ひな祭りが近づくと、なんとなく気持ちがそわそわするようになりました。
子どものために何かしてあげたい気持ちがある一方で、義実家との関わり方に悩むことも増えてきたからです。

「ちゃんとお祝いしたほうがいいのかな」
「義実家はどう思っているんだろう」

そんなふうに考えているうちに、気づけば行事そのものよりも“人間関係”のほうに意識が向いてしまっていました。

この記事では、私自身の体験をもとに、ひな祭りをめぐる義実家との考え方の違いと、その向き合い方についてお話ししていきます。無理なく続けられる関わり方を見つけるヒントになればうれしいです。

義実家との価値観の違いに戸惑ったきっかけ

初めて感じた「ズレ」

結婚して初めて迎えたひな祭り。
当時の私は、「家族でささやかにお祝いできたらいいな」と思っていました。

豪華な料理や立派な飾りでなくても、
子どもと一緒に笑って過ごせれば、それで十分。
そんなイメージを持っていたんです。

でも、義実家からの何気ない一言で、その空気は少し変わりました。

「ちゃんとお雛様は出してる?」
「お祝いはどうするの?」

責められているわけではないのに、
どこか「ちゃんとやっているか見られているような感覚」があって、
胸の奥がざわっとしたのを今でも覚えています。

「まだ準備できていなくて…」と答えながらも、
心の中では、

「これって、やっぱりちゃんとやるべきなのかな」
「私の考えって軽いのかな」

と、ぐるぐる考えてしまいました。

そのとき初めて、
「同じひな祭りでも、こんなに捉え方が違うんだ」と実感した瞬間でした。

大切にしているポイントが違う

その後、義実家と話す機会が増えていく中で、少しずつ見えてきたことがあります。

義実家にとってひな祭りは、

・昔から続いてきた大切な行事
・家族としてきちんと受け継いでいくもの
・形を整えることで意味があるもの

そんなふうに、「伝統」や「しきたり」を大切にする行事でした。

一方で私はというと、

・無理なくできる範囲でいい
・準備よりもその日の時間を大切にしたい
・子どもが楽しいと思えることを優先したい

と、「今の生活に合っているかどうか」を基準にしていました。

同じ“子どもの成長を祝う行事”でも、
重視しているポイントがまったく違っていたんですよね。

最初はその違いに戸惑って、

「どっちに合わせたほうがいいんだろう」
「やっぱり義実家のやり方が正しいのかな」

と悩むこともありました。

でも時間が経つにつれて、少しずつ考え方が変わっていきました。

どちらかが正しいわけでも、間違っているわけでもなく、
ただ「育ってきた環境や価値観が違うだけ」。

そう思えるようになってからは、
必要以上に自分を責めることもなくなりました。

違いに気づいたことで、むしろ「自分たちはどうしたいか」を考えるきっかけになったように感じています。

ひな祭りに対する考え方の違いとは

行事の「意味」の捉え方

義実家と話をしている中で感じたのは、ひな祭りに対する「意味」の捉え方そのものが違うということでした。

義実家にとってひな祭りは、

・昔から続いてきた大切な伝統行事
・家族として守っていくべき文化
・きちんと形にして残すもの

という位置づけでした。

実際に、
「お雛様は毎年ちゃんと出してあげないとね」
「行事はしっかりやってあげることが大事だから」

といった言葉をかけてもらうこともあり、その一つひとつに、行事への思いの強さを感じました。

その一方で、私の中のひな祭りは少し違っていました。

・子どもが笑顔で過ごせるか
・負担にならずに続けられるか
・家族で楽しい時間を持てるか

といった、「今の生活の中でどう関わるか」という視点で考えていたんです。

たとえば、忙しい日は簡単な食事で済ませることもありますし、お雛様も無理のない範囲で飾ることを優先していました。

どちらも「子どもを思う気持ち」が根っこにあるのは同じなのに、表現の仕方が違うだけなんですよね。

それでも当時は、
「意味の捉え方が違うだけなのに、自分のやり方が足りないように感じてしまう」ことがあり、そこに迷いの原因があったと感じています。

「ちゃんとやる」の基準が違う

もう一つ大きかったのが、「ちゃんとやる」という言葉の基準の違いでした。

義実家にとっての「ちゃんと」は、

・毎年欠かさず行うこと
・ひな人形をきちんと飾ること
・料理や準備も含めてしっかり整えること

といった、“形としてきちんと成立していること”が大切にされていました。

だからこそ、少しでも省略したり簡単にしたりすると、「大丈夫かな?」と心配されているように感じてしまうこともありました。

