「玄関、なんかいつも散らかってる…」
そんなモヤモヤが、ずっと心のどこかにありました。
帰宅後、靴が何足も出しっぱなし。
子どもの外遊びグッズや、学校のプリント。
傘や荷物も“とりあえず玄関に置いちゃえ”状態。
毎日目にする場所なのに、どうしてこうなるんだろう…?
そう思って、収納や動線を見直してみたんです。
この記事では、「使いやすさ」と「片づけやすさ」を両立できた我が家の収納アイデアを、体験談を交えてご紹介します。
目次
靴がすぐ散らかる…“脱ぎっぱなし問題”の対策

家族全員の靴の「定位置」をつくった
うちの玄関、以前はとにかく靴だらけでした。
帰ってきたらそのまま脱いで、誰の靴かもわからない状態で並んでいる日も多く、「またこんなに靴出しっぱなし!」と私がプチイラっとするのが日常。
原因をよく考えてみたら、そもそも「どこにしまえばいいのか」が家族の中で明確になっていなかったんですよね。
靴箱には細かい棚がたくさんありましたが、それぞれの場所にルールがないから、みんな“空いてるところにとりあえず置く”状態。結果、奥に突っ込まれたまま忘れられた靴や、子どもが出し入れしづらくて床に放置された靴がどんどん増えていきました。
そこで思いきって、棚の仕切りを減らして広めに使えるように調整し、「一人1段・マイスペース制」に変更。それぞれのスペースに小さなネームラベルもつけて、「ここが◯◯ちゃんの靴置き場だよ」と子どもにも伝えました。
最初は遊び半分でしたが、「ここはわたしの場所!」と子どもも意外と楽しんでくれて、自分で靴をそろえて戻す習慣が自然と身についてきたんです。
それに、マイスペース制にしたことで、「自分の場所がいっぱいになったら、靴を整理する」という意識も芽生えたようで、使わない靴は自分から「これもう小さい」と言ってくれるように。大人の私たちにとっても、見た目がスッキリして気持ちが良いし、どこに誰の靴があるかも一目でわかるようになりました。
週1回の「玄関リセットデー」を導入
さらにもう一つ、靴の散らかりを防ぐ仕組みとして導入したのが「玄関リセットデー」です。
これは毎週末、家族全員で一度玄関の靴をすべて出して整える日。
「今週は何足履いた?」「これ小さくなってない?」と、靴の状態やサイズ感を確認する機会にもなっています。
正直、はじめは「週1でそんなことする?」と少し面倒に感じていましたが、一度リセットすると、平日のプチストレスが激減するんですよね。
特に子どもの靴は成長が早く、いつのまにかキツそうにしていたり、裏がすり減っていたりするので、この週1の見直しタイムは思わぬ発見の宝庫。「雨でぬれたままだった」「靴の中に小石が入ってた」なんてこともあり、ちゃんと見ておくことの大切さを実感しています。
なにより、この時間が親子でゆるく話しながら“自分の持ち物を見直す”時間になっているのもいいところ。子どもにとっても、自分のことを自分で管理する練習になるし、玄関の乱れがそのまま生活リズムの乱れにつながる気がして、今では欠かせない習慣になりました。
学校・習いごとグッズの“置きっぱなし”を防ぐ工夫

フック&カゴで「仮置きゾーン」を作る
子どもが帰宅すると、ランドセル、水筒、帽子…あらゆるものが玄関に“ぽいっ”。
毎日バタバタな中で「早く部屋に持って行って」と言っても、テレビを見始めて忘れちゃうんですよね。
私も何度注意したかわかりません。でも、あるとき気づいたんです。
「片づけない」のではなく、「片づける場所がない」だけなのかもしれないと。
そこで思いきって、玄関に「一時的に置いてもOKな場所=仮置きゾーン」をつくることにしました。
・壁に取り付けた2連フック
・その下に置いた小さめのカゴ(フタなし)
この2つで、“帰ってきたらここに引っかける・入れる”という流れを明確に。
「リビングには入る前に、まずここね」と声をかけたら、子ども自身も戸惑わずに行動できるようになりました。
何より、「ここに一度置いてOK」という仕組みにしたことで、“怒られない安心感”が生まれて、片づけが前向きな行動になったのが大きな変化です。
もちろん最終的には自室に運ぶのが理想ですが、段階的に自立していくステップとして、仮置きスペースはとても役立っています。
「持って出るもの」の専用棚で忘れ物ゼロへ
朝の出発前、「マスクどこ?」「名札がない!」「ハンカチ忘れた!」
そんな声が飛び交って、私も「ほら言ったでしょ〜!」と慌てるのが日常茶飯事でした。
でも、これも振り返ると「物の定位置があいまい」だったことが原因。
それなら…と、玄関の一角に“おでかけステーション”を設置することにしたんです。
用意したのは、無印良品の「壁に付けられる棚」と、小物用の仕切りボックス。
そこに以下のようなものをひとまとめにしました。
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マスクのストック
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予備のハンカチやティッシュ
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名札・防犯ブザー
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子ども用の日焼け止めや虫よけスプレー
すべてを「ここに行けば朝の支度が完了する」仕組みにしたことで、忘れ物がほとんどなくなったんです。
また、週末に補充を一緒にチェックすることで、「ハンカチが減ってるね」「ティッシュなくなりそう」など、子ども自身の“気づく力”も育っているように感じています。
朝は一分一秒が貴重だからこそ、玄関で支度が完結するって本当に助かる。
子どもも私もストレスが減って、気持ちよく一日をスタートできるようになりました。
傘・ベビーカー・外遊びグッズの収納どうする?

