新幹線に乗るとき、「こだま」と「ひかり」のどちらを選ぶかで迷った経験はありませんか?私は家族旅行の計画を立てるとき、料金と移動時間のバランスに頭を悩ませました。安さを取るか、速さを取るか…子どもを連れての移動だからこそ、少しの違いが大きな快適さに繋がります。
この記事では、こだまとひかりの違いをわかりやすく整理し、実際に私がどう使い分けているのかを体験談を交えてお伝えします。読んだあとには、きっとあなたのご家庭でも「次はどちらを選ぶ?」と自信を持って決められるはずです。
目次
こだまとひかりの基本的な違い

新幹線には「のぞみ」「ひかり」「こだま」という種類がありますが、それぞれの違いを正確に把握している人は意外と少ないものです。特に子どもを連れての移動では、ちょっとした違いが快適さに大きく影響します。ここでは「こだま」と「ひかり」の特徴を、時間・停車駅・利用シーンなどを踏まえて詳しく整理します。
こだまの特徴
こだまは各駅に停車する新幹線です。東京〜名古屋間で見ても、のぞみなら約1時間40分で到着するところを、こだまだと約2時間40分かかります。1時間の差は大きいですが、そのぶんメリットもあります。
-
各駅に停まるので、途中駅からの利用がしやすい
-
こだま専用のお得な切符(例:ぷらっとこだま)が充実している
-
車内が比較的空いている時間帯が多い
我が家の場合、小さい子どもを連れて旅行に行くとき、こだまを利用したことがあります。確かに所要時間は長く感じましたが、途中で子どもが「トイレに行きたい!」と言ったときも、各駅に停まる安心感があり、気持ちに余裕を持てました。「時間より安心感を優先したいときはこだま」という位置づけがぴったりです。
ひかりの特徴
ひかりは、こだまと比べて停車駅が少なく、主要都市を中心に停まります。東京〜名古屋間では約1時間50分ほどで到着し、のぞみと比べても10分程度の差しかありません。
-
主要駅を効率よく結ぶため、移動がスムーズ
-
のぞみより指定席が取りやすいケースもある
-
料金はのぞみと同じですが、混雑度が少し控えめ
私は家族で名古屋に帰省する際にひかりを利用しました。子どもが「早くおばあちゃんに会いたい」とそわそわしていたので、できるだけ短時間で移動できるひかりは大助かりでした。しかも、のぞみより混雑していなかったため、落ち着いて座席でお弁当を食べられたのも良かった点です。「速さと過ごしやすさのバランスを取りたいときはひかり」が正解だと思いました。
このように、こだまは「お得で安心」、ひかりは「速さと快適さのバランス」という違いがあります。利用シーンや家族の状況に応じて選び分けることが、移動の満足度を大きく左右します。
所要時間の違いとその影響

子育て家庭にとって、新幹線の所要時間は単なる「移動時間」ではなく、親子の体力や気持ちの余裕に直結する大きなポイントです。大人だけなら少し長くても我慢できますが、子どもと一緒だとその1時間の違いが大きく感じられます。
子どもと一緒の長時間移動
こだまは各駅に停まるため、目的地に着くまでの所要時間が自然と長くなります。我が家でも子どもが幼稚園に通っていた頃、家族旅行でこだまを選んだことがありました。そのときは「まだ着かないの?」「あと何回停まるの?」と繰り返し聞かれ、正直ヘトヘトになりました。
子どもにとって1時間はとても長く、途中でおやつを食べても、絵本を読んでも、気分転換には限界があります。移動時間が長くなると、子どもの「飽き」と「疲れ」が一気にやってくるのです。その結果、到着したときにはすでに親も子もクタクタで、せっかくの旅行の初日が少ししんどいスタートになってしまったこともありました。
ただ、逆に「各駅停車だからこそ」得られた安心感もありました。停まる駅が多い分、トイレ休憩や気持ちの切り替えがしやすく、小さい子を連れていると「急がなくてもいいや」と心に余裕が持てたのはこだまの良いところでした。
ひかりの程よいスピード
一方、ひかりは主要都市を中心に停まるため、のぞみほど速くはありませんが、移動全体のテンポがとてもスムーズです。我が家では子どもが小学生になった頃から、ひかりを選ぶ機会が増えました。学校の長期休みに合わせた旅行や、実家への帰省など、「できるだけ移動に時間をかけずに、現地で楽しみたい」と思うことが増えたからです。
たとえば、午前中に東京を出発して名古屋に向かうと、ひかりならちょうどお昼頃に到着できます。お昼ご飯を現地で食べ、そのまま観光に入れるので、とても効率が良いのです。「長すぎず短すぎず、ちょうどいいスピード感」が、家族全員にとって心地よく感じられました。
また、帰り道にひかりを選ぶと、夕方には余裕を持って自宅に到着できます。子どもがお風呂に入ってから寝るまでの生活リズムを崩さずに済むので、翌日の学校や仕事への負担が軽くなるのも嬉しいポイントでした。
このように、こだまは「のんびり移動で安心」、ひかりは「無理なく時短できる快適さ」といった特徴があります。どちらを選ぶかで、旅の満足度や子どもの機嫌が大きく変わるのは、私自身の体験からも強く実感していることです。
料金の違いとお得な利用方法

