初節句の食事会を自宅で開くことにしたとき、「何を準備したらいい?」「料理はどれくらい頑張ればいいの?」と不安になる方は多いと思います。私も娘の初節句のとき、義両親を招くことになり、正直かなり緊張しました。
でも、必要なものを整理しておくと気持ちがぐっとラクになりますし、料理も“完璧にしよう”と思わなければ十分に素敵なお祝いになります。この記事では、実際に私がやってみて「これで良かった」と感じた自宅初節句の準備リストと、忙しい家庭でも無理なく作れるおもてなしメニューをご紹介します。
目次
初節句の食事会を自宅でするメリット
自宅で初節句を迎える良さは、想像していた以上にたくさんありました。特に、赤ちゃんのペースに合わせられること、そして親である私たちが肩の力を抜いて楽しめること。この2つがそろうだけで、当日の満足度はぐっと高まります。
赤ちゃんの負担が少ない
自宅は赤ちゃんにとって“いつもの環境”なので、物音や匂い、照明などすべてが安心材料になってくれます。初節句は普段会わない大人と一緒に過ごす時間がどうしても長くなるため、赤ちゃんが緊張しやすいイベントでもあります。
特にうちの子はちょうど人見知りが強くなってきた時期で、知らない場所に行くとぐずることも多くありました。だからこそ、慣れた部屋でいつものおもちゃに囲まれながら過ごせたのは大きな安心感につながりました。泣いてしまってもすぐに抱っこしてあげられるし、授乳スペースも気にしなくていい。赤ちゃんの負担が少ないということは、家族全体のストレスが減るということなんだと実感しました。
親も準備や進行が自由
外食や会場手配だと、どうしても時間や段取りに追われがちです。「何時集合」「料理の進行にあわせて…」など、細かいところまで気を使う必要があります。でも、自宅ならその必要がほとんどありません。
食事も赤ちゃんの様子に合わせて「先に写真を撮ろうか」「お昼寝が終わってからにしよう」など柔軟に動けます。授乳やおむつ替えもすぐ対応できるので、焦らず、周りに迷惑をかけていないか心配する必要もありません。
そして何より、ふとした瞬間に「今いい顔してる!」と思ったらすぐ写真が撮れるのが本当に便利でした。初節句は記念写真をたくさん残したいイベントなので、気軽に撮影できる環境は本当にありがたいです。
自宅での初節句は“ゆるく、心地よく”迎えることができるのが大きな魅力。家族みんなが自然体で過ごせるので、結果的に思い出深い1日になりました。
自宅での初節句|事前にそろえておく準備リスト
初節句を自宅で迎える場合、思っている以上に「あると助かるもの」が細かく分かれています。私も最初はざっくりしたリストだけで動いていたのですが、準備を進めるうちに必要なもの・いらなかったものが見えてきました。ここでは、私の経験をもとに実用性の高いアイテムを詳しくまとめています。
飾り付け・撮影関連
ひな人形またはコンパクト飾り
ガーランド
撮影用の背景布
スマホ三脚(あると便利)
飾り付けは、当日バタバタしてしまうと写真の仕上がりに影響しやすい場所です。特に背景は写真全体を左右するので、前日のうちに配置を決めておくのが安心。スマホ三脚は必須ではないですが、家族全員が写る写真を残したいときに本当に役立ちました。
また、ひな人形は本格的な段飾りでなくても大丈夫。コンパクトなものでも十分華やかで、写真にもきれいに映ります。特に“赤ちゃんを中心に撮りやすい配置”を意識しておくことが、当日の成功につながりました。
当日の進行に必要なもの
赤ちゃんの衣装(袴ロンパースなど)
親の服装(カジュアルでOK)
来客用スリッパ
お祝い袋(祖父母が持参する場合に備えて)
赤ちゃんの衣装は着せるタイミングが難しく、機嫌が悪くなる前にサッと着替えられるよう準備しておくのがポイントです。うちの子は衣装が少し動きにくかったようで、途中で泣いてしまったこともあり、念のために普段着を1セット用意しておいて本当に助かりました。
親の服装はきちんとしすぎなくても問題ありません。写真に残るので多少意識する程度でOK。来客用スリッパは足りないと慌てるので、簡易タイプでも人数分あると安心です。
意外と忘れがちなのがお祝い袋。祖父母からいただくケースが多いため、どこに置くかを事前に決めておくと流れがスムーズになります。
食事と飲み物
ちらし寿司やお吸い物の材料
簡単に出せる副菜
お茶・ジュース
大人用の飲み物
デザート(和菓子があると華やか)
初節句は華やかな食卓が理想ですが、すべてを手作りする必要はありません。私も最初は張り切って作ろうとしていましたが、当日は赤ちゃんの対応でなかなか思うように動けず、市販のお惣菜やカットフルーツに助けられました。
