「もう無理かも…」と何度思ったか、数えきれません。
子どもは可愛いはずなのに、イライラしてばかりで、自己嫌悪の毎日。
夜泣き、イヤイヤ期、ワンオペ、仕事復帰…育児って、こんなに孤独なんだと初めて知りました。
でも、少しずつ見えてきたんです。
「頑張らないこと」が、私のストレスを救ってくれたということに。
この記事では、私自身がどんなふうに育児ストレスと向き合い、乗り越えてきたかをお話しします。
同じように悩むママやパパの心が、少しでも軽くなるきっかけになれば嬉しいです。
目次
育児ストレスって、どこから来るんだろう?

理想と現実のギャップがつらかった
出産前、育児は「大変だけど、愛情があればなんとかなる」と、どこかで軽く考えていたんです。
もちろん覚悟はしていたつもりでした。でも、いざ始まってみると…想像をはるかに超える毎日が待っていました。
夜中に何度も起きて授乳し、朝が来ても全然体は回復していない。
赤ちゃんを抱っこしたまま一日が終わり、ふと気づけば自分の食事は片手でパンをつまんだだけ。
トイレに行くのも我慢して、やっと寝かしつけたと思ったらまた泣き声がして…。
「自分のことは、完全に後回し」という生活に、心も体もどんどんすり減っていきました。
「なんでこんなに余裕がないの?」
「私、母親としてダメなのかな?」
そんな思いがぐるぐる回って、涙が止まらなくなることもありました。
それまでの自分は、多少の無理でも乗り切れるタイプだったと思っていたのに、
育児の渦中にいると、自分のキャパの小ささばかりが目につくようになってしまったんです。
「ちゃんと育てなきゃ」というプレッシャー
さらに追い打ちをかけたのが、まわりの声やSNSの情報でした。
同じくらいの月齢の赤ちゃんが、「もう寝返りしました」「夜はぐっすりです」と投稿されているのを見るたび、焦りと不安が込み上げてきました。
うちはうち、とは思いたい。
でもどこかで「比べてしまう自分」がいるんですよね。
「まだ寝返りしない…遅いのかな」
「離乳食、全然食べてくれない…私の作り方が悪いのかな」
「ちゃんと育てなきゃ」がいつの間にか「ちゃんとできていない自分を責める」思考になっていました。
私の頭の中はいつも、「ちゃんと」でいっぱい。
・ちゃんと食べさせなきゃ
・ちゃんと生活リズムを整えなきゃ
・ちゃんと怒らずに接しなきゃ
・ちゃんと遊んであげなきゃ
できていない自分が許せなくて、ますますストレスが溜まる…そんな負のループに陥っていたように思います。
振り返ると、「ちゃんとしなきゃ」が育児の苦しさを何倍にも増やしていたと感じます。
本当は、もっと力を抜いてよかったのに。
私が試して効果を感じたストレス解消法

「ひとり時間」を確保することの大切さ
育児って、言ってしまえば「365日、休憩のない仕事」。
時間が経てば成長していくとはいえ、その“いまこの瞬間”の連続は、終わりが見えず本当にしんどいですよね。
そんな中で私が救われたのは、たった30分の「ひとり時間」でした。
始めたのは、ごくシンプルなこと。
子どもが起きる前の静かな朝に、自分だけの時間をつくる。
お気に入りのカップでコーヒーをゆっくり飲む、スマホは見ずに窓の外を眺める、ただ深呼吸するだけ。
「何もしない時間」に、こんなに癒されるなんて思っていませんでした。
この時間があるかないかで、その日の気持ちの持ちようがまるで違うんです。
バタバタに巻き込まれる前に、「私は私のままでいい」と思える時間をつくることで、心の中に余白が生まれるようになりました。
愚痴れる相手を持つ
子どもはもちろん大事。でも、だからこそ、誰かに「つらい」「しんどい」と言えることは大切です。
私は、育休中にできたママ友とのLINEグループに、本当に助けられました。
「昨日の夜、寝ぐずりがひどくて寝たの2時だった」
「離乳食、また全然食べてくれなかった…」
そんな何気ないやり取りでも、「うちも!」と返ってくると、「ひとりじゃないんだ」って心から思えるんです。
特別なアドバイスがあるわけじゃなくても、共感されるだけで涙が出そうになるくらい、救われたことが何度もありました。
夫にも、無理せず伝えることを意識しました。
「今日はちょっと無理…」「寝かしつけお願いしていい?」と言えるようになるまでには少し時間がかかったけれど、言えるようになった自分を誇らしく感じました。
気持ちを言葉にしていいんだと認めるだけで、自分を少し大切にできるようになります。
「手を抜く勇気」を持つ
もともと私は、けっこう真面目な性格で、「手作りごはんが一番」「部屋は片付いていないと落ち着かない」と思っていたタイプです。
でも、ある日ふと振り返って気づきました。
「こんなに頑張ってるのに、全然ラクになってない」って。
それから、少しずつ“手を抜く”という選択肢を取り入れていきました。
たとえば、
・離乳食は市販のものと手作りを半々に
・掃除はお掃除ロボに任せて「毎日完璧」は目指さない
・洗濯物はたたまずカゴにポイッ、という日もOK
最初は罪悪感もあったけれど、実際に体がラクになると、「これでいいじゃん」と心まで軽くなっていきました。
「きちんとやること」と「自分が潰れないこと」、両立しなくてもいい。
「できる範囲で、じゅうぶん立派にやってる」って、自分で自分を認めてあげることが何よりの解消法だったと感じています。
わが家で実践してよかった“ストレス軽減習慣”

