おむつはずれって、もっとスムーズに進むものだと思っていませんでしたか。私は正直、周りの「うちは3日で外れたよ」「意外とあっさりだった」という声を聞いて、どこかで安心していました。でも実際に始めてみると、失敗続きで、子どもも私もクタクタ。「なんでできないの?」「やり方が間違ってるのかな」と、焦りと自己嫌悪が重なりました。

この記事では、そんなわが家のおむつはずれの失敗談と、そこから立て直すために試した工夫を、正直にお話しします。うまくいかなかった理由や、気持ちがラクになった考え方も含めて書いているので、今まさに悩んでいる方にとって、「うちだけじゃないんだ」と思えるヒントになればうれしいです。

おむつはずれを始めたきっかけと、軽く考えていた当時の私

わが家がおむつはずれを意識し始めたのは、子どもが2歳半を過ぎた頃でした。保育園の連絡帳に「そろそろトイレに興味が出てきましたね」と書かれていたのを見て、「もうそんな時期なんだ」と少し驚いたのを覚えています。
それまでは正直、まだ先の話だと思っていましたし、深く考えたこともありませんでした。

家でも、私や夫がトイレに行くと後ろからついてきたり、ドアの前で待っていたりする姿が増えてきました。トイレトレーニング用の絵本を読むと、便器のイラストを指さして笑ったり、「ちっち」と真似をしたりする様子もありました。
そんな姿を見ているうちに、「嫌がっていないし、今ならいけるかも」「タイミングとしては悪くないかもしれない」と感じるようになったのです。

ただ、今振り返ると、その判断はかなり感覚的でした。
周りの話や月齢、保育園からの一言を総合して、「そろそろやる時期」という空気に背中を押されていた部分も大きかったと思います。

正直、その頃の私はかなり楽観的でした。
・トイレに座らせれば、そのうち出るようになる
・失敗しても、何日か続ければ慣れてくる
・親が声かけを頑張れば、自然と外れる

そんなイメージを、どこかで当たり前のように持っていたんです。
おむつはずれ=少し大変だけど、通過点のひとつ。そう捉えていて、深刻に構えることはありませんでした。

でも実際には、子ども自身がどこまで理解できているか、どんな気持ちでトイレに向き合っているかを、十分に考えられていなかったと思います。
「興味がある=準備ができている」と、短絡的に結びつけてしまっていたんですよね。

今なら分かりますが、この時点ではすでに、子どものペースよりも「親の期待」や「周りの流れ」の方が一歩前に出ていました。
その小さなズレが、あとから積み重なっていくことになるとは、この時の私はまだ気づいていなかったのです。

最初の失敗談|焦りすぎて親子で空回りした話

いざおむつはずれを始めてみると、現実は想像していたものとはまったく違いました。
「座らせれば、そのうち出るはず」という私の考えとは裏腹に、子どもはトイレに近づくこと自体を嫌がるようになったのです。

まず、声をかけると首を振って逃げる。無理に連れて行くと泣く。なんとか座らせても、数分で立ち上がってしまい、「出ないね」で終わる。そして少し時間が経った頃に、パンツが濡れていることに気づく。
この流れが、毎日のように繰り返されました。

私は内心、「さっき誘ったのに」「なんで今じゃないの」と思いながら、ため息をこらえていました。
表では明るく声をかけているつもりでも、焦りや落胆はきっと伝わっていたと思います。

子どもにとっては、トイレが「できたら褒められる場所」ではなく、「失敗すると空気が重くなる場所」になってしまっていたのかもしれません。
気づけば、自分からトイレの話題を出すことも減り、近くを通るだけで表情が固くなるようになっていました。

ある日、失敗が何度も続いた夕方のことです。
床を拭きながら、つい感情が先に出てしまい、「さっき行けばよかったでしょ」と強い口調で言ってしまいました。その瞬間、子どもは何も言わず、ただ俯いて黙り込んでしまったんです。

その姿を見たとき、胸がぎゅっと締めつけられました。
「あ、これは違う」「私、間違ってる」と、はっきり分かった瞬間でした。
本来、少しずつ慣れていくはずのおむつはずれが、子どもにとって“練習”ではなく、“怒られないようにする試練”になっていたのです。

親が焦れば焦るほど、子どもは身構える。
子どもが身構えれば、うまくいくはずのものもうまくいかない。
その悪循環の真ん中に、親子で立っていたことに、ようやく気づきました。

この最初の失敗は、私にとってかなり大きな転機でした。
「早く外したい」という気持ちよりも、まずは安心して向き合える環境を作らないといけない。
そう思えたのは、あの時、子どもの黙り込んだ背中を見たからだったと思います。

周囲と比べて落ち込んだ失敗談|「うちだけ遅い?」という不安

おむつはずれでつらさを感じたもう一つの理由が、周囲との比較でした。
自分の家の中だけで向き合っている分には、「今日はここまででいいか」と思える日もあるのに、外に出ると状況は一変します。