ちらし寿司は見た目が可愛いので、具材だけ作っておき、当日に混ぜるだけにすると負担がぐっと軽くなります。副菜も煮物やサラダなど、取り分けしやすいものを数点揃えておけば十分です。
飲み物はお茶・ジュースのほかに、大人が楽しめる程度の軽いアルコールがあると場が和みます。デザートは和菓子を選ぶと季節感が出て、写真にもよく映えます。
食事は「無理なく作れる範囲で」が大前提。当日の一番の目的は“家族で楽しくお祝いすること”なので、完璧を目指さなくて大丈夫です。
初節句の食事会|簡単に映えるおもてなしメニュー
初節句の料理は「しっかり作らなきゃ」と思いがちですが、実際は赤ちゃんのお世話で時間が読めなかったり、来客対応でキッチンに籠もれなかったりします。だからこそ、私は“手間は少なく、見た目は華やか”をテーマにメニューを決めました。どれも簡単なのに喜ばれたものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
ちらし寿司(混ぜるだけ)
市販のちらし寿司の素は本当に優秀で、手軽なのに味がしっかり決まります。私の場合は、
サーモンの刺身
いくら
錦糸卵
きゅうりの薄切り
を追加して、彩りを華やかにしました。特にサーモンと錦糸卵は見栄えが良く、写真を撮るときも一気にお祝いらしい雰囲気に。
大皿に盛っても、小皿に分けてもきれいなので、来客が多いときでも対応しやすいメニューです。「時間をかけずに豪華に見せたい」家庭にはぴったりの一品です。
茶碗蒸し(レンジで時短)
茶碗蒸しは「難しそう」と思われがちですが、実はレンジ調理がとても簡単。すが入りにくく、ふわっと仕上がります。子どもから祖父母まで年齢を問わず食べられるので、家族で祝う初節句には相性抜群。
私は鶏肉・かまぼこ・しいたけなどを少量ずつ入れ、具材はシンプルにしました。出来立ての優しい味わいに、祖父母も「お店みたい」と喜んでくれました。
柔らかい料理が一品あると、食卓がぐっと落ち着くのでおすすめです。
お吸い物(即席ベースに少しアレンジ)
だしを一から取る時間がないときは、市販のだしパックを使うと味が安定します。はまぐりが定番ですが、季節や価格の都合で手に入りにくい時期もありますよね。そんなときは、鶏だんごや豆腐など、やさしい食材を合わせるだけでも十分上品になります。
見た目を少し華やかにしたいときは、
三つ葉
ゆず皮
えのきや花麩
などを添えると、一気に“お祝いのお吸い物”の雰囲気になります。
デザート(和菓子+フルーツ)
初節句は和の雰囲気が強いイベントなので、デザートも和菓子を選ぶと統一感が出ます。私は桜餅といちご大福に、フルーツを添えて提供しました。いちご・オレンジ・キウイなど、明るい色のフルーツは写真にも映えておすすめです。
手作りにこだわらず、お店で買えるものをうまく使うことで、当日の負担は大きく減ります。デザートが“盛るだけ”で完成するのは、想像以上に助かりました。
初節句は食卓が華やかになるだけで気分が上がるもの。無理をしなくても、少しの工夫で十分「お祝いらしさ」を演出できます。
来客へのおもてなしの工夫|気を張りすぎないのがコツ
初節句は家族にとって特別な日ですが、張り切りすぎると準備の段階で疲れてしまうこともあります。私自身、最初は「ちゃんとおもてなししなくちゃ」と意気込んでいましたが、実際にやってみると“肩の力を抜いた方がうまくいく”と気づきました。お祝いの主役は赤ちゃん。親である私たちがリラックスして過ごせる工夫こそ、当日を楽しむためのポイントでした。
お茶はセルフ方式に
来客があると「お茶を注いで回らなきゃ」と思いがちですが、家族同士ならそこまで気を使う必要はありません。キッチンに入りやすい関係性なら、
「お茶やコーヒー、好きな時に飲んでね」
とセルフでお願いするのも自然です。
セルフ方式にすると、家族間の距離がぐっと近くなり、会話もゆったり弾みます。私の場合、お茶を淹れるたびに席を立つ必要がなくなったので、赤ちゃんの様子を見ながら落ち着いて過ごすことができました。おもてなしは“気配りしすぎないこと”も大切なんだな、と感じた瞬間でした。
席順は赤ちゃん中心に
座る位置を工夫すると、写真がとても撮りやすくなります。
私が実践してよかったのは、
おひなさまの近くに赤ちゃん
その横にパパとママ
周囲に祖父母
という配置。これだけで自然と“お祝いらしい一枚”が撮れるので、撮影のたびに席を移動してもらう必要がなくなりました。
また、赤ちゃんの機嫌が変わりやすい時期なので、すぐ抱っこできるようにパパやママが近くに座るのも大切。家族が笑顔で写る写真を残すためにも、席順は意外と重要なポイントです。
片付けは“無理せず後回し”
来客があると「早めに片付けなきゃ」と焦ってしまいますが、初節句に限っては別。赤ちゃんの機嫌が良いうちに撮影や会話を優先した方が、全体の満足度がぐっと上がります。