予定を「詰め込みすぎない」
子育て中って、やろうと思えばやることが無限にありますよね。
検診、買い物、園の準備、役所への手続き、保育園の連絡帳、予防接種…。
さらに、SNSで「今日は○○に行きました!」「公園でたくさん遊んできました!」なんて投稿を見ると、「私も子どものために、もっと頑張らなきゃ…」って思ってしまったり。
でも、ある日ふと気づいたんです。
予定をたくさん詰め込んだ日は、私の表情がどんどん険しくなってるって。
そして、それを子どもも敏感に感じ取っているようでした。
だから私は、思い切って「1日1予定まで」と決めました。
保育園の送り迎えだけ、スーパーに行くだけ。それだけで十分な1日。
その代わり、午後は何も予定を入れず、家でゴロゴロしたり、子どもとゆっくりおやつを食べたり。
そういう時間のほうが、よっぽど大切だったと感じています。
「時間に追われないだけで、こんなに穏やかに過ごせるんだ」
予定を減らすことで、気持ちにも余裕が生まれ、笑顔が戻ってきました。
「ルーティン」を味方につける
子どもがいると、毎日が予測不能。思うように進まないことの連続です。
以前は、毎朝の準備にも毎晩の寝かしつけにも時間がかかり、「あれして、これして…」とバタバタしっぱなしでした。
そんな我が家を救ってくれたのが、「ルーティン」でした。
たとえば、
・朝は起きたらまずカーテンを開けて「おはよう」
・そのあとパジャマからお着替え→朝ごはん→歯みがき
・夜はお風呂→おもちゃ片付け→絵本→寝室へ、の流れを固定
これを「いつも同じ順番」にするだけで、子どもも流れを覚えてくれて、ぐずることが減ってきたんです。
「何をすればいいか決まっている」という状態は、大人にとっても子どもにとっても安心感があるんだなと実感しました。
そして、ルーティンが定着してくると、いちいち言わなくても子どもが自分から動いてくれることも増えてきました。
親がイライラして指示しなくてもいい、というのは、本当に大きなストレス軽減でした。
ストレスを溜めない「考え方のクセ」づくり