一方で、私の中の「ちゃんと」は、

・気持ちを込めて関わること
・子どもと一緒に楽しめること
・無理をせず続けられること

といった、“中身や気持ち”を重視するものでした。

たとえば、手の込んだ料理ができなくても、子どもと一緒にちらし寿司を作るだけで満足だったり、短時間でも家族で過ごせればそれで十分だと感じていたんです。

でも、この違いに気づくまでは、

「これでいいのかな」
「もっとちゃんとやるべきなのかな」

と、自分のやり方に自信が持てなくなることもありました。

義実家の基準と比べてしまい、知らないうちに自分を低く評価してしまっていたんですよね。

ただ、少しずつ距離を取りながら考えていく中で、気づいたことがあります。

それは、「“ちゃんと”の正解は一つではなく、それぞれの家庭の中にあるもの」だということです。

そう思えるようになってからは、必要以上に比べることもなくなり、「我が家にとってのちょうどいい形」を大切にできるようになりました。

義実家との関わり方で悩んだときの気持ち

比べてしまう自分がいた

義実家の話を聞いたり、SNSで他の家庭の様子を見たりしていると、ふとした瞬間に不安になることがありました。

「うちはこんなに簡単でいいのかな」
「もっとちゃんとやってあげたほうがいいのかな」

周りはきちんとお雛様を飾って、料理も用意して、写真も残していて…。
それを見れば見るほど、自分のやり方がどこか足りないように感じてしまったんです。

特に子どもが小さいうちは、

・ちゃんとした思い出を作ってあげたい
・行事を通して大切なことを伝えたい

という気持ちが強くなりやすくて、余計に迷いが大きくなっていました。

本当は「今の形でも十分楽しめている」と感じているはずなのに、周りと比べた瞬間に、その自信が揺らいでしまうんですよね。

でも振り返ってみると、比べていたのは“結果”だけでした。

その家庭の事情や負担、日々の余裕までは見えていないのに、「ちゃんとしているかどうか」だけで判断してしまっていたんだと思います。

そして気づいたのは、「比べるほどに、自分の中の満足感がどんどん小さくなっていく」ということでした。

期待に応えなきゃと思ってしまう

義実家からの言葉は、決して強いものではありませんでした。

「どうするの?」
「今年はどんな感じ?」

そんな軽い会話の延長のようなやり取りでも、当時の私は必要以上に受け取ってしまっていたんです。

「ちゃんとやらなきゃいけないのかな」
「期待に応えられていないと思われたらどうしよう」

そんな気持ちが少しずつ積み重なって、知らないうちにプレッシャーになっていました。

本来なら、ただの会話の一つとして受け止めればいいはずなのに、「良いお嫁さんでいたい」「ちゃんとしていると思われたい」という思いが強かったのかもしれません。

でも、少し距離を置いて振り返ってみると、気づいたことがありました。

義実家が強く求めていたというよりも、
「自分で勝手に“期待に応えなきゃ”と思い込んでいた部分が大きかった」ということです。

相手の言葉に意味を足してしまったり、必要以上に重く受け止めてしまったり…。

そうやって、自分自身でハードルを上げてしまっていたんですよね。

このことに気づいてからは、

「これは本当に求められていること?」
「それとも自分の思い込みかな?」

と、一度立ち止まって考えるようになりました。

それだけでも、気持ちの負担はかなり軽くなったと感じています。

我が家が見つけたちょうどいい距離感

無理のない範囲で関わる

義実家との考え方の違いに悩んでいた時期は、「どう合わせるか」ばかり考えていました。

でも、いろいろ試していく中で気づいたのは、無理をして合わせても長くは続かないということでした。

最初の頃は、頑張って義実家のスタイルに寄せようとしたこともあります。

・しっかり飾りを出す
・料理もできるだけ準備する
・きちんと行事らしくする

でも、その分準備に追われてしまい、気持ちに余裕がなくなってしまったんです。

せっかくのひな祭りなのに、

「早く終わらせなきゃ」
「ちゃんとできているかな」

そんなことばかり考えてしまって、心から楽しめていない自分がいました。

そこから少しずつやり方を変えていきました。

今は、

・できる年は少しだけ丁寧にやる
・忙しい年は思いきって簡単にする

と、その年の状況に合わせて柔軟に決めています。

たとえば、余裕があるときは子どもと一緒に料理を楽しんだり、少しだけ飾りを工夫してみたり。
逆に忙しいときは、市販のものを取り入れて短時間で済ませることもあります。