私も途中で洗い物をしたくなりましたが、あえて後回しにしました。その分、写真もたくさん撮れたし、祖父母との会話も楽しめて、結果的にとても良い時間に。料理の片付けは終わってからゆっくりで問題ありません。
“完璧な家”より“家族が楽しく過ごせる空間”の方がずっと記憶に残ります。初節句の日は、手を抜けるところは思い切って抜くことが、最高のおもてなしにつながります。
当日の流れ|余裕が生まれる進行イメージ
初節句の当日は「どのタイミングで何をするか」が決まっているだけで、心の余裕が大きく変わります。私も事前にざっくりとスケジュールを作っていたおかげで、焦らずに進めることができました。ここでは、実際の我が家の流れをより詳しくご紹介します。
① 午前:飾り付けと料理の下準備
午前中は赤ちゃんが比較的ご機嫌でいる時間帯が多いので、私は飾り付けと料理の下準備に集中しました。特にちらし寿司は、具材だけ切っておいて当日は混ぜるだけに。
サーモンを薄切りに
錦糸卵を多めに準備
きゅうりは薄くスライスして水気を切る
この3つを前もってやっておくだけで、完成の見栄えがぐっと良くなります。他の料理も「当日は盛り付けだけ」にしておけると、来客前のバタバタが減りました。
また、飾り付けは光の入り方を意識して配置すると、写真が綺麗に撮れます。午前中の自然光が差し込むうちに撮影スポットを整えておくと安心です。
② 昼前:赤ちゃんの準備
赤ちゃんの衣装は、機嫌が良いタイミングを見計らって着替えさせるのがポイントです。ぐずってから着替えようとすると時間がかかり、せっかくの可愛い衣装も撮影する余裕がなくなってしまいます。
私は、着替えた直後にスマホで数枚写真を撮っておきました。「来客が来てから撮ろう」と思っていると赤ちゃんの機嫌次第で慌てることになるので、先に押さえておくのがおすすめ。
衣装は動きにくいことも多いので、汗をかいたり嫌がったりしたときのために、普段着を近くに置いておくと安心です。
赤ちゃんの準備は“一度に完璧を目指さない”ことがトラブル防止になりました。
③ 食事会スタート
来客が揃ったら、まずは記念撮影。おひなさまの前で赤ちゃんを中心に家族写真を撮っておくと、安心して食事に進めます。
その後は、
写真撮影
食事
おしゃべり
という自然な流れで進みました。初節句のメニューは華やかなので、配膳のときにも「わぁ〜!」と喜んでもらえて嬉しかったです。
また、授乳やお昼寝は赤ちゃんのペースで調整しました。途中で抜けても家だから気にならないし、祖父母も「ゆっくりでいいよ」と温かく見守ってくれました。
④ 食後:ケーキまたは和菓子
食後は、家族同士でゆっくり話をする時間にしました。初節句は写真や飾り付けがメインのイメージですが、実際にはこの“おしゃべりタイム”がとても温かくて印象に残る時間でした。
デザートを出すタイミングは赤ちゃんのお昼寝とかぶりやすいので、無理に整えず、落ち着いたタイミングに出すだけで十分。和菓子やプチケーキは取り分けもしやすく、見た目にも華やかで喜ばれました。
家族のペースを大切にしながら進めることで、特別な1日がよりゆったり感じられます。初節句はイベントとして忙しくなりがちですが、“流れを決めておきつつ、柔軟に動ける余白を残すこと”が成功のカギでした。
まとめ|“完璧を目指さない”準備が自宅初節句を成功させる
自宅で迎える初節句は、準備の項目が多く見えて「ちゃんとできるかな…」と不安になることもあります。でも、実際にやってみて感じたのは、完璧さよりも“家族のペースに合わせてゆったり過ごせること”こそが最大の魅力だということでした。
赤ちゃんはもちろん、親である私たちも慣れた環境でリラックスできるので、当日の心の余裕がまったく違います。途中でぐずってもすぐ抱っこできるし、お昼寝タイムがずれても大丈夫。来客がいても家だから焦らなくていい——こうした“自由度の高さ”が自宅開催のいちばんの良さだと思います。
また、記事内で紹介した準備リストや簡単メニューは、どれも「頑張りすぎなくても華やかに見える」ことを基準に選んだものです。全部を一度に取り入れる必要はなく、まずはできそうなことをひとつだけ試してみるだけでOKです。
初節句は赤ちゃんのための行事ですが、同時に家族の時間でもあります。無理に完璧を追わず、できる範囲で整えながら、家族で笑顔になれる瞬間を大切にしてほしい——そんな気持ちを込めてこの記事を書きました。
今日の内容の中から、「これならできそう」と思える準備やメニューをひとつだけ選んでみてください。小さな一歩でも、そこから当日がぐっと楽になり、心温まる思い出として残っていきます。
自宅で迎えるあなたの初節句が、家族みんなにとって優しくてあたたかい1日になりますように。














