初節句のお祝いが近づくと、「本来はひな人形を飾るものだけど、うちでは難しい…」と胸がざわつく瞬間がありますよね。私も、引っ越し前の狭い賃貸でスペースがなく、実家の母から「ひな人形どうするの?」と聞かれるたびに少し気まずい気持ちになっていました。でも、ひな祭りの本質は“飾りの豪華さ”よりも、“子どもの健やかな成長を願う気持ち”なんだと実感するようになりました。

今は、置き場所がなくても気軽に楽しめるコンパクトなひな飾りや代替アイデアがたくさんあります。この記事では、私が実際に試したものや、同じ年齢の子どもを持つ友人たちに人気だったアイデアを10個まとめました。初節句を迎える家庭でも無理なく取り入れられる工夫ばかりなので、あなたの家でも“ちょうどいい形”がきっと見つかるはずです。

壁に飾れる!省スペースの“タペストリーひな人形”

タペストリーひな人形の良さは、とにかく場所を取らずに飾れること。壁にピンをひとつ刺すだけ、もしくはマスキングテープで軽く留めるだけで完成するので、赤ちゃんの安全面も確保しながら季節を楽しめます。最近は布製の柔らかいタイプだけでなく、和紙を使った上品なデザインや、木目調パネルにプリントされたおしゃれな北欧風デザインまであり、インテリアとしても十分成立するほどバリエーションが豊富です。

賃貸で「穴を開けたくない」という家庭でも、粘着フックや賃貸用ピンを使えば跡が残らず安心。収納もくるくる丸めて幅数センチのケースに収まるので、置き場所が本当にない家でも無理なく取り入れられます。私自身も、引っ越し前の狭いリビングで“これならいけるかも”と思えたのがタペストリーでした。

タペストリーで季節感を演出

私は普段からリビングの一角に季節ごとのタペストリーを飾るのですが、ひな祭りの時期だけ雛モチーフに替えると、部屋全体がふんわり春めく感じがして気持ちが明るくなるんです。娘も小さいながら、変化にちゃんと気づいて「おひなさま来たね」と嬉しそうに指をさしてくれました。

タペストリーの良いところは、“出した瞬間に季節感が完成する”こと。忙しい共働き家庭でも、帰宅後に広げて掛けるだけで準備が整いますし、片づけも数十秒。収納ケースが小さいので翌年まで場所をふさがないのも助かります。
飾った瞬間から部屋の空気が変わるくらいの存在感があるのに、負担がとても少ないのが最大の魅力だと感じています。

コンパクトでかわいい“木製ひな飾り”が人気

木製のミニひな飾りは、サイズが小さくても見た目に温かみがあり、部屋にスッと溶け込んでくれるのが魅力です。面倒な組み立てがなく、飾るのも片づけるのも数十秒で済むため、日々バタバタしがちな子育て家庭でも取り入れやすい存在です。とくに最近は、木の質感を生かした北欧系デザインや、丸っこいフォルムの“ころん雛”など、インテリアとしてそのまま飾っておきたくなるようなおしゃれなタイプが増えています。

また、木製は軽くて割れないので、赤ちゃんや小さな子がいる家でも安心。おもちゃのように見えてしまわない上品さもあるので、「本格的な雛人形は置けないけれど、何かは飾りたい」という家庭にぴったりです。

木のナチュラル感がどんな部屋にも合う

我が家ではテレビ台の端に、手のひらサイズの小さな木製ひな飾りを置いています。ほんの10cmほどなのに、木目の柔らかさのおかげか意外と存在感があって、朝の支度中にふと視界の端に入るだけで気持ちがふわっと和むんです。

子どもが1歳の頃は何でも触りたがる時期でしたが、木製なら倒しても危なくないし、落としても壊れないので心配が少なくて助かりました。夫と「これくらいコンパクトでいいよね」と話していたほどで、
小さくても“季節を感じられる満足感”がしっかりあるのが木製ひな飾りの良さだと感じています。

さらに、収納もとてもコンパクトで、シーズンオフにしまうときは小さな箱に収まる程度。クローゼットの空きスペースやリビング棚の一部にスッと入るので、場所を特別に確保しなくてよいのも忙しい家庭には嬉しいポイントです。