自分を責める癖をやめてみた
子どもに強く言ってしまった日や、寝かしつけがうまくいかなくてイライラしてしまった夜。
私はそのたびに、「またやってしまった…」「母親失格だ」と落ち込んでいました。
特に初めての育児では、何が正解かもわからず、失敗ばかりしている気持ちになるんですよね。
「泣き止まないのは私のせい?」「寝ないのは私が下手だから?」と、すべてを自分の責任だと思ってしまっていました。
そんなとき、友人がふと送ってくれたLINEの一言が、私の心をほどいてくれたんです。
「失敗して落ち込めるってことは、ちゃんと子どものことを考えてる証拠だよ。気づいて向き合ってる時点で、もう立派なお母さんだよ」
この言葉が、本当に沁みました。
それからは、「失敗=ダメな自分」と捉えるのではなく、「気づけたことが次につながる」と思うようにしています。
完璧じゃなくていい、怒ってしまう日があってもいい。
「また頑張ろう」と思える自分を、私は信じたいと思えるようになりました。
「いい加減」って、実は「良い加減」だった
私はもともと、何事にもきっちり取り組む性格でした。
学生時代も仕事も「まじめだね」「しっかりしてるね」と言われることが多く、それが自分の強みでもあると思っていました。
でも、育児ではその“しっかりさ”が、かえって自分を追い詰める原因になっていたんです。
・食事は毎食きちんと手作り
・部屋は常に片付いていないとイライラ
・寝かしつけも泣かせず静かに成功させたい
・自分の感情は表に出さないように…
そんなふうに、「こうあるべき」に縛られた毎日は、本当に息が詰まりました。
あるとき、夫にふと「そんなに頑張らなくていいよ」と言われたとき、気が抜けたように泣いてしまったのを今でも覚えています。
それからは、ちょっとずつ「力を抜く練習」を始めました。
洗濯物はたたまずカゴへポイッ。
食器洗いは夜まとめてでOK。
子どもの寝かしつけも、添い寝で一緒に寝落ちしちゃう日もよし。
おもちゃは片付いていなくても、怪我しなければOK。
不思議なことに、手を抜いた分、心に余裕ができて、子どもに優しくなれた気がします。
「いい加減」は「適度でちょうどいい」という意味だと、やっと気づけました。
それぞれの家庭に、それぞれの“ちょうどよさ”がある。
私にとっての「良い加減」を大切にすることが、今では育児ストレスを和らげる大きな柱になっています。
子どもとの時間を「楽しめるようになった」きっかけ

「できないこと」より「できてること」に目を向ける
以前の私は、できていないことばかりに目がいっていました。
たとえば、
・ごはんの用意が間に合わなかった
・洗濯物が山のように溜まっていた
・絵本を読んであげる時間がなかった
そんな日は「ダメな母親だな」と自己嫌悪でいっぱいに。
でもある日、友人に言われたんです。
「できなかったことより、今日できたことを数えてみたら?」って。
最初は正直ピンとこなかったけれど、試しに寝る前に思い返してみたんです。
・子どもが笑ってくれた
・お昼寝のときに静かな時間があった
・イライラせずに接することができた瞬間があった
・手作りじゃないけど、ごはんを一緒に食べた
たったそれだけのことなのに、「私、ちゃんとやれてたんだ」って思えた瞬間に、心がすっと軽くなったのを覚えています。
それからは、“できたことメモ”をスマホに書き留めるようになりました。
数える癖がつくと、自然とポジティブな視点が増えていって、自分へのハードルも下がっていきました。
一緒に「笑える瞬間」がいちばんのご褒美
ある日の夜、私はすっかり疲れ切っていて、お風呂も「とにかく早く済ませたい」モード。
でも、バシャバシャと水をはねる子どもが、あまりにも楽しそうで、つい私も笑ってしまって。
気づけば、ふたりでお湯をかけあって大笑い。
その時、ふと心の中で声がしたんです。
「こういう時間こそが、幸せそのものなんじゃないかな」って。
高いおもちゃも、完璧な料理も、整った家も、もちろん素敵。
でも、笑ってる今のこの瞬間に勝るものって、ないのかもしれないと思いました。
それ以来、「楽しむこと」を目的に、肩の力を抜いて子どもと関わるようにしています。
おままごとも、ぐちゃぐちゃな粘土遊びも、どこか“仕事感覚”だった自分が、少しずつ変わっていったような気がします。
育児って、大変なことの連続だけど、その中にポツンと咲く「笑いの花」みたいな瞬間が、本当に心を癒してくれるんですよね。
それに気づけたことで、育児ストレスの感じ方も、かなり変わりました。
まとめ|「ちゃんとしない」でラクになる
育児のストレスを完全になくすことは、きっとできません。
でも、「どう付き合っていくか」で、心の余裕はぐっと変わります。
私は、「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちを少しずつ手放し、
「できない日があってもいい」「頼ってもいい」と認めることで、ラクになれました。
頑張ってるあなたに、今日こそ「ひと息つく時間」がありますように。
そして、「私だけじゃない」と思えるだけで、明日がちょっとラクになりますように。