以前は「毎年同じようにやらなきゃ」と思っていましたが、その考えを手放してから、気持ちがぐっと軽くなりました。

そして何より、「続けられる形で関わることのほうが大切」だと実感しています。

義実家ともゆるやかにつながる

義実家との関係についても、「どう距離を取るか」ではなく、「どうつながるか」を意識するようになりました。

すべてを合わせようとすると苦しくなりますが、完全に距離を取るのもどこか気が引けてしまいますよね。

そこで我が家が選んだのは、「無理のない範囲でゆるやかにつながる」という方法でした。

具体的には、

・ひな祭りの日に撮った写真を送る
・「今年はこんな感じでやりました」と軽く報告する

といったシンプルなやり取りです。

最初は「これだけでいいのかな」と思うこともありましたが、続けていくうちに、ちょうどいい距離感だと感じるようになりました。

義実家にとっても、様子が分かることで安心につながりますし、こちらも過度なプレッシャーを感じずに済みます。

何より、「ちゃんとやっているかどうか」ではなく、「つながりを大切にしている」という気持ちが伝われば、それで十分なんだと思えるようになりました。

すべてを合わせる必要はありません。

でも、少しだけつながりを持つことで、お互いに安心できる関係はちゃんと築いていける。

そう感じられるようになってから、ひな祭りに対する気持ちも、義実家との関係も、ずいぶん穏やかになりました。

考え方の違いをラクに受け止めるコツ

「違って当たり前」と思う

義実家とのやり取りに悩んでいた頃は、「どうして分かってもらえないんだろう」と感じることがありました。

でもよく考えてみると、それも無理のないことなんですよね。

義実家と私は、

・育ってきた家庭環境
・行事との関わり方
・大切にしてきた価値観

すべてが違っています。

ひな祭り一つとっても、「しっかりやるのが当たり前」という家庭もあれば、「無理なく楽しめればいい」という家庭もある。

そのどちらも、その家庭の中では“普通”なんですよね。

以前の私は、「違いがある=どちらかが間違っている」と無意識に考えてしまっていました。

でも今は、
「違いはズレではなく、それぞれの家庭の背景そのもの」だと思うようになりました。

そう考えるようになってからは、相手の言葉に対しても必要以上に構えなくなり、「そういう考え方もあるよね」と受け止められるようになりました。

違いを無理に埋めようとするのではなく、そのまま置いておく。

それだけで、気持ちはずいぶんラクになります。

自分たちの基準を持つ

もう一つ大きかったのが、「自分たちの基準」を持つようになったことでした。

それまでは、

「義実家はどう思うかな」
「周りと比べてどうなんだろう」

と、外の基準ばかり気にしてしまっていたんです。

でも、それを続けていると、いつまでも迷いがなくならないことに気づきました。

そこで意識するようになったのが、

・無理なくできるか
・気持ちよく過ごせるか
・家族にとって心地いいか

という、自分たちの中の基準です。

たとえば、

「今年は忙しいから簡単にしよう」
「余裕があるから少しだけ丁寧にやってみよう」

そんなふうに、そのときの状況に合わせて選べるようになりました。

この基準を持つようになってからは、「どうするべきか」で悩むことが減り、「どうしたいか」で決められるようになったと感じています。

周りに合わせることも大切ですが、それ以上に大切なのは、自分たちが無理なく続けられること。

自分たちのペースで考えていいと思えるだけで、行事との向き合い方はぐっとラクになります。

ひな祭りを「負担」にしないために

行事の形は変えていい

ひな祭りというと、

「ちゃんと準備しなきゃ」
「しっかりお祝いしないといけない」

そんなイメージを持ってしまいがちですよね。

私自身も最初は、「きちんとやること」が正解だと思っていました。

でも、実際に何度か経験していく中で感じたのは、行事の形はもっと自由でいいということでした。

たとえば、

・時間がある年は少し丁寧にお祝いする
・忙しいときはケーキだけで済ませる
・お雛様も無理のない範囲で飾る

そんなふうに、そのときの状況に合わせて変えていくほうが、ずっと気持ちがラクだったんです。

以前は「去年と同じようにやらなきゃ」と思っていたのですが、その考えを手放してから、プレッシャーがぐっと減りました。

行事は「毎年同じであること」よりも、「続けられること」のほうが大切だと感じています。

だからこそ、「頑張りすぎない形を選ぶことも立派な向き合い方」だと思えるようになりました。

子どもとの時間を優先する

準備や段取りに意識が向きすぎていた頃は、ひな祭り当日もどこか余裕がありませんでした。

・料理の準備に追われる
・飾りつけを整えることに集中する
・写真をきれいに撮ろうとする

気づけば、「やること」をこなすだけで精一杯になっていたんです。

その結果、子どもとゆっくり関わる時間が少なくなってしまっていました。

でもあるとき、ふと気づいたんです。

子どもが覚えているのは、

・どんな料理だったか
・どれだけ立派な飾りだったか

ではなく、

・一緒に笑った時間
・楽しかった雰囲気

なんじゃないかなと。

それからは、少しずつ優先順位を変えていきました。

準備はシンプルにして、

・子どもと一緒にごはんを食べる
・何気ない会話を楽しむ
・その日の空気を大切にする

そんな時間を意識するようにしたんです。

すると、ひな祭りに対する気持ちも大きく変わりました。

「ちゃんとできたかどうか」ではなく、「楽しく過ごせたかどうか」で満足できるようになったんです。

行事の完成度を追い求めるよりも、
「家族の空気があたたかいかどうか」を大切にする。

そう考えるようになってから、ひな祭りは“頑張る日”ではなく、“楽しめる日”に変わっていきました。

まとめ|ひな祭りは「自分たちの形」でいい

ひな祭りをめぐる義実家との考え方の違いは、多くの家庭で感じるものだと思います。

でも、その違いを無理に埋めようとしなくても大丈夫です。

・自分たちに合ったやり方を選ぶ
・無理のない範囲で関わる
・続けられる形を大切にする

この3つを意識するだけで、気持ちはずいぶん軽くなります。

ひな祭りは、本来子どもの成長を願うあたたかい行事です。
だからこそ、「頑張りすぎないこと」も大切にしていいと思います。

あなたの家庭にとって、ちょうどいい形が見つかりますように。