写真だけでもOK!“フォトひな祭り”で気持ちを残す

ひな人形を飾れないと、「ちゃんとお祝いできていないのでは…」とつい不安になりますよね。でも実際は、形にこだわらず“初節句らしい写真”をひとつ残すだけでも立派なお祝いになります。最近は、背景シートやミニガーランド、紙小物を組み合わせて簡単にフォトブースを作る家庭が増えていて、ひな人形がなくても雰囲気をしっかり演出できます。

また、写真はスマホで撮ってデータで残せるので、場所を取らず、将来見返したときの思い出としても大きな価値があります。アルバムアプリにまとめたり、祖父母へ共有したりと、使い道が広いのも魅力。ひな飾りの代わりというより、むしろ“子どもが主役の記念日写真”として残せる点がフォトひな祭りの良さです。

フォトブースを簡単につくるコツ

私は、画用紙で作ったお内裏さまとお雛さまを壁に貼り、前に娘をちょこんと座らせて撮影しました。画用紙の色を少し和風にまとめるだけで一気にひな祭り感が出て、手作りとは思えないほど可愛く仕上がりました。娘もカメラを向けると嬉しそうに笑ってくれて、短時間でも充分すぎるくらい満足感のある撮影になりました。

フォトブース作りで意識すると良いのは、
“背景をごちゃごちゃさせず、主役の子どもが引き立つ配置にすること”
飾りを少しに絞ると写真がスッキリして、後から見ても飽きのこない一枚になります。

さらに、自然光が入る場所で撮影すると、やわらかく優しい雰囲気に。部屋の一角さえあれば、難しい準備がなくても“フォトひな祭り”は十分に楽しめます。毎年同じ場所で撮ると成長記録にもなるので、忙しい家庭にもぴったりの方法です。

飾るスペースがないなら“置くだけ小物”がちょうどいい

「ひな人形を広げる場所なんてどこにもない…」という家でも、玄関の棚やテレビ台の端、カラーボックスの一段など、よく見ると小さな空きスペースは意外とあります。そこに、手のひらサイズの小物ひな飾りを“ちょこん”と置くだけで、ぐっと季節感が出ます。

最近は、雑貨店やインテリアショップ、100均でも、和紙・陶器・ガラス・布など素材もさまざまなミニひなグッズが豊富です。台座付きのものなら、その周りに少しだけ花や小さなキャンドルを置くだけで一気に華やかに。
大掛かりなセットを用意しなくても、「いつもの生活の一角を少しだけひな祭り仕様にする」くらいが、今の暮らしにはちょうどいいのかもしれません。

子どもがまだ小さいうちは、手が届いても安全な素材かどうかも大事なポイント。木製や布製、紙製の小物なら、倒れても割れにくく安心して飾れます。

ミニサイズでもお祝い気分はしっかり出る

友人の家では、玄関の靴箱の上に、和紙でできた小さな雛人形を飾っていました。高さは10cmもないくらいなのに、和紙の色味が柔らかくて、玄関を開けた瞬間ふわっとひな祭りの空気が漂うような感じがしたんです。「これくらいが生活にちょうどいいよね」と友人が笑いながら話していて、私も深くうなずいてしまいました。

ミニサイズの良さは、生活動線を邪魔しないこと。掃除のときもサッとどかせますし、赤ちゃんを抱っこして動き回る中でもぶつかりにくい位置を選びやすいです。
小物ひとつでも、“季節を意識して過ごしている自分たちの暮らし”を確認できるのが嬉しいところだな、と感じます。

忙しい日々の中でも、玄関先やリビングの一角にふと視界に入る小さな雛人形があるだけで、「あ、今はひな祭りの季節なんだ」と心が少しやわらぎます。時間もお金もあまりかけられないけれど、子どもの初節句を大事にしたい家庭には、こうした“置くだけ小物”がぴったりの選択肢です。

飾れないなら“しまえる”を重視!収納一体型ひな飾り

収納の場所を確保できない家では、「飾るもの=そのまま収納ケースになる」タイプのひな飾りがとても便利です。BOX型やアクリルケースに収まっているタイプなら、オフシーズンにはケースごと棚にしまうだけで完了。ひな人形を一度取り出して並べて…という作業がなく、育児中の慌ただしい時期でも負担がぐっと減ります。