実際の出費は家計に直結しますよね。私は「移動に払うお金=家族の体力と現地の楽しさへどれだけ上手く回せるか」と考えて、毎回ちょっとだけ工夫しています。ここでは、こだまとひかりそれぞれの“お得な使い方”を、家庭目線で深掘りします。
こだまの割安プラン
こだまは各駅停車ゆえに時間はかかるものの、その分“商品としてのお得さ”が狙いやすいのが魅力。旅行会社の新幹線付きプランや、事前予約型の企画きっぷ(例:時間帯・列車・席種が限定されるタイプ)は、家族分だと合計で数千円〜1万円以上の差になることもあります。
私の定番は、出発の1〜2週間前をめどに比較サイトと公式を横断チェック。「出発時間が固定」「変更・払い戻しが厳しめ」などの制約がある代わりに、価格がスッと下がることが多いので、家族の予定が固まっているときほど取りやすいです。
-
早め予約+平日昼便で割安度アップ
-
企画きっぷは“人数×片道”で差が広がる
-
自由席は安いが、子連れは指定席の安心感が勝つ場面も
我が家は浮いた分を“子どもの体験”に回すのがルール。駅ナカでご当地おやつ、到着後のプチ体験など、小さなご褒美が旅の満足度を上げてくれます。
ひかりの利用で得られるバランス
ひかりは、のぞみより停車駅がやや多いぶん、同一区間なら運賃・料金が“わずかに安くなることが多い”うえ、移動時間は十分に短いのがポイント。家族旅行では「長すぎない移動」と「現地滞在時間」のバランスが効いてきます。
私の体感では、午前発のひかりでお昼に到着→現地でランチ→午後は観光、という流れが一番リズムよく動けます。帰りは夕方のひかりで早めに帰宅して、お風呂・就寝までを平常運転に戻せるので、翌日の学校・仕事がラク。結果的に“翌日に響かない=見えないコスト削減”にもなります。
-
のぞみより混雑が和らぐ時間帯があり、指定席確保がしやすい
-
自由席も選べるが、家族は“並び席の指定”でストレス軽減
-
乗車時間が適度に短く、追加の飲食・娯楽費が膨らみにくい
家族で得する“共通テクニック”
こだま・ひかりどちらでも効く、小ワザのメモです。「価格 × 余裕 × 体力」の三拍子をそろえると、総コスト(お金+体力)の満足度が一段上がります。
-
早期の“並び席”確保:最後尾席はベビーカー置きやすく、出入口側は移動がラク
-
未就学児は座席不要なら無料/小学生は半額を活用(席を占有する場合はきっぷ必要)
-
「新幹線+ホテル」の旅行商品を横断比較:トータルでは単独購入より下がることが多い
-
荷物を最小化&駅ナカで食事完結:車内の追加出費とバタつきを抑制
-
混雑ピーク(連休初日午前・最終日夕方)を外す:価格だけでなく体力消耗も軽減
私は「節約=がまん」ではなく、「同じ予算で家族の笑顔が増える選択」と捉えています。こだまは“価格の底”を狙いやすく、ひかりは“時短と安定”で総合満足度を上げやすい。旅の目的と子どもの体力に合わせて、上手に使い分けていきましょう。
座席環境と混雑具合の違い