ママ友との何気ない立ち話や、保育園の送迎の合間に聞こえてくる会話。
「もう夜もパンツだよ」「最近はほとんど失敗しないかな」
そんな一言を聞くたびに、胸の奥がざわっとしました。

その場では笑顔で「すごいね」と返していても、心の中では、
「同じ月齢なのにどうして?」
「うちだけ遅れてる?」
「私のやり方が悪いのかな」
そんな考えが止まらなくなっていました。

家に帰ると、その不安がそのまま焦りに変わります。
「次こそは失敗させたくない」「ちゃんと誘わなきゃ」と、トイレの声かけが増える。
でも声かけが増えるほど、子どもはプレッシャーを感じて嫌がるようになる。
そしてまたうまくいかず、落ち込む。まさに、不安→焦り→空回りのループでした。

今思えば、私は子どもの成長を、無意識のうちに「他の子」と比べて測っていました。
本当は、その子なりのペースがあると頭では分かっていたはずなのに、周りの情報に触れるたび、その軸がぐらついてしまっていたんです。

特に苦しかったのは、「比べるのはよくない」と分かっていながら、やめられなかったことでした。
比べたくないのに、耳に入ってくる。
気にしないようにしても、心のどこかに残ってしまう。
そんな状態が続いていました。

今ならはっきり言えますが、子どものおむつはずれに「平均」や「正解の時期」はありません
でも当時の私は、その事実を自分に言い聞かせる余裕すらなく、ただ「遅れているかもしれない」という不安に振り回されていました。

この経験を通して感じたのは、周りと比べてしまうこと自体が悪いのではなく、比べた結果で自分と子どもを追い込んでしまうことが、いちばんつらかったということです。
この「比べすぎ」が、わが家のおむつはずれをさらに難しくしていた大きな原因の一つだったと、今では思っています。

うまくいかなかった原因を振り返って見えたこと

一度おむつはずれを中断し、少し距離を置いてから振り返ってみると、「どうしてうまくいかなかったのか」が少しずつ見えてきました。
当時は失敗の連続に気持ちが追いつかず、原因を考える余裕もなかったのですが、冷静になってみると、いくつか共通点があったように思います。
一番大きかったのは、子どもの状態よりも、親の理想や段取りを優先してしまっていたことでした。

子どもの「できる準備」が整っていなかった

トイレに興味を示していたとはいえ、それは「見て楽しい」「真似してみたい」という段階だったのだと思います。
実際に必要だったのは、
・尿意を感じて、それを自覚する
・「出そう」を大人に伝える
・少しだけ我慢する
・失敗しても気持ちを立て直す

こうした力でしたが、どれもまだ成長の途中でした。
今思えば、「興味がある=すぐできる」という短い判断をしてしまっていた気がします。
子どもは確実に前に進んでいたのに、私はゴールだけを見て、途中の段階を飛ばそうとしていました。

親のスケジュール優先になっていた

「連休中に外したい」「夏までにはできるようにしたい」
そんな気持ちが、知らないうちに行動の基準になっていました。

表向きは「子どもの様子を見ながら」と思っていても、実際には
「今日は何回誘えたか」
「昨日より進んだか」
そんな“親目線の進捗”ばかりを気にしていたと思います。

子どものペースを尊重しているつもりでも、心のどこかで期限を決めてしまうと、その焦りは必ず伝わってしまう。
当時の私は、そのことに気づいていませんでした。

成功ばかりに目が向いていた

「トイレでできたかどうか」
それだけが判断基準になっていたのも、大きな原因だったと思います。

失敗すると、がっかりする。
また失敗すると、「またか…」と気持ちが沈む。
そんな空気の積み重ねが、トイレの時間そのものを重くしていました。

本来なら、
・座ってみようとした
・トイレに近づいた
・教えてくれた
こうした一つひとつも立派な前進なのに、それを見落としていました。

振り返ってみると、うまくいかなかった理由は「やり方が間違っていた」からではなく、見ている視点が少しズレていただけだったのだと思います。
この気づきがあったことで、次に進むための考え方を、少しずつ変えていけるようになりました。

失敗後に試してよかった工夫と考え方の転換

一度おむつはずれを中断し、「いったん離れる」という選択をしました。
毎日トイレのことで頭がいっぱいになっていた状態から距離を置いたことで、ようやく冷静に振り返る余裕が生まれたのだと思います。
そこで気づいたのは、やり方を変える前に、親の構え方そのものを変える必要があったということでした。

トイレを「練習の場」から「生活の一部」に戻す

まずやめたのは、「練習だから座らせなきゃ」という意識です。
時間を決めて誘うことも、回数を数えることもやめました。

代わりにしたのは、とてもシンプルなことでした。
私や夫がトイレに行くとき、特別な説明をせず、ただ普段通り使う姿を見せる。それだけです。
「トイレ行ってくるね」「一緒に来る?」と、軽く声をかける程度にしました。

