リビングで宿題をするようになってから、消しゴムや鉛筆、プリントがあっという間に散らかってしまい、「片付けてー!」が口ぐせになってしまった時期がありました。私自身も毎回集めて回るのがストレスで、「もっとラクに管理できる方法ないかな…」とずっと思っていました。

でも、学用品の“置き場所”を少し工夫しただけで、片付けのハードルがぐっと下がり、リビングに出しっぱなしになることが本当に減ったんです。この記事では、わが家の経験をもとに、忙しい家庭でも続けられる整理収納の方法をまとめました。リビング学習をしているご家庭でも、無理なくスッキリを保てるヒントになれば嬉しいです。

学用品が散らかる原因を知る

まずは「なぜ散らかるのか」を知ることから始めると、対策がぐっと立てやすくなります。私も最初は“片付けられないのは性格の問題かな…”と思っていましたが、実際は仕組みのほうに原因があることがほとんどでした。

使う場所としまう場所が離れている

リビング学習をしている家庭では、教科書は子ども部屋、筆箱はリビングの棚、プリントはダイニングテーブル…など、学用品があちこちに点在しやすくなります。
その結果、子どもが使い終わったあとに「戻すのが遠い」「面倒」と感じてしまい、ついテーブルの上に置いたままになってしまうんですよね。

とくに小学生は“つい目の前に置きっぱなしにする”のが自然な行動なので、しまう場所が遠いほど片付けのハードルが高くなります。
学用品の収納は、使う場所のすぐ近くにあるかどうかが大きなポイントになります。

収納が細かすぎて子どもが扱いにくい

親が「きれいに揃っていてほしい」という気持ちで収納を細分化しすぎると、逆に片付かなくなることがあります。

たとえば、

  • 鉛筆用のケース

  • 色鉛筆用のケース

  • 消しゴムの専用小物入れ

  • のり・ハサミのボックス

など、細かく分ければ分けるほど、子どもにとっては“戻す作業量が増える”ことになります。

細かいルールは大人には心地よくても、子どもにとっては「難しい収納」になってしまいがちです。
実際、わが家でも収納を簡単にしただけで片付けられる確率がぐっと上がりました。

子どもが一度で戻せる“ざっくり収納”のほうが、長続きしやすい仕組みになります。

プリント類が仕分けられないまま積み重なる

学校から持ち帰るプリントは、学年が上がるにつれてどんどん増えていきます。
給食だより、行事のお知らせ、提出書類、宿題プリント…気がつけばテーブルの端に山のように積みあがることも。

子どもは「どれが大事でどれが提出物なのか」を自分だけで判断するのが難しいことが多く、結果として“とりあえず置いておく”状態になりがちです。

さらに、プリントが山積みになると、

  • 提出期限に気づけない

  • 大事なお知らせを見落とす

  • 親も管理が大変

という悪循環に入ってしまいます。

そのため、帰ってきたプリントをすぐに仕分けられる“置き場所”を決めておくことがとても大切です。
「提出物」「お知らせ」「保管用」の3つに分けるだけでも、紙モノの混乱が一気に減ります。

リビング学習に合った収納をつくる

リビングで勉強するスタイルは、親がそばで見られる安心感がある一方で、学用品が散らかりやすい環境でもあります。だからこそ、「出しやすい・戻しやすい」をセットにした収納づくりが欠かせません。ここでは、わが家でも効果があった“リビング学習向けの仕組み”を具体的に紹介します。

必要な学用品は“ワンセット”化する

宿題に必要なものがあちこちに散らばっていると、子どもはその都度探す必要があり、散らかりやすさにも直結します。そこでまず取り入れてほしいのが「ワンセット化」。

  • 筆箱

  • のり・ハサミ

  • 赤青鉛筆

  • 消しゴム

  • 定規

  • 宿題用の下敷き

など、毎日使うものをひとまとめにしておくことで、「これさえ持てば宿題ができる」という状態になります。

ワンセット化のポイントは、完璧を求めすぎず“最低限必要なものだけ”に絞ること
余計なものが入っていると重くなり、持ち運びも面倒になってしまうため、定期的に中身を見直すとスッキリ保てます。

私の家では、専用の「宿題ボックス」をひとつ用意し、リビングのすぐ横に固定で置くことで、子どもが自然と“これを持ってきて使う”流れができました。

持ち運びできるボックスを使う

リビング学習の課題は、使うたびに学用品がテーブルに散乱しやすいこと。そこで活躍するのが、持ち運びが簡単な収納ボックスやツールボックスです。

持ち運びボックスのメリットは、

  • リビングから子ども部屋へすぐ移動できる

  • 使うものがすべてまとまっている

  • 片付ける場所が“ひとつ”に集約されるので迷わない

という点。

特に、「持ち手がついていて、子どもが片手でラクに持てる軽さ」はとても重要です。
重かったり、持ちにくい形だったりすると、それだけで片付けのハードルが上がってしまいます。