とくにケース一体型は、出して置くだけで絵になるようにデザインされているものが多く、見た目もスッキリ。小さいサイズでも「お祝いしている感」をちゃんと出せるので、狭い部屋やワンルームに住んでいる家庭にも相性抜群です。また、収納用の大きな箱をわざわざ確保しなくていいので、クローゼットに余裕がない家庭でも採用しやすいのが魅力。

ケース入りならホコリ対策もできる

小さな子がいる家庭だと、触って倒したり、引っ張ったりするのも日常茶飯事ですよね。ケース入りひな飾りなら、そうした心配がぐっと減ります。ガラスではなくアクリル素材なら軽くて安全性も高く、多少ぶつかっても壊れにくいのもメリットです。

私はアクリルケース型のひな飾りを買おうか最後まで迷ったのですが、友人が「ホコリがつかないし、掃除が本当に楽だよ」と話していて、なるほどと思いました。実際、ケース入りなら毎日の掃除機の振動でも倒れませんし、上からさっと拭くだけでキレイを保てます。
小さな負担を積み重ねずに済む“手軽さ”が、収納一体型ひな飾りの大きな魅力だと強く感じています。

忙しい育児の合間でも、無理なく季節を楽しめる方法として、ケース入りのひな飾りは本当におすすめです。飾る・しまう・守るのすべてがひとつで完結するので、初節句をシンプルに楽しみたい家庭には特にぴったりです。

ママ友に人気!“紙・フェルトの手作りひな人形”

時間に少し余裕があるなら、紙やフェルトで作る手作りひな人形も、初節句の素敵な選択肢になります。画用紙を切って貼るだけのシンプルなものから、フェルトを重ねて立体的に仕上げるものまで、難易度を自分で調整できるのも魅力です。材料は100均でほとんど揃いますし、飾る場所のサイズに合わせて「かなりミニサイズ」にも「ちょっと大きめ」にも自由に変えられます。

さらに、手作りなら「今年はこれ」「来年は少しレベルアップ」といったように、毎年アレンジを楽しめるのもいいところ。もし収納場所がほとんどない場合でも、シーズンが終わったら写真だけ残して、現物は思い切って処分するという選択もできます。気持ち的にも「高価なものを捨てるわけではない」ので、身軽にチャレンジしやすいですよね。

子どもと一緒に作ると特別な思い出に

娘が1歳のころ、私はフェルトを切ってボンドで貼るだけの、超コンパクトなひな飾りを作りました。市販の型紙を使わず、ざっくり丸や三角を組み合わせただけなのに、意外と雰囲気が出て、リビングの棚が一気に“ひな祭りコーナー”になったのを覚えています。1歳だとまだ一緒に作業というわけにはいきませんが、娘が横でフェルトの切れ端を触って遊んでいる様子も含めて、私にとってはすごく印象に残る時間になりました。
子どもがもう少し大きくなったら、のりを塗ってもらったり、パーツを貼ってもらったりと“親子制作”にできるのも、手作りひな人形ならではの良さです。

針や糸を使わない方法もたくさんあって、ボンドや両面テープだけで仕上げられるレシピも多いので、裁縫が苦手なママ・パパでも大丈夫。完成度よりも「一緒に作った時間」そのものが思い出になるので、ひな人形を買うかどうか迷っている家庭にも、一度試してみてほしいアイデアです。

ひな人形は買わずに“写真立てで飾る”という選択肢も

「大きなひな人形は置けないし、今後の収納も不安…」という場合、思い切って“ひな人形は買わない”という選択もあります。その代わりに、ひな祭りの日に撮った子どもの写真を、少し特別な写真立てに入れて飾るだけでも、初節句らしい雰囲気はしっかり出せます。
華やかな和柄のフレームや、金色・ピンクなど春らしい色味のフレームを選ぶと、それだけで小さな「わが家のひな祭りコーナー」が完成します。隣に小さな花や、ひなあられをちょこんと置くだけでも、ぐっと行事感が増して、リビングの一角が特別な場所に変わります。
“ものを持つ”よりも“今この瞬間の姿を残す”ことに重きを置けるのが、写真立てで祝うひな祭りの良さだなと、私は感じています。

