節分が近づくと「保育園で鬼の衣装が必要です」とお便りが来て、毎年ちょっと焦ってしまいますよね。お店で買うと高かったりサイズが合わなかったり、何より「うちの子が喜ぶ衣装を自分で作ってあげたい」という気持ちもあります。
この記事では、100均アイテムで簡単に作れる鬼のコスチュームから、家にある材料で5分で作れるアイデアまで、忙しいママでも失敗せずに作れる方法をご紹介します。実際に私が作った体験談も交えながら、可愛いアレンジや時短テクもたっぷりお伝えします。
鬼の衣装を手作りするメリット

節分の衣装を手作りすることは、単なる「コスチュームを用意する作業」ではありません。子どもの発達や親子のコミュニケーションにもつながる、価値ある時間になります。
サイズ調整が自由で着心地抜群
市販の衣装はワンサイズ展開のことも多く、「肩が落ちてしまう」「ズボンが引っかかって動きづらい」といったトラブルが起こりがちです。手作りなら、子どもの体型や動きやすさを最優先して作れるため、保育園のダンスや豆まき遊びでも安心して動けます。特に保育園では体をたくさん動かすため、「ぴったりサイズ+動きやすさ」を両立できるのは手作りならではの大きなメリットです。
手作りならではの節約効果と満足感
既製品の衣装は2,000円~3,000円することも珍しくありませんが、フェルト・画用紙・ゴム紐といった100均アイテムを活用すれば、500円以内で十分なクオリティに仕上げることができます。さらに、使い終わった後も素材を再利用できるため、エコでお財布にも優しいのが魅力です。「来年は色を変えてアレンジしよう」といった楽しみも生まれ、節分が“続ける行事”として家庭の文化になります。
子どもの主体性と想像力を引き出す
「どんな鬼になりたい?」と子どもに問いかけると、「こわい鬼」「かわいい鬼」「青鬼がいい!」と自然にアイデアが出てきます。このやりとりが、子どもの想像力や自己表現につながります。また、自分が考えた衣装を形にしていく過程は、達成感や自信にもつながります。自分で作った衣装を着ることで、子どもは“節分に参加する当事者”としてのワクワクした気持ちを高めることができます。
親子の特別な時間になる
作業中は、ハサミを渡したり、ボンドを塗る手をサポートしたりと、自然なスキンシップや会話が生まれます。忙しい毎日の中で、こうした「一緒に手を動かす時間」は貴重です。作り終えたあとに「一緒に作って楽しかったね」と笑い合える瞬間こそが、手作り衣装の一番の思い出になります。
鬼のパンツを簡単に作る方法

鬼の衣装の主役はやっぱり“虎柄パンツ”。ここだけ整っていれば写真映えはバッチリです。材料別に、短時間で失敗しにくい作り方をまとめました。
100均フェルトで作る「縫わない虎柄パンツ」
所要15〜20分。ほつれないフェルトは初心者でも形が崩れにくいのが最大の利点です。
用意するもの
A4〜A3サイズのフェルト(黄または赤)2枚/黒フェルト少量/平ゴム(幅15〜20mm)/布用ボンドorグルーガン/クリップ数個/穴あけ用の目打ち(またはハサミ)作り方
1)子どもの腰回りを測る(ウエスト実寸)。丈は“ひざ上〜ミニ丈”がおすすめ。
2)フェルトを2枚重ね、筒状にしてサイドをボンドで貼る。乾くまでクリップで固定。
3)上端を2.5cmほど内側へ折り、ぐるっと貼ってゴム通し口を1か所だけ開けておく。
4)黒フェルトを不規則なS字・稲妻形にカットし、前後にランダム配置で貼る。
5)平ゴムを通し、結び目を中へ隠して完成。
6)裾をジグザグにカットすると躍動感アップ。仕上げのコツ
・模様は“細め→太め→途切れる”のリズムで配置すると虎っぽく見えます。
・ボンドは薄く均一に。はみ出しは乾いてから指でポロッと取ると跡が残りにくい。
Tシャツリメイクで5分パンツ
伸縮性があって動きやすく、保育園遊びでも安心。洗濯もしやすいのが強みです。
用意するもの
着古しの無地Tシャツ(大人M〜Lなら幼児にちょうど良い)/布用ペンor布用絵の具/平ゴム作り方
1)Tシャツの身頃下半分を横にカットして“筒”を作る(裾の折り返しはそのまま活用)。
2)上端を2.5cm折ってゴム通し口を作り、布用両面テープor数針だけで仮固定。
3)布用ペンで虎柄を描く。太細を混ぜ、S字を斜めに流すと自然。
4)ゴムを通して完成。布用絵の具の場合はドライヤーで軽く乾燥→当て布をして中温で定着。洗濯のポイント
24時間以上乾かしてからネット洗い。乾燥機は避けると発色が長持ち。
型紙なしで“それっぽく”見せる虎柄の描き方
前中心は線を控えめに、サイドに太めの線を多く入れると細見え。
途切れた線や点線を混ぜると立体感が出る。
黄×黒は王道、赤×黒は写真映え、青×黒はクール。兄弟で色分けも◎。
サイズ調整とフィット感を出すコツ
ウエストゴムは「子どものウエスト実寸−5〜8cm」が快適。ぴったり過ぎると着替えで嫌がる原因に。
ゴム通し口の周りは補強テープやフェルトを小さく貼ると裂けにくい。
名札タグを内側に1枚貼っておくと園での取り違え防止に役立ちます。
安全・トラブル対処
安全ピンの直留めは避ける(活動中に外れる恐れ)。留め具は縫い付けorボンドで広い面で固定。
グルーガンは高温注意。子どもと一緒に作る場合はボンド中心で。
模様が剥がれたら、上から薄くボンドを差し込んで再圧着。色移りが心配なときは下にクッキングシートを敷く。
この手順なら、忙しい日でもサクッと“写真映えする主役パンツ”が完成します。
鬼の角と頭飾りの作り方

