入園準備に余裕がなかった年の振り返り

入園準備は「早めにやったほうがいい」と分かっていても、仕事や家事、下の子の世話に追われていると、気づけば時間だけが過ぎていくものです。私自身、ある年の入園準備は本当に余裕がなく、「どうしてこんなにバタバタしているんだろう」と何度もため息をつきました。
この記事では、入園準備に余裕がなかった年を振り返りながら、何が大変だったのか、何に救われたのか、そして次に活かせたことを正直に書いていきます。今まさに準備に追われている人や、「今年は余裕がないかも」と感じている人の気持ちが、少しでも軽くなる時間になればうれしいです。
入園準備に余裕がなかった年のリアルな状況
あの年の我が家は、今思い返しても「余裕」という言葉から一番遠い場所にいました。
仕事はちょうど年度末で、普段よりも帰りが遅くなる日が続き、家の中もどこか落ち着かない空気。子どもも春の変化を感じ取っているのか、少し甘えが強くなっていた時期でした。
「まだ大丈夫」「週末にまとめてやろう」。
そう思いながら、入園準備の袋や書類を横目で見つつ、日々の生活を回すだけで精一杯。気づけばカレンダーは3月後半に差しかかり、“準備しなきゃ”という焦りだけが、どんどん大きくなっていきました。
日々の生活で精一杯だった
朝は家族を起こし、身支度を整えて、慌ただしく家を出る。
仕事から帰ってきたら、夕飯を作って食べさせて、お風呂に入れて、寝かしつけ。そこまでたどり着くだけで、もう体力は残っていませんでした。
「子どもが寝たら、少しだけ準備しよう」
そう思って机に向かっても、気づけば一緒に布団で眠ってしまう。そんな日が何日も続きました。
入園準備が進まないことに焦りながらも、毎日を回すだけで精一杯だった自分を、責めずにはいられませんでした。
気持ちの余裕も削られていた
準備が進んでいないことは、頭では分かっていました。
それでも手を動かせない自分に対して、「ちゃんとした親じゃないのかも」という不安が、少しずつ心を占めていきました。
「ちゃんと準備できていない親だと思われたらどうしよう」
そんな考えがふと浮かび、夜になると一人で反省会のように考え込んでしまうこともありました。
余裕がないと、判断力も自己肯定感も下がっていきます。
今振り返ると、あの頃は準備そのもの以上に、“ちゃんとやれていない”と自分を追い詰めていた時間が一番つらかったように思います。
後回しにして困った入園準備のポイント
振り返ってみると、「これは早めにやっておけば、あんなに追い込まれなかったな」と思うことがいくつもあります。
入園準備は一つ一つが細かく、しかも期限が決まっているものが多いので、余裕がない状態でまとめて取り組むと、想像以上に負担が大きくなってしまいました。
名前つけの想像以上の負担
体操服、上履き、タオル、給食袋、コップ袋。
園から配布された持ち物リストを見たときは、「これくらいならすぐ終わりそう」と思っていました。
でも実際に広げてみると、アイロンが必要なもの、油性ペンでは書きづらい素材、洗濯で消えない工夫が必要なものなど、想像以上に手間がかかります。
夜中、静かな部屋でアイロンをかけながら名前シールを貼り、「どうしてこれを平日に少しずつやらなかったんだろう」と何度もため息をつきました。
一つ一つは小さな作業でも、まとめてやると心身ともに削られます。
名前つけは“時間”よりも“気力”を消耗する作業だったと、身をもって感じました。
書類関係は精神的に重い
健康調査票、緊急連絡先、生活リズムの記入。
書類関係は、ペンを持つだけで進む作業ではなく、「考えながら」「思い出しながら」書く必要があります。
就寝時間や起床時間、食事の様子、アレルギーの有無。
普段は意識していないことを言語化するのは、余裕があるときでも意外と大変です。それが時間に追われた状態だと、「これで合っているのかな」と不安ばかりが増えていきました。
書類を書くたびに、入園後の生活を想像して気持ちが落ち着かなくなることもありました。
体力よりも気力を奪われるのが、入園書類の一番つらいところだったように思います。
余裕がない中でも助けられたこと
それでも、あの年の入園準備をなんとか乗り切れたのは、いくつかの「助け」があったからでした。
完璧とはほど遠い状態でしたが、振り返ってみると、あのとき自分なりに選んだ考え方や行動が、心を支えてくれていたように思います。
完璧を手放したことで楽になった
準備が思うように進まない日が続く中で、あるときふっと力が抜けました。
「全部きちんとやらなきゃ」という気持ちが、自分を苦しめていることに気づいたからです。
そこからは、「最低限、園で困らないものがそろっていればいい」「細かいことは、始まってから整えればいい」と考えるようにしました。
実際、名前が少し雑でも、袋のサイズが完璧じゃなくても、入園初日に大きな問題は起きませんでした。
完璧を目指すのをやめたことで、準備そのものよりも気持ちがずっと楽になったのを、今でもはっきり覚えています。