傘は「吊るす収納」でカビ対策も
以前のわが家では、玄関の隅に大きめの傘立てを置いて、家族全員の傘をぎゅうぎゅうに押し込んでいました。
でも、雨のあとにそのまま戻すと、いつの間にか傘立ての底が水浸しで、ヌメヌメ…カビ臭…なんてことが頻繁に。
そこで思い切って傘立ては撤去し、突っ張り棒+S字フックで「吊るす収納」にチェンジしました。
玄関の奥の壁に突っ張り棒を設置し、家族の人数分のフックをセット。傘は1本ずつ間隔を空けて吊るすようにしたところ、風通しが良くなり、乾きも早くなりました。
見た目もスッキリして、傘のカビや嫌なニオイが一切なくなったことにびっくり。
何より、子ども用の小さな傘も、自分で届く位置にフックをつけてあげることで、「帰ってきたら自分でかける」が習慣に。
最初は「できるかな?」と不安でしたが、「ここにかけるのが楽しいみたいで、むしろ張り切ってお片づけしてくれるようになりました。
この収納は場所も取らず、梅雨時期や雨の多い季節には特に重宝します。
見た目だけでなく、衛生面や子どもの自主性にも効果がある“吊るす収納”、本当におすすめです。
外遊び道具は“ボックス収納+ラベリング”でラクに
子どもがいる家庭なら共感していただけると思うのですが、外遊び用のおもちゃって、とにかく種類が多いですよね。
ボール、縄跳び、バドミントン、シャボン玉、砂場セット……
そのまま玄関に放置されていると、足元がごちゃごちゃして「もう!踏みそう!」なんてイライラのもとに。
そこで我が家では、玄関の一角に蓋つきの収納ボックスを2つ置いて、“外遊びグッズ専用コーナー”を設けました。
ポイントは、ただ入れるだけではなく、
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「ボール」「シャボン玉」「虫取りグッズ」など、用途ごとに分ける
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それぞれのボックスに見やすいラベルを貼って中身がすぐわかるようにする
という工夫を取り入れたこと。
このラベリングがあることで、子ども自身が「使ったらここに戻す」ことを自然に覚えるようになったんです。
しかも、遊ぶときにも「あ、あれはこっち!」とすぐ見つけられるので、準備や片づけの時間も短縮できるようになりました。
雨の日に「今日は中でシャボン玉できる?」というときにも、ボックスごと室内にサッと持ち込めるのが地味に便利。
蓋つきなので見た目がごちゃつかず、虫やホコリが入る心配もなし。
収納のストレスも、子どもとのやりとりも、ぐんとラクになった気がしています。
玄関を広く見せるためにやめたこと・変えたこと