高価な人形を用意しなくても、写真立てなら気軽に取り入れられますし、万が一好みが変わってもフレームだけ変えれば雰囲気を調整できます。インテリアになじむデザインを選べば、ひな祭りの時期以外でも家族写真を飾る場所として活躍してくれるのも嬉しいポイントです。

季節ごとに写真を差し替えられる

写真立てで飾る良さは、「行事のたびに写真を差し替えて楽しめる」こと。ひな祭りの写真を飾ったあと、次はこどもの日、夏祭り、七五三…というように、季節やイベントごとの写真に入れ替えていくと、そのフレーム自体が年間を通して“わが家の成長アルバムコーナー”になります。
雛人形を買わず、毎年撮った写真を初節句やひな祭りの記録として残しておくのも、とても素敵な形だと思います。スマホにデータをためるだけでなく、1枚だけでもプリントして飾ると、「あの年はこんな顔だったね」と家族で振り返るきっかけにもなります。
写真立てひとつが、アルバムとインテリアと行事の記録を兼ねてくれるので、“持ち物を増やしすぎたくない派”の家庭にはぴったりの方法です。

将来、子どもが大きくなったとき、「毎年ちゃんと写真を撮って残してくれていたんだ」と感じてもらえたら、それだけで十分親としての気持ちは伝わるはず。ひな人形を持つかどうかにこだわりすぎず、「こんな形もアリだよね」と、自分の家らしいお祝いスタイルを選べると気持ちがぐっと楽になります。

食卓を彩る“ひな祭りメニュー”でお祝いする

飾り付けは最小限にして、その分“食卓で季節を楽しむ”というお祝いスタイルを選ぶ家庭もとても多いです。ひな祭りといえば、ちらし寿司・蛤のお吸いもの・桜餅・三色ゼリーなど、春らしい彩りの料理が思い浮かびますよね。華やかな色合いのメニューが並ぶだけで、部屋全体がふわっと明るくなり、自然と「今日は特別な日なんだ」と家族の気持ちがひとつになります。

とくに子どもは、色のある食べ物に興味津々。ピンクやグリーンのひな祭りスイーツは、並べるだけでテンションが上がり、撮影タイムにもぴったりです。部屋に大きな飾りがなくても、食卓を中心に“ひな祭りの雰囲気”を作ることができるので、スペースが限られている家庭にとっては心強い選択肢です。

無理なく準備できるメニューを選ぶ

私は仕事がある平日がちょうどひな祭りの日だったので、帰りにスーパーのひな祭り特設コーナーでできあいのちらし寿司を買いました。正直「今日は何も作れないかも…」と軽く落ち込んでいたのですが、家に帰ってちらし寿司をお皿に移し替え、ちょっとだけ大葉を散らしただけで、食卓が一気に賑やかに。
娘も「わぁ!」と喜んでくれて、その反応を見た瞬間、「無理をしなくていいんだ。これで十分なんだ」と心が軽くなったのを今でも覚えています。

ひな祭りメニューは、手作りでも市販でもどちらでもOK。むしろ、忙しい時期は全部作ろうとすると疲れてしまいます。
・ちらし寿司はスーパーのもの
・桜餅は和菓子屋さんで1つだけ
・デザートは市販の三色ゼリー
こんなふうに“買うもの・作るもの”を分けるだけでも、ぐっと気持ちがラクになります。

食卓が少し華やかになるだけで、家族みんなで季節を味わえる時間に。無理のない範囲で「これならできそう」と思えるメニューをひとつ入れるだけで、十分に素敵なひな祭りになりますよ。

実家に飾ってもらう“分散型”もアリ

自宅がどう頑張っても狭い、段差が多くて安全面が心配、転勤族で大きな荷物を増やしたくない…。そんなときは、ひな人形を「実家に置かせてもらう」という“分散型”のお祝いスタイルも十分アリだと思います。
ひな人形は実家に飾ってもらい、当日のごはんやケーキは自宅で楽しむなど、役割を分けるイメージです。祖父母にとっても「飾る役目」があるのは嬉しいようで、私の周りでも「うちはじぃじとばぁばの家にひな人形を置いてるよ」という話をよく聞きます。
「うちでは飾れないからダメ」ではなく、「じゃあ誰の家なら飾れるかな?」と視点を変えてみると、ぐっと選択肢が広がります。