周囲に頼る勇気を出した
それまで私は、「自分でやらなきゃ」「親なんだから当たり前」と、どこかで思い込んでいました。
でもある晩、どうしても一人で抱えきれなくなり、夫に「正直、今かなり余裕がない」とそのままの気持ちを伝えました。
すると、「じゃあ、できるところ一緒にやろうか」と、あっさり名前つけを分担することに。
たったそれだけのことなのに、気持ちがふっと軽くなりました。
誰かに頼るのは、甘えでも怠けでもありません。
現実をちゃんと見て、家庭として乗り切るための選択だったと、今では思えます。
子どもの反応に救われた瞬間
親の私は、入園準備に追われて常に気持ちが張りつめていました。
でもそんな親の状態とは裏腹に、子どもは思っていた以上に穏やかで、日々を過ごしていたように感じます。その姿に、何度も救われました。
子どもは「準備の完成度」を気にしていない
「これ、ぼくの?」
名前が書かれた袋を手にしたときの、少し誇らしげな表情。今でもよく覚えています。
私の頭の中では、「ちゃんとそろっているかな」「ほかの子と比べて大丈夫かな」と不安がぐるぐる回っていました。でも子どもにとって大切だったのは、完璧にそろった準備ではなく、「自分のものがある」という実感だったのだと思います。
多少しわのある袋でも、名前がにじんでいても、子どもは気にしません。
親が思う“完成度”と、子どもが感じる“うれしさ”は、まったく別物だったと気づかされた瞬間でした。
親の不安は伝染しやすいと気づいた
準備が間に合っていないことに焦るあまり、私自身がピリピリしていた日もありました。
そんな日は、不思議と子どもも落ち着かず、いつもより甘えが強くなったり、些細なことで泣いたりすることが増えていた気がします。
逆に、「今日はここまでできたから大丈夫」と深呼吸して、意識して笑顔で声をかけた日は、子どもも安心した様子で過ごしていました。
余裕がないなりにでも、落ち着いた態度を心がけることが、結果的に親子双方の安心につながったのだと思います。
完璧な準備より、親の穏やかな表情のほうが、子どもにとってはずっと大きな安心材料だった。
そう気づけたことは、あの年の入園準備の中で得た、いちばん大切な学びかもしれません。
余裕がなかった経験から学んだこと
あの年の入園準備は、正直に言ってかなり大変でした。
でも今振り返ると、「つらかった」で終わるだけの経験ではなかったと思います。余裕がなかったからこそ見えたこと、気づけたことが、確かにありました。
「余裕がない年」も一つの経験
当時は必死で、「ちゃんとできていない」「間に合っていない」と、自分にダメ出しばかりしていました。
けれど今なら、あの状況の中でよくやっていたと素直に思えます。
仕事や家事、子どもの生活を回しながらの入園準備は、誰にとっても簡単ではありません。
余裕がなかったからこそ、「これ以上は無理」「ここまではできる」と、自分たちの限界がはっきりしました。
完璧を目指さなくても、家庭はちゃんと前に進める。
その感覚を知れたことは、親として大きな収穫だったと思います。
次に活かせた小さな工夫
一度大変な思いをしたことで、次からは同じ状況を繰り返さないよう、自然と工夫するようになりました。
翌年以降は、入園や進級の準備リストを早めに書き出し、気づいたときに一つずつ埋めていく形に変えました。
「今日はこれだけ」「今週はここまで」。
そうやって区切ることで、準備が生活の負担になりにくくなりました。
大きな改善ではなくても、少しやり方を変えるだけで気持ちはずいぶん楽になります。
あの余裕のなさがあったからこそ、自分たちに合った準備のペースを見つけることができたのだと思います。
まとめ|入園準備に余裕がない年があっても大丈夫
入園準備に余裕がなかった年を振り返ると、正直、思い出すだけで胸がきゅっとなる場面もあります。
「もっと早くやればよかった」「あのとき、なんであんなに焦っていたんだろう」。そんな気持ちがよみがえることもあります。
それでも今は、「あのときの自分、よくやっていたな」と思えるようになりました。
余裕がない中で、仕事をして、家事をして、子どもの生活を守りながら、できる範囲で準備をしていた。その事実だけで、十分だったのだと思います。
もし今、入園準備が思うように進んでいなくて、不安や焦りを感じているなら、今日すべてを完璧に終わらせなくても大丈夫です。
準備が間に合っていないからといって、あなたの愛情や向き合い方が足りないわけではありません。
できていないことに目を向けるより、ここまで積み重ねてきた日々を、まずは自分自身が認めてあげてください。
その小さなねぎらいが、気持ちに余白をつくり、これから始まる入園生活を支える土台になります。
入園準備に余裕がない年があっても、それは失敗ではありません。
その年なりに、家庭なりに、ちゃんと前に進んでいます。
どうか少し肩の力を抜いて、今の自分と家族のペースを大切にしてください。その積み重ねが、きっと穏やかな毎日につながっていきます。