わが家でも持ち手つきボックスに変えてから、帰宅後に自然と“宿題セットをテーブルへ置く”というルーティンが定着し、声をかけなくても準備できるようになりました。

教科書はファイルボックスで“立てる収納”

教科書やノート類は、平置きにするとすぐに下のほうが埋もれてしまい、必要なものを探すのに時間がかかりがちです。
そこで有効なのが、ファイルボックスを使った“縦収納”。

  • 教科書

  • ノート

  • 時間割表

  • 宿題プリント

などを同じボックスにまとめて立てておくことで、必要なものをパッと取り出せるようになります。

とくに朝の準備が慌ただしい家庭では、縦収納にするだけで「探す時間」が激減します。
学用品は“見える”と使いやすくなり、“戻しやすい”と散らかりにくくなります。

さらに、ファイルボックスを棚の一番取り出しやすい位置に配置しておくことで、子どもが自分で準備できるようになり、親の負担も軽くなります。

毎日出るプリント管理のコツ

学校から帰ってくるたびに増えていくプリント。気づけばダイニングテーブルの端に積み重なり、「これ提出だった?」「これ捨てていいやつ?」と家族全員が迷子になる…そんな経験、きっと多くのご家庭であるのではないでしょうか。
プリントは“帰宅後の動線”が整っているかどうかで、散らかり方が大きく変わります。ここでは、わが家で効果があったシンプルな整理方法を紹介します。

提出物と保存物をすぐ仕分けられる場所をつくる

プリントはとにかく「まず置く場所」が決まっていないと迷子になりやすいものです。
そのため、帰宅したら“とりあえずここに置く”という定位置を用意することが最初の一歩になります。

わが家ではリビングの棚にクリアトレーを2つ置いて、

  • 提出するもの(私がその日の夜か翌朝チェック)

  • 保管するもの(あとでファイルへ綴じる)

と分けています。

ポイントは、仕分けをその場ですぐできるようにすること
「あとでまとめて見る」だと、忙しい日ほど後回しになり、結果としてプリントの山が生まれてしまいます。

クリアトレーのように“入れるだけで分かれる仕組み”にしておくと、子どももすぐに慣れますし、親が手をかける時間も大幅に減ります。

保管用ファイルは“月ごと”がラク

保管用プリントの分類方法はいろいろありますが、家庭で一番ラクなのは“月ごと”にまとめる方法です。

たとえば、

  • 4月のプリント

  • 5月のプリント

  • 6月のプリント

というように月単位でクリアファイルやポケットファイルに入れていくだけ。
「教科別」「お知らせ別」など細分化しようとすると、その分手間が増えて続かなくなることが多いんですよね。

月ごと管理の何が良いかというと、“あとから探しやすい”こと。
「5月の遠足のお知らせどこだっけ?」というときも、目的の月だけ見ればいいので、時間がかかりません。

さらに、年度が終わるタイミングで一度すべて見直し、不要なものは処分すればファイルの厚みもリセットされ、次の学年もスッキリ始められます。

子どもが戻しやすい仕組みをつくる

学用品収納でいちばん大事なのは「片付けやすさ」です。
どれだけ見た目が整っていても、子どもが“自分で戻せない仕組み”だと、どうしても続きません。
逆に、子どもが自然に戻せるようになると、リビングの散らかりは驚くほど減ります。ここでは、わが家でも効果があった“戻しやすい収納づくり”を紹介します。

子どもの目線の高さに収納をつくる

収納場所が高すぎたり、重い扉の中にあったり、奥まっていたりすると、子どもにとっては戻すハードルが一気に上がってしまいます。
とくにリビング学習の道具は毎日使うものなので、「取り出す → 使う → 戻す」がスムーズにできる高さが理想的。

おすすめは、

  • 子どもの立った状態で胸〜腰の高さ

  • 手を伸ばせばすぐ届く位置

  • 一度のアクションで戻せる場所(扉を開ける工程が多いと戻りにくい)

