おれい?おんれい?「御礼」の正しい読み方と使い分けをやさしく解説

「御礼」は「おれい」か「おんれい」か迷う理由
「御礼」って、読むたびに一瞬手が止まる言葉だと思いませんか。私自身、園の先生へのお手紙を書いているときや、PTAの連絡文を確認しているときに、「これって“おれい”だよね?“おんれい”って読む場面もあるんだっけ?」と不安になったことが何度もあります。
日常では「おれい」と口にすることが多い一方で、少し改まった文章になると急に自信がなくなる。この迷いの正体は、「音読み」と「訓読み」が混ざりやすい日本語特有の事情にあります。
実は「御礼」は、場面によって読み方が変わる言葉。だからこそ、なんとなくではなく、使い分けの基準を知っておくと安心です。
基本の読み方は「おれい」
結論から言うと、私たちが日常生活で使う「御礼」は、ほぼすべての場面で「おれい」と読んで問題ありません。
この読み方は、家庭・学校・職場といった身近なシーンで完全に定着しており、「迷ったらおれい」でまず失敗することはありません。
たとえば、「御礼の品」「御礼状」「御礼申し上げます」といった表現。これらは、冠婚葬祭の案内文、学校からの配布プリント、メールや手紙など、日常のあらゆる場面で使われていますが、読み方はすべて「おれい」です。声に出して読んでも自然で、相手に違和感を与えることもありません。
私自身、子どもの習い事や学校関係でお礼の手紙を書く機会が多いのですが、「御礼」と書いた瞬間に、頭の中では迷いなく「おれい」と読んでいます。実際、ママ友同士で話していても、「これって“おんれい”って読むのかな?」と話題になることはほとんどなく、自然に「おれい」と受け取られています。
また、公的な文書や少し改まった文章であっても、「御礼」が出てきたら基本は同じです。文章が丁寧だからといって、読み方まで変える必要はありません。「丁寧=音読みになる」というわけではない点は、意外と見落としがちですが大切なポイントです。
日常的・実務的な場面では「おれい」と覚えておけば、まず困らない。これが、「御礼」という言葉と安心して付き合うための基本ルールです。
「おんれい」と読むのはどんなとき?
では、「おんれい」という読み方は間違いなのかというと、決してそうではありません。
ただし、この読み方が使われる場面は、私たちの生活の中ではかなり限定的です。
「おんれい」は、日常会話や一般的な文章ではなく、儀式的・形式的・思想的な文脈で使われることが多い読み方です。たとえば、神社仏閣の由緒書きや、歴史書、宗教的な文章、公的な記録文など、かなりかたい文章の中で見かけることがあります。
代表的なのが、「御恩礼(ごおんれい)」という言葉です。これは、単なるお礼ではなく、「大きな恩に対して、正式に感謝を示す」という意味合いを持ちます。ここで使われる「御礼」は、感謝の気持ちというよりも、思想や価値観としての「恩」を受け、それに報いる行為を表しています。このような場合に、「おんれい」という読み方が選ばれます。
ただ、正直なところ、子育て家庭の日常生活でこの読み方に出会う機会はほとんどありません。私自身も、「おんれい」という読み方を実際に使ったことはなく、辞書や解説記事を読んで初めて知りました。「あ、そういう読み方もあるんだな」という知識として理解した、という感覚に近いです。
学校の手紙、PTAの文章、仕事のメール、ちょっと改まったお礼状。こうした場面で使われる「御礼」は、すべて「おれい」と読むのが自然で、「おんれい」と読む必要はありません。むしろ、日常の文章で「おんれい」と読んでしまうと、かえって不自然に感じられることもあります。
つまり、「おんれい」は存在するけれど、使いどころがとても限られている読み方。普段の生活で見かける「御礼」を「おんれい」と読む必要は、ほぼないと考えて大丈夫です。迷ったときは、「これは日常の感謝かな?」と考えれば、答えは自然と「おれい」に落ち着きます。
手紙・メール・学校関係での正解は?