すると、それまで近づかなかった子どもが、少し離れたところから様子を見たり、ドアの前まで来たりするようになりました。
「やらなきゃいけない場所」から、「見ていい場所」「気になったら行ける場所」に変わっただけで、空気が明らかに違ってきたのを感じました。

成功したかどうかを基準にしない

次に意識したのは、「出たか出なかったか」で判断しないことです。
これまでの私は、トイレ=成功か失敗か、という二択で見ていました。

でも見方を変えると、できていることは意外とたくさんありました。
・トイレの前まで行けた
・座ろうとした
・「ちっち」と教えてくれた
・終わったあとに報告してくれた

こうした行動を、そのまま受け止めて、「教えてくれてありがとう」「座れたね」と声をかけるようにしました。
結果が出なくても、過程を認めるだけで、親子の空気がやわらぎ、トイレの話題が重くならなくなった気がします。

失敗しても淡々と対応する

もう一つ大きかったのが、失敗したときの対応です。
濡れてしまったときも、驚いたり残念そうな表情を見せたりせず、「そっか、出たね。着替えよう」とだけ伝えるようにしました。

最初は感情を抑えるのが難しかったですが、意識して続けているうちに、自分自身の気持ちも落ち着いてきました。
親が淡々としていると、子どもも必要以上に不安にならず、次に切り替えやすくなるように感じました。

こうした工夫を積み重ねる中で、「進めること」よりも「安心できる状態を作ること」のほうが、結果的に近道なのかもしれないと思うようになりました。
おむつはずれは、テクニックよりも、親子の関係性や空気が大きく影響するものだったと、今は感じています。

今、同じことで悩んでいる人へ伝えたいこと

おむつはずれは、親がどれだけ情報を集めて、工夫して、頑張っても、一気に進むものではありません。
私自身、やり方を変えたり声かけを工夫したりすれば、状況がすぐ好転すると思っていました。でも実際は、そう簡単な話ではなかったです。

今だから分かるのは、おむつはずれは「方法」よりも「タイミング」と「心の余裕」が大きく影響するということです。
子どもの体や気持ちの成長と、親の気持ちの落ち着き。その二つが、少しずつ重なったところで、自然と前に進んでいくものなのだと思います。

うまくいかなかった時期があったからこそ、私は子どもの小さなサインに目を向けられるようになりました。
「今日は嫌そうだな」「今は気分じゃないんだな」
そんな変化に気づけるようになったのは、失敗を重ねた経験があったからです。

また、「待つ」ということの意味も、少しずつ分かってきました。
何もしないで放置するのではなく、見守りながら信じること。
それは、思っていた以上に勇気がいることでした。

もし今、
「失敗ばかりでつらい」
「もうやめたい」
「自分だけ取り残されている気がする」
そんな気持ちを抱えているなら、どうか自分を責めすぎないでほしいです。その悩みは、ちゃんと子どもと向き合っているからこそ生まれているものだからです。

遠回りに感じる時間も、決して無駄ではありません。
その時期があるからこそ、親子のペースが見えてきますし、あとから振り返ったときに「必要な時間だった」と思える日がきっと来ます。

今は出口が見えなくても、大丈夫です。
今日できなかったことが、来週、来月、ふとしたタイミングでできるようになることもあります。
焦らず、比べず、あなたとお子さんのペースを大切にしてください。その積み重ねが、きっと次の一歩につながっていきます。

まとめ|おむつはずれの失敗談は、親子で成長する途中の一コマ

おむつはずれの失敗談は、今振り返ると、恥ずかしい出来事でも、ただ後悔するための思い出でもありません。
当時は必死で、「どうしてできないんだろう」「やり方を間違えたのかな」と自分を責めることもありました。でも今思うのは、あのつまずきがあったからこそ、大切なことに気づけたということです。

子どもには、その子なりのペースがあること。
そして、親が思っている以上に、子どもは周囲の空気や感情を敏感に感じ取っていること。
完璧を目指すより、安心できる関わり方を続けるほうが、結果的に前に進みやすいということも、失敗を通して学びました。

もし今、同じように悩んでいるなら、「一度立ち止まっても大丈夫」です。
うまくいかない日が続くと、どうしても「何かしなきゃ」「このままでいいのかな」と不安になります。でも、立ち止まることは後退ではありません。親子で状況を整えるための、大切な時間です。

比べなくていい。
急がなくていい。
今日できなかったことが、明日や来月、ふとした瞬間にできるようになることもあります。

まずは、ほんの小さなことで構いません。
声かけを一つ減らしてみる、誘い方を変えてみる、今日は何もしないと決める。
親も子もラクになる選択を一つすることが、次の一歩につながっていきます。

おむつはずれはゴールではなく、親子で一緒に成長していく過程の一部です。
今は大変に感じていても、その時間はきっと無駄にはなりません。あなたとお子さんのペースで、少しずつ進んでいってくださいね。