このあたりを意識すること。

収納は見た目より使いやすさを重視したほうが、長く続けられます。
“子どもが立ったまま自然に手が届く高さ”を基準にすると、戻す行動が格段に定着しやすくなります。

ラベルをつけて“迷わない収納”にする

ラベルは、片付けのガイドラインになるとても大事な存在です。

  • 「ここに教科書」

  • 「ここに宿題セット」

  • 「ここにプリント」

というように、誰が見てもどこに戻せばよいかが一目でわかる状態にしておくと、親の声かけが驚くほど減ります。

文字がまだ読めない年齢なら、

  • ノートのアイコン

  • はさみのアイコン

  • プリントを示す紙のイラスト

など、視覚的に理解できるマークを貼るのも効果的。
ラベルをつけるだけで「迷わない収納」になり、子どもが自分で片付けられるきっかけになります。

片付けの習慣は“迷わない仕組み”がつくってくれると実感しています。

出しっぱなし防止には“ゴール地点”を決める

とはいえ、毎日完璧に片付けるのは大人でも難しいですよね。
そのため、どうしても散らかりがちな時期は「とりあえずここに入れればOK」という“仮置きのゴール地点”を作っておくと、ストレスが大きく減ります。

わが家ではリビングの隅に小さなバスケットを置いて、

  • 今日中に片付ける

  • 夜までにここへ入っていればOK

というルールにしています。

これがあるだけで、

  • テーブルに散らかりっぱなしを防げる

  • 子どもが片付けに取り組みやすい

  • 親が毎回声をかけるストレスから解放される

というメリットがあります。

とくに、習い事や宿題が重なる日など、どうしても余裕がない日は“ゴール地点”が心の余裕にもつながります。

完璧を求めすぎない仕組みこそ、長く続けられる収納のコツです。

続けやすくするための習慣づくり

収納をいくら整えても、日々の生活の中で続けられなければ意味がありません。
とくに子どもは毎日使う量も種類も変わるため、“その時の生活リズムに合わせて見直せる仕組み”があると親も子もラクになります。ここでは、わが家でも成功した「無理なく続く習慣づくり」を紹介します。

毎日の“リセットタイム”を短く設定する

片付けの習慣は、長時間よりも「短時間でできる」ほうが定着しやすいと言われています。
寝る前の5分だけ、学用品をバスケットにまとめるだけでも十分効果があります。
ここで大切なのは、親が完璧を求めすぎないこと。

  • テーブルの上に残っているものをバスケットに入れる

  • 教科書をファイルボックスに戻す

  • プリントを仕分けトレーに入れる

これだけで十分“リセット”になります。

さらに、子ども自身に「5分だけ一緒にやってみようか」と声をかけることで、自分で片付ける意識が自然と生まれます。
子どもが“自分の仕事”として認識できる範囲にとどめることが、習慣づくりのいちばんの近道です。

定期的に中身を“見直す日”をつくる

毎日使っていると気づきにくいのですが、学用品は気づかないうちにどんどん増えていきます。

  • 短くなった鉛筆

  • 使わなくなった色鉛筆

  • 期限の過ぎたプリント

  • 大量に増えたメモ用紙

こうした細かいものが溜まっていくと、収納スペースが圧迫され、戻しにくさにもつながります。

そこで効果的なのが月に1回の“見直しタイム”
5〜10分だけでも、親子で一緒に「これはまだ使う?」「これは捨てようか?」と見直すだけで、驚くほどスッキリします。

さらにおすすめなのが、学期ごとの大掃除。
学年末には教科書やノートの量も変わるため、ここで一度リセットしておくと、次の学年も気持ちよくスタートできます。

定期的な見直しは、収納のキャパを守るだけでなく、
“必要なものだけを持つ”という感覚を子どもが自然と身につけるきっかけにもなります。

まとめ|今日ひとつだけ“学用品の置き場所”を決めてみよう

学用品が散らかってしまうのは、子どもの性格や片付けの得意・不得意ではなく、ほとんどが“仕組みの問題”でした。
片付けやすい置き場所さえ整っていれば、子どもは自然と自分で戻せるようになりますし、リビングが散らかるストレスもぐっと減ります。

親がずっと声をかけ続けなくても、自立して片付けられる環境はつくれるんだなと、私自身もこの方法を取り入れて実感しました。

今日はぜひ、次の中から「これならできそう」と思えるものをひとつだけ選んでみてください。

  • 宿題セットをひとまとめにする

  • プリントの“置き場”をつくる

  • 持ち運びできるボックスを置く

どれかひとつでも整えるだけで、学用品が迷子になりにくくなり、テーブルの上の散らかりも一気に減ります。
小さな仕組みの改善が、明日のリビングを見違えるほど快適にしてくれます。

まずはひとつ。そこから少しずつ整えていけば、毎日の“片付けの負担”は確実に軽くなっていきます。