ここがいちばん気になるところですよね。結論は、とてもシンプルです。
園や学校、PTA、習い事の先生への手紙やメールでは、「御礼」はすべて「おれい」と考えて問題ありません。
たとえば、「このたびは御礼申し上げます」「心ばかりの御礼です」「御礼の品をお送りいたします」といった表現。これらは、少しかしこまった文章ではありますが、読み方まで特別に変える必要はありません。どれも「おれい」と読んで自然で、読み手も書き手も違和感を覚えることはまずありません。
実際、学校から配られる文書や、先生からの連絡メールを見てみると、「御礼」という言葉はよく登場しますが、ふりがなが振られていることはほとんどありません。それは、「おれい」と読むのが共通認識になっているからです。あえて説明しなくても伝わる、安心して使える読み方だと言えます。
私自身、子どもの学校関係の文章を書くときに不安になって、一度声に出して読んでみたことがあります。そのときも、「おんれい」と読むと少し重たく感じ、「おれい」と読むとすっと意味が通りました。文章の流れや空気感に合っているのは、圧倒的に「おれい」だと実感しました。
また、仕事関係のメールや文書でも事情は同じです。社内外を問わず、「御礼申し上げます」「御礼まで」といった表現は日常的に使われていますが、読み方は「おれい」で統一されています。ここで迷う必要はありません。
学校・家庭・仕事の文章では「御礼=おれい」で統一して安心。これが、実際の生活で役立つ、いちばん実践的な答えです。迷ったときほど、このシンプルなルールを思い出してください。
迷ったときの簡単な判断ルール
それでも、「この場面はどうだろう」「丁寧な文章だから読み方も変えたほうがいいのかな」と、不安になることはありますよね。そんなときのために、私自身が実際に使っている、シンプルで失敗しにくい判断ルールがあります。
まず一つ目は、「この文章を声に出して読んだとき、自然かどうか」という視点です。
文章を頭の中だけで読むのではなく、心の中でもいいので一度声に出して読んでみてください。「御礼」を「おんれい」と読んだとき、少し硬すぎたり、急に文章が重たくなったように感じませんか。もし違和感があるなら、その感覚はほぼ正解です。その場合は、「おれい」と読むのが自然な選択になります。
私も、手紙やメールを書いたあとに、全体を通して読み返すことがあります。そのとき、「おれい」と読めばスムーズなのに、「おんれい」と読むと引っかかる。そんな感覚があれば、迷わず「おれい」にしています。
もう一つの判断ポイントは、「相手が誰か」を考えることです。
家族、先生、ママ友、知人、仕事関係の相手。このような相手に向けた文章であれば、「おれい」で十分丁寧です。感謝の気持ちがきちんと伝わり、失礼になることもありません。逆に、「おんれい」が必要になるのは、歴史的な文章や専門書、思想的な内容を扱う文脈くらいです。日常のやりとりで使う場面は、ほぼありません。
こうして考えると、判断はとてもシンプルです。迷ったら「おれい」を選ぶ。このルールだけ覚えておけば、読み方で悩む時間はぐっと減ります。実際、9割以上の場面ではこれが正解ですし、間違いを指摘されることもまずありません。
言葉の使い方で大切なのは、完璧さよりも安心して使えること。迷いを感じたときほど、この簡単な判断ルールを思い出して、肩の力を抜いて「おれい」と読んでください。それで大丈夫です。
子どもに聞かれたときの伝え方
ある日、宿題をしていた子どもから「ねえ、『御礼』って、なんて読むの?」と聞かれたことがあります。漢字ドリルや音読の宿題をしていると、こういう質問って突然飛んできますよね。そのとき、私が意識したのは、「正確に全部説明しよう」としないことでした。
私は、「ふだんは『おれい』って読むよ。ありがとうの気持ちを書いた言葉だね」とだけ伝えました。細かい例外や、別の読み方があることまでは話していません。それでも、子どもは「ふーん、そうなんだ」と納得して、次の問題に進んでいました。
子どもにとって大切なのは、知識をたくさん詰め込むことよりも、「安心して使える答え」を持つことだと思います。あれもこれも例外があると伝えてしまうと、「どれが正解なの?」と余計に混乱してしまいます。まずは、「御礼=おれい」と自信を持って使える基本を覚えてもらえれば、それで十分です。
学校生活や日常会話の中で、子どもが「御礼」という言葉に触れる場面は、ほとんどが「おれい」と読む文脈です。プリントや教科書、作文などでも同じです。だからこそ、最初に教える読み方はシンプルなほうが、あとあと困りません。
もし成長してから、辞書や別の文章で違う読み方に出会ったとしても、そのときに「そういえば、前に『ふだんはおれい』って聞いたな」と思い出せれば十分です。基礎がしっかりしていれば、新しい知識も自然と整理できます。
子どもに聞かれたときは、難しく考えすぎなくて大丈夫。シンプルに「おれい」と教えるのがいちばんです。その安心感が、言葉への苦手意識を減らし、日本語を使うことを楽しくしてくれるはずです。
まとめ|「御礼」は「おれい」で自信を持って使おう
「御礼」には、「おれい」と「おんれい」という二つの読み方がありますが、私たちの生活の中で実際に使うのは、ほぼ「おれい」だけです。
手紙、メール、学校関係の文書、仕事のやりとり。どの場面を思い浮かべても、「おれい」と読んで違和感が出ることはありません。むしろ、それが自然で、相手にもすっと伝わります。
一方で、「おんれい」という読み方は、歴史的・宗教的な文脈など、かなり特殊な場面で使われるものです。日常生活で頻繁に登場するものではないため、「そういう読み方もあるらしい」と知識として頭の片隅に置いておく程度で十分です。無理に使い分けようとする必要はありません。
これまで、「この文章、読み方を間違えていないかな」「恥ずかしくないかな」と不安に感じていた方も、これからは肩の力を抜いて大丈夫です。「御礼=おれい」と覚えておけば、ほとんどの場面で正解。それだけで、文章を書くときや、誰かの言葉を読むときの迷いがぐっと減ります。
次に「御礼」という言葉を見かけたら、「これは“おれい”だな」と自信を持って読み進めてください。その小さな確信が、言葉への不安を減らし、人とのやりとりを少し楽にしてくれるはずです。日本語は難しく考えすぎなくても大丈夫。安心して使える感覚を、これからも大切にしていきましょう。














