • おしゃれなワンピース

  • 仕事のときだけ使うジャケット

  • お出かけ用の少しキレイめトップス

  • たまに気分で着るアクセントアイテム

など、使う場面が限られていても必要な服たちです。

私は次のように扱っています。

  • 1軍に昇格するか

  • 3軍に降格するか

季節の終わりに、この2択で判断するだけで大丈夫。
“とりあえず取っておく服の山”が生まれにくくなるので、気持ちがラクになります。

3軍:迷っている・着ていないけど手放せない“保留ゾーン”

ここが最も大事なポイント。
断捨離が苦しいのは、「迷う服」と「まだ気持ちが決まらない服」が混ざって存在するからなんです。

そこで、3軍は潔く“保留ゾーン”として扱います。

  • なんとなく捨てられない

  • 思い入れがある

  • 高かったから迷う

  • 痩せたら着たい

  • 着るかもしれないけど今は使っていない

こういう服は、いったんクローゼットから外し、別の収納ボックスへ移動させます。

ここで大事なのは、クローゼットに戻さないこと
半年後に見返してみて、「一度も使わなかった」と分かると、不思議なくらいスッと手放せるようになります。

私もこの方法で、“なんとなく残していた服”を手放せるようになりました。
気持ちの負担が少ないのに、結果としてクローゼットが軽くなるので、心地よさが続きます。

子育て家庭でも続けやすい“ゆる断捨離”の習慣

子育て中は、まとまった片付け時間なんてほとんど取れませんよね。私も小さな子どもがいる時期は、1日10分すら確保できないこともありました。だからこそ、一気に捨てるよりも“ゆるく続ける”ことが何より大事。日々のちょっとした習慣だけで、クローゼットは確実にスッキリしていきます。「時間がない」「疲れている」という前提の中でも続けられる方法をまとめました。

買う前に“ワンアクション”置く

私がいちばん効果を実感したのが、「欲しい!」と思った瞬間に買わず、一晩だけ寝かせるという小さな習慣です。

子どもがいると、「保育園用にもう1枚あったほうがいいかも」「忙しいし今買っておこう」と衝動買いしてしまいがち。でも、一晩置くだけで冷静な自分が戻ってきて、「よく考えたら今ある服で十分だったな」と気づけることが多いんです。

特におすすめなのが次の方法です。

  • 欲しいと思ったら、カートに入れるだけで一旦終了

  • 翌朝、もう一度見て“本当に必要か”を確認する

  • すでに似た服を持っていないかクローゼットを見返す

これだけで、買い物の失敗が驚くほど減ります。

衝動買いが減ると、“増やさない断捨離”が自然と進むので、クローゼットの混雑を防ぐ効果がとても大きいんです。

ハンガーの数を“枠”にする

忙しい家庭ほど、数で管理する仕組みがうまく機能します。
その中でも続けやすいのが「ハンガーの数=持つ服の上限」にしてしまう方法。

たとえばハンガーを30本と決めたら、それ以上は増やさないルールにします。
新しい服を買ったら、必ず1枚手放すか、古いものを3軍ボックスへ移す。
これだけで、無意識に服が増えるのを防げます。

私がこの方法を続けられている理由は、

  • 視覚的に“満杯かどうか”がすぐ分かる

  • 迷ったら「枠」を基準に判断できる

  • 管理がシンプルなので家族にも共有しやすい

という3点でした。

子育て中はどうしても判断がぶれるので、こうした“仕組みで管理する習慣”が本当に助けになります。

枠があるからこそ、気持ちよく選び、気持ちよく手放せるようになるんです。

家族と共有したい“服の使いやすい配置”のコツ

クローゼットは、家族全員が毎日使うスペース。だからこそ、配置を少し変えるだけで、朝の準備や洗濯後の片付けが驚くほどスムーズになります。特に子育て中は、少しでも家事動線がラクになることが大きな助けになりますよね。
「収納の量」よりも「配置の工夫」が効くことが多く、わが家でもこのポイントを押さえるだけで、毎朝のバタバタがかなり軽減されました。

よく使うものは“目線〜胸の高さ”に

毎日手に取る1軍の服は、とにかく取り出しやすい位置に集めるのが鉄則です。
この“目線〜胸の高さ”にある服は、無意識でもサッと手が伸びる高さなので、忙しい朝でも迷いなく選べます。

私は以前、季節外の服と混ざった状態で収納していたため、「あれ、どこに置いたっけ?」と探すだけで時間を浪費していました。でも、1軍のコーナーをこの高さに集めた途端、服選びが一瞬で終わるように。ハンガーからスッと取り出して、そのまま着られる流れができるので、本当に快適です。

1軍にアクセスしやすいだけで、朝のストレスが一気に減ります。

子どもの服は“自分で取れる位置”へ

子どもが少し大きくなると、「自分で服を選びたい」という気持ちが強くなりますよね。その気持ちを生かすためにも、子どもの服はできるだけ低い位置にまとめておきます。

わが家では、子どもの棚をひとまとめにして低い段へ移動したところ、小さなことですが効果が想像以上でした。

  • 「ママ、これどこ?」と呼ばれる回数が激減

  • 自分で着替えの準備ができるようになった

  • 子ども自身が“自分の場所”を意識して片付けるようになった

朝の準備が分担できるだけで、親の負担がグッと軽くなります。“自分でできた!”という子どもの達成感にもつながるので、生活リズム全体がいい方向へ向きます。

配置を整えるだけで、家事の負担が目に見えて減る

クローゼット整理というと、物を捨てるイメージが強いですが、実は“配置の最適化”こそが家事の効率を大きく変える部分。服が取りやすい場所にあるだけで、洗濯物を戻す作業もスムーズになり、クローゼット内が散らかりにくくなります。

とくに子育て家庭では、スピード感が必要なシーンが多いので、収納の高さや動線の工夫だけで日々のストレスが減っていきます。

配置を整えることは、家族みんなの生活を守る“見えない時短”になるんです。

まとめ|今日の1着から、クローゼットは軽くなる

クローゼットの断捨離は、「時間があるときに一気にやろう」と思うほどハードルが高くなってしまいます。子育て中はなおさらで、まとまった時間なんてほとんど取れないもの。でも、今回お伝えした

  • 全部出して全体を把握する

  • 「着ていない理由」を見つける

  • 1軍・2軍・3軍の仕分けをする

  • ゆるく続ける日々の習慣を取り入れる

  • 家族と使いやすい配置に整える

こうした小さなステップは、どれも“今日から少しだけ”で始められるものばかりです。

特に、たった1着だけでも見直してみることが、驚くほど大きな一歩になります。
「これはよく着てるな」「これは気に入っているけれど今の生活には合っていないな」――そんな気づきが積み重なることで、クローゼットは自然とあなたの暮らしにフィットした空間に変わっていきます。

片付けが苦手でも、無理に捨てる必要はありません。
ペースはゆっくりで大丈夫。気づいたときに1分だけ、1着だけ見直す。
その積み重ねが、毎朝の身支度のしやすさ、家事のしやすさ、気持ちの軽さにつながっていきます。

あなたのクローゼットが今日から少しでも快適に、そしてあなた自身の気持ちもふっと軽くなりますように。