節分の鬼衣装で一番の主役ともいえるのが「角」。頭につけた瞬間、子どもは一気に鬼の世界へ入り込み、なりきりスイッチが入ります。とくに保育園では写真撮影の機会も多いため、角の形や向きによって可愛さや迫力が大きく変わります。
カチューシャタイプの角(軽くて外れにくい定番スタイル)
100均で手に入るシンプルなカチューシャをベースに、フェルトで装飾していく方法です。頭のサイズに合わせやすく、付け外しが簡単なので小さい子にもおすすめです。
作り方の流れ
赤・黄色などのフェルトを三角形にカット
中に綿やティッシュを詰めてふっくらさせる
グルーガンや布用ボンドでカチューシャに固定
模様として黒フェルトを貼り、ラムネのような筋をつけるとリアル感UP
ポイント
フェルトをぎゅっと詰めすぎず、ふんわり詰めると優しい印象に。
角は真上ではなく、ほんの少し前に倒してつけると、写真を撮ったときに立体的で可愛いシルエットになります。
カチューシャの内側にフェルトを巻いておくと、装着時の痛みやズレも軽減できます。
帽子タイプの角(活動量が多い子ども向け)
紙コップや画用紙をベースに帽子を作れば、頭全体を覆うのでズレにくく、走ったりジャンプしたりしても安定します。
作り方の流れ
紙コップを赤や青の折り紙で包む
円すい状の角を作って上部に貼り付ける
カップの側面にゴム紐を通してアゴ下で固定する仕組みにする
アレンジのコツ
折り紙の上から絵の具を使って模様を描くとオリジナル感が出ます。
内側にティッシュを貼っておくと汗を吸収し、かゆみ防止にもなります。
帽子の高さをあえて低めにすると、小さい子でも違和感なくかぶれます。
安定感を高めるひと工夫
カチューシャがズレる場合は、滑り止めシートを内側に貼ると固定力がアップ
帽子タイプは頭囲に合わせてゴムを調整し、少しキツめにするのがポイント
綿を詰めすぎると重くなるため、ティッシュを軽く丸める程度がベスト
どちらのタイプにも共通する「映える作り方のポイント」
子どもの顔の横幅より少し広めに角を配置すると、写真で見たときにバランスが良い
色は赤・青・黄色が基本ですが、「ピンクの鬼」「パステル鬼」にすると、保育園の女の子たちの人気No.1になります
好きなキャラクター風にアレンジして「優しい鬼」「笑顔の鬼」にするのも◎
このように、角は衣装のクオリティを左右する大切なパーツです。少しの工夫で驚くほど印象が変わるので、親子で楽しみながら作ってみてくださいね!
上半身の衣装アイデア