実家に置くメリットは、収納場所の心配が減るだけでなく、祖父母が季節の行事を一緒に楽しめること。飾り付けのタイミングで電話をくれたり、「今年も出したよ」と写真を送ってくれたりと、距離があっても家族のつながりを感じられるきっかけになります。

帰省時に写真を撮るだけでも価値あり

私の友人も、「家では飾れないから、ひな人形は実家に置いてるよ」と話していました。毎年、ひな祭り前後のタイミングで帰省して、子どもをひな人形の前に座らせて写真を撮るのが、家族のお決まりコースなのだそうです。帰省の予定がどうしても合わない年は、祖父母だけで飾ってもらい、写真を送ってもらうこともあるとか。
それでも、「子どもが大きくなったときにアルバムを見返したら、毎年ひな人形と一緒に写っている写真が残っているだけで十分だよね」と笑っていて、聞いているこちらもあたたかい気持ちになりました。

帰省のたびに同じ場所・同じひな人形と一緒に写真を撮ると、年ごとの成長がはっきり分かって、とてもいい記念になります。祖父母にとっても、リビングに飾ったひな人形を眺めながら「今年もこの季節が来たね」と孫のことを思い出せる時間は、何よりの楽しみになるはず。
自宅に立派なひな飾りがなくても、“実家で飾ってもらい、ときどき会いに行くスタイル”は十分に心のこもったお祝いの形だと思います。

お祝い感を出すなら“プチ節句セット”を取り入れるのもアリ

最近は、ひな祭り用の小さなアイテムが数点セットになった“プチ節句セット”も人気です。たとえば、ミニ花飾り・ひなあられ・小さな台紙・紙製のぼんぼりなどがワンセットになっていて、広げるだけで可愛いお祝いスペースが完成するタイプです。

セットになっていると色味やバランスがすでに整っているので、飾り付けが苦手でもまとまりよく仕上がるのが魅力。テーブルの端や玄関の棚など、ほんの少しのスペースに置けるので、狭い家でも気軽に取り入れられます。
“ひとまとめになっている安心感”が、忙しいママ・パパにはありがたいポイントです。

100均や雑貨店でも手に入りますし、ネットでは北欧風デザインや和モダンなセットもあり、家の雰囲気に合わせて選べます。「ひな人形ほど本格的じゃなくていい」「でも何か少しは飾りたい」という家庭にぴったりの選択肢です。

まとめ|“飾れないからできない”ではなく、家庭に合う形を選べばOK

初節句だからといって、「立派な段飾りを置かなきゃ」「みんなと同じようにしなきゃ」と自分を追い込む必要はありません。仕事や家事、育児でいっぱいいっぱいの中で、住まいの広さや収納の問題もあって…と考えると、大きなひな人形を用意するのが現実的ではない家庭もたくさんあります。
それでも、タペストリーや木製のミニ飾り、手作りの紙ひな人形、写真立てやひな祭りメニューなど、小さくて等身大のお祝いの形はたくさんあります。大切なのは「立派かどうか」ではなく、「わが家なりにお祝いしようとした気持ちがそこにあるかどうか」だと私は思っています。

今日ご紹介した10のアイデアの中から、まずはひとつでいいので「これなら、うちでもできそう」と感じたものを選んでみてください。タペストリーをひとつ掛ける、ミニひな人形を玄関にちょこんと飾る、写真立てに今日撮った一枚を入れる、スーパーのちらし寿司を並べて「今日はひな祭りだよ」と声をかける…そのどれもが、立派な初節句のお祝いです。

飾りの大きさや価格ではなく、子どもの健やかな成長を願うあなたの気持ちこそが、初節句を特別な1日にしてくれます。「うちはこれでよかったんだ」と、どうか胸を張って選んであげてくださいね。
来年、再来年と少しずつ余裕が出てきたら、そのときの暮らしに合わせて形を変えていけば大丈夫。今のあなたと家族にとって、いちばん無理のない“ちょうどいい初節句”を選んであげられたら、それが何より素敵なお祝いだと思います。