「見せる収納」を減らしたら、視界がすっきり
雑誌やSNSでよく見る、季節の雑貨やグリーンが飾られたおしゃれな玄関。
私も「真似してみたい!」と思って、小さな観葉植物やアロマディフューザー、子どもの作品を飾っていた時期がありました。
でも、気づいたんです。
子どもの靴やカバン、遊び道具などが日常的に“出入り”する玄関には、視覚的なノイズがすでにたくさんあるということに。
そこにさらに“見せるアイテム”を追加すると、空間がどんどんごちゃついて見えてしまうんですよね。
しかも、飾っていたはずの雑貨にホコリが溜まっていたり、植物の水やりを忘れたりして、「見せるつもりが、逆に生活感を強調してしまっていたな」と反省…。
そこで、思い切ってディスプレイは最小限に。
玄関マットも柄物から無地で厚みのない、掃除しやすいタイプにチェンジしました。
たったそれだけなのに、玄関に入ったときの「広さ」や「整ってる感」が全然違うんです。
空間に余白があるだけで、気持ちにも余裕が生まれるというのを実感しました。
靴箱の上を“何も置かない”スペースに
玄関の靴箱の上って、どうしてあんなに「置きたくなる」んでしょうね…。
以前のわが家では、
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郵便物の山
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使用中のマスク
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鍵や財布の一時置き
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子どもが拾ってきた石や葉っぱ…
気づけば、いつも“何かが置かれている状態”が当たり前になっていました。
最初は「ちょっと置いておくだけ」のつもりが、次第に“ここに置いていい場所”として家族の中で定着してしまったんですよね。
そこで取り入れたのが、「置いていいのはトレイ1つだけ」というルール。
鍵やマスクなど、どうしても一時的に必要なものだけはトレイにまとめてOK。
それ以外は、「使ったら戻す」「持ち込む」が原則です。
この“何もない空間”を維持することで、玄関全体の印象が格段にアップ。
「キレイに見える」って、実際にモノが少ないこと以上に、「空白があること」なんだと感じました。
意識して余白を保つだけで、帰宅したときの気分もスッと整いますし、「よし、今日もがんばった!」と自分を褒めたくなるような気持ちにもなります。
家族みんなが「自然と片づけられる仕組み」を

子どもが片づけやすい“高さ”と“手順”を意識
「ちゃんと片づけてね」と言っても、なかなか行動に移してくれない子ども。
ついイライラしてしまいがちですが、あるときふと気づいたんです。
“片づけない”のではなく、“片づけられない”理由があるのかもって。
よくよく観察してみると、収納ボックスのフタが固くて開けづらかったり、フックが高くて届かなかったり、いちいちしゃがまないと出し入れできなかったり…。
大人にとっては些細なことでも、子どもにとっては「片づけたくない理由」になるんですよね。
そこで、見直したのは「高さ」と「手順」。
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フックの位置は、子どもが背伸びせずに手を伸ばせる高さに
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ボックス収納は、フタを外して“ポイっと入れるだけ”に変更
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支度の流れに沿って、「カバン→上着→靴→マスク→ハンカチ」と並ぶ動線に整える
これだけで、子どもが“言われなくても動ける”状態に変わってきたんです。
朝の支度もスムーズで、私も「片づけてって言わなくて済む」ストレスから解放されました。
大人の目線では気づけなかった小さなハードルを取り除いてあげることで、「できた!」という達成感や自信にもつながるようで、子どもの行動にもいい変化が見られました。
パパの荷物も“ゾーン管理”で迷子防止
意外と見落としがちなのが、パパの荷物問題。
「どこに置いていいのかわからん」と言いながら、毎日のようにカバンがリビングやダイニングに出現。
そのたびに「それ、片づけて〜!」と声をかけるのがちょっとしたストレスになっていました。
そこで我が家で取り入れたのが、「パパ専用ゾーン」の設定。
玄関近くのちょっとしたスペースに、かごとトレイを置いて「ここはパパのスペースね」と明確に区切りました。
このゾーンには、
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仕事用バッグ
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スマホの充電コード
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ポケットの中身(鍵・小銭など)
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替えのマスクや名刺など細かいもの
など、よく使うけれどリビングに置きっぱなしになりがちなものをまとめています。
ラベリングや仕切りボックスも活用し、何がどこにあるか一目でわかるようにしておくと、本人も迷わず戻せるし、私も「あれどこ?」と聞かれなくなって一石二鳥。
最初は面倒くさがっていた夫も、「ここに全部あるとラクだな〜」と満足気。
こうして家族みんなに“自分の場所”ができると、それぞれの行動が自然に整ってくるんですね。
まとめ|“片づけやすい玄関”が毎日のリズムを整える
玄関は、家族みんなが毎日使う場所。
ちょっと散らかるだけで、なんとなく気分が下がるし、朝のバタバタにもつながります。
だからこそ、「片づけたくなる仕組み」をつくることが大事なんだと実感しました。
完璧を目指すより、「これなら続くかも」と思えるアイデアを一つずつ取り入れてみるのがポイントです。
今日からできることから、試してみませんか?