鬼の衣装はパンツだけでなく、上半身のアレンジによって全体の完成度が大きく変わります。特にトップスは「家にあるもの」や「100均アイテム」で簡単に作れるので、工夫次第で見た目のクオリティをぐっと高めることができます。
Tシャツで作る簡単アレンジ
一番のおすすめは、赤・青・黄色など鬼を連想させるカラーのTシャツをベースにする方法です。すでに家にあるものを使えば、材料費ゼロで仕上げることも可能です。
アレンジのコツ
袖と裾をジグザグに切ることで、動きのある鬼らしいデザインに
布用ペンで筋肉をイメージした線や、虎柄のような模様を描くと迫力が増します
切りっぱなしでもほつれにくい素材のTシャツを選べば、面倒な縫い直しは不要です。
アレンジ例
袖を大きくカットして「肩見せ風」にすると、おしゃれ要素も加わり子どもが喜びます
胸元にフェルトで作った牙や眉を貼り付けると、キャラクター性がアップ
ビニール袋で作る即席衣装(5分で完成)
カラーのゴミ袋やラッピング袋を使えば、はさみとテープだけで作れる時短アイデア。軽い素材なので保育園でも動きやすく、汚れても気にならないのが最大のメリットです。
作り方の手順
ゴミ袋の底部分に頭を通す穴を開ける
側面に腕用の穴を開ける
黒フェルトや画用紙で模様を貼るだけで完成
ポイント
首回りは少し広めにすると着替えやすく、子どもが嫌がりません
装飾は両面テープでもOKですが、保育園で動き回る場合はボンドやグルーガンでしっかり固定しておくと安心です。
ゴミ袋はツヤがあるので、写真にも映えやすいのが嬉しいポイント
親子で楽しめるデコレーションアイデア
胸元に「ギザギザの布」を貼ると毛皮っぽさが出て、おしゃれ度がアップ
キラキラモールや紙吹雪を貼ると「かわいい鬼」に変身
背中に「しっぽ風」フェルトを付けると、子どもが大喜びします
素材選びの豆知識
静電気が起きにくい「不織布のビニール袋」は肌が敏感な子にも安心
トップスを二重構造にすると、冬場の冷え対策にもなります
動きの激しい園児には、肩にゴムを縫いつけてズレ落ち防止をしておくと安心
上半身は「鬼らしさを出す一番の見せ場」です。シンプルなTシャツでも、ほんの少しアレンジを加えるだけで、世界にひとつだけの特別な衣装になります。
鬼の小物や仕上げで差をつける

衣装の完成度を左右するのは「小物」と「仕上げの工夫」です。パンツとトップスだけでも鬼にはなれますが、金棒やメイクを加えることで、一気に“なりきり度”がアップし、写真映えやイベントの盛り上がりにつながります。
金棒の作り方(軽くて安全な材料で)
新聞紙を棒状に固く丸めてテープで固定する
全体をアルミホイルで包み、しわを寄せるように貼り付ける
黒の油性ペンや丸シールで「とげ」を表現すると本格的に見えます
持ち手部分をフェルトで巻くと滑りにくく、見た目も優しく仕上がります
アルミホイルは光を反射するので、本番の写真撮影でも存在感抜群です。 軽いので子どもが振り回しても安全で、落としても大きな音がしないため保育園でも使いやすいのが特徴です。
メイクで可愛さ&なりきり度アップ
鬼の表情を演出するメイクは、衣装と同じくらい大切なポイントです。子どものテンションが一気に上がり、行事に前向きに参加できるきっかけになります。
おすすめのメイクポイント
赤いフェイスペイントでほっぺを丸く染めると、かわいらしい優しい鬼に
白で牙を描けば「ちょっとやんちゃな鬼」になり、男の子に人気
アイブロウペンで眉を太く描くと迫力が出て、表情豊かな写真が撮れます
安全に楽しむための工夫
肌が敏感な子には、シールタイプのフェイスステッカーがおすすめ
落とすときはベビーオイルやワセリンを使えば肌に負担をかけずにオフ可能
衣装や小物は尖らせすぎないようにし、破損しやすい部分はテープで補強しておくと安心です
小物を足すことで、「作った衣装を着る」から「鬼になりきる体験」へと変化します。子どもの表情やテンションにも大きな違いが出るので、仕上げのひと工夫はとても効果的です。
まとめ|手作り衣装で節分をもっと楽しい思い出に
節分の衣装作りは、ただの工作ではなく、子どもの心に残る「家族のイベント」そのものです。材料が揃っていなくても、フェルトやビニール袋、古いTシャツなど身近なものを使えば十分に素敵な衣装が完成します。大切なのは見た目の完璧さではなく、「自分のために作ってくれた」というぬくもりが伝わることです。
制作の途中で「どんな鬼になりたい?」「この角の形はどうする?」と会話をしながら進めることで、親子の時間はより特別なものになります。そして、完成した衣装を身につけたお子さんが鏡の前でポーズをとる姿や、保育園で嬉しそうに披露する様子は、何物にも代えがたい宝物です。
手作りの衣装には、既製品にはない“思い出と愛情”がたっぷり詰まっています。
今年の節分は、ぜひ親子で一緒に作る楽しさを味わいながら、世界にひとつだけのオリジナル衣装で行事をもっと思い出深いものにしてみてください。手作りの時間そのものが、子どもの心を育て、家族の絆を深めるかけがえのない瞬間になります。