快適に過ごせるかどうかは、座席の取り方と混雑タイミングで大きく変わります。車両設備は基本的に「こだま」と「ひかり」で大差はありませんが、停車駅の数と利用者層の違いが“体感の混み具合”を左右します。ここでは、子連れで実際に感じたポイントを軸に整理します。
こだまの余裕ある車内
こだまは各駅停車のため、ピークを外せば比較的ゆとりがある便が多め。私も子どもが小さい頃に乗ったとき、隣席が空いていてお世話がしやすく、心拍数が下がるのを感じました。子連れなら「指定席で並びを確保+混雑の少ない時間帯」を狙うと、移動のストレスが一気に下がります。
-
座席選びのコツ
-
最後尾列は後ろスペースを活用しやすく、大きめの荷物を置く工夫がしやすい
-
最前列は足元がやや広く、子どもの荷物を置きやすい
-
デッキや扉付近は人の出入りが多く落ち着きにくいので、子どものお昼寝狙いなら車両中央付近が無難
-
-
ベビー期の安心材料
-
多目的室の利用は乗務員さんに声かけを。授乳や体調不良時の“最後の砦”があるだけで親の気持ちが安定
-
おむつ替え台付きトイレの車両位置は、乗車前に公式案内や駅掲示で軽く確認しておくと安心
-
-
乗車中の工夫
-
こだまは停車回数が多いぶん、子どもの気分転換がしやすい。停車のたびに「次の駅の名前当てクイズ」などの小ネタで飽き対策
-
車窓を楽しめる窓側席は“静かな遊び”が続きやすく、結果的に親の負担が軽くなる
-
私の感覚では、平日午前の下りや午後早めの上りなど、ビジネス需要が薄い時間帯は空席が目立つことが多めでした。家族の予定が合わせられるなら、その“穴場時間”を積極的に使うのが得策です。
ひかりの混雑と工夫
ひかりは主要都市間の移動に便利でビジネス・観光ともに需要が高く、時間帯次第で混みます。とはいえ、のぞみよりは混雑が緩むケースもあり、取り方次第で十分に快適にできます。我が家は「移動が長すぎない」「並び席を確保できる」この2点を満たせることが多いので、家族旅行の主力はひかりです。
-
指定席の取り方
-
子どものお昼寝時間に合わせて出発時刻を設定し、並び席を早めに確保
-
3人家族なら2+1に割れないよう、3人掛けの列をまとめて押さえるなど座席配置を意識
-
車両中央は揺れが穏やかに感じられやすく、眠りに入りやすい
-
-
混雑タイミングのさばき方
-
大型連休の初日午前・最終日夕方は混みやすいので、1本早い便や遅い便にずらす
-
土日発なら、朝食を早めて早発便に。現地で朝ごはんを食べるプランは子どもも喜びやすい
-
-
快適度を上げる小ワザ
-
乗車前に駅ナカで昼食を確保し、乗ってすぐに食べてしまうと“食後は寝る流れ”が作りやすい
-
イヤーマフや小さめブランケットを1つ入れておくと、車内環境の変化に対応しやすい
-
大型荷物は事前に預けるか、指定の荷物スペース付き座席を選ぶルールにして、通路の出入りをスムーズに
-
結果的に、ひかりは「のぞみほど人波に揉まれず、こだまほど時間を取られない」バランス型。到着後の予定がタイトでも、子どもの体力を温存しやすいのが魅力です。
私の結論は、こだま=“余裕の時間でゆったり”、ひかり=“短時間で無理なく”。家族の予定と子どもの機嫌予報を見ながら、座席配置と発車時刻を先に決めると、同じ車内でも快適度が段違いになります。
使い分けの実体験|我が家の場合

どちらを選ぶかは、まさに「そのときの状況」と「家族のコンディション」によって変わります。ここでは、実際に私が体験して感じた使い分けのリアルなポイントを、帰省・旅行・平日移動の3つのシーン別に紹介します。
帰省のとき
夫の実家に帰るときは、圧倒的に「ひかり」を選ぶことが多いです。理由はシンプルで、「子どもが祖父母に早く会いたがるから」です。駅に着いた瞬間から「もうすぐおばあちゃんに会える?」とソワソワし始めるので、移動時間を短くするのが何よりの優先事項になります。
また、帰省は大きな荷物を持って移動することも多いですよね。滞在日数分の着替えやお土産を抱えての長時間移動は親にとっても負担が大きいので、1時間短縮できるだけでも心身の疲れが違います。ひかりは「のぞみほど混雑が激しくないけれど、こだまよりも断然早い」という立ち位置なので、帰省時にはベストな選択肢になっています。
家族旅行のとき
旅行のときは、わざと「こだま」を選ぶことがあります。たとえば、温泉旅行やテーマパークに行くとき。観光の前後に余裕を持ちたいので、あえて時間に追われないスケジュールを組むのです。
こだまを使うと移動時間は長くなりますが、そのぶん「ぷらっとこだま」などの割安切符を利用できることが多く、交通費をかなり節約できるのが魅力です。我が家では、その浮いたお金を旅先での体験や子どものお楽しみに回しています。たとえば、子どもが大好きなキャラクターグッズや、ご当地スイーツを気兼ねなく買ってあげられるのは、親としても嬉しいポイントです。
また、移動中の時間を「家族の時間」として楽しむ工夫もできます。車内で一緒におやつを食べたり、景色を眺めながら次の観光地の話をしたり、のんびりできるこだまの環境は意外と“旅の一部”として思い出に残っています。
平日移動のとき
子どもが学校に行っている間の移動では、ひかりを利用するのが定番です。理由はシンプルで、「午前中に用事を済ませて、お昼までに帰宅したい」からです。ひかりなら移動時間を抑えられるので、役所や病院、買い物などを効率的に片付けられます。
特にありがたいのは、午後からの家事や仕事に影響を残さないことです。こだまを使うと帰宅が遅くなりがちで、夕方の子どもの習い事や夕飯準備が慌ただしくなってしまうこともあります。ひかりなら余裕を持って帰宅できるので、家事の段取りも乱れず、精神的にとても楽になります。
私の結論としては、「こだま=時間に余裕がある旅のとき」「ひかり=予定を効率よくこなしたいとき」と自然に使い分けています。どちらが良い悪いではなく、その日の目的や家族の体力次第で選び方を変えると、移動時間そのものがぐっと快適になると実感しています。
まとめ|家庭に合った選び方で移動を快適に
こだまとひかりの違いは、停車駅・所要時間・料金・混雑状況にあります。どちらが良いかは「そのときの家族の状況」によって変わります。子どもの年齢や体力、旅行の目的、家計のバランスを考えて選ぶと、移動がぐっと快適になります。次に新幹線を利用するときは、ぜひ「今日はこだま?それともひかり?」と家族で話し合いながら、移動時間を有効に活用してください。