赤ちゃんの髪が伸びてきて、「そろそろ切ったほうがいいのかな?」と悩む時期、ありますよね。私も息子の前髪が目にかかるようになった頃、タイミングに迷って家族で話し合ったことを覚えています。
この記事では、赤ちゃんの初めての散髪のベストタイミングや、自宅で安心してできるセルフカットのコツを、実体験を交えながら紹介します。
目次
赤ちゃんの初めての散髪、いつがいいの?

赤ちゃんの髪を切る時期は、成長や髪質によってかなり個人差があります。生まれたときからフサフサの子もいれば、1歳を過ぎても産毛のような柔らかい髪の子もいます。そのため、「○か月になったら切る」という明確な基準はありません。
ただし、一般的には生後6か月〜1歳前後がひとつの目安とされています。寝返りやおすわりができるようになり、生活のリズムが安定してきた頃は、初めてのカットにも挑戦しやすい時期です。
私の場合は、生後9か月ごろに前髪が目に入り始め、写真を撮るたびに「そろそろ切らないとね」と夫婦で話していました。
赤ちゃんの髪が伸びるスピードは本当にさまざまで、毎月少しずつ変化していくので、「見た目」よりも“生活の中で困り始めたタイミング”を合図にするのが失敗しにくい方法です。
たとえば、次のようなサインが出てきたら、そろそろ散髪の準備をしてもよいでしょう。
髪が目や耳にかかってきて、かゆそうにしている
汗をかくと髪が首やおでこに張りついている
お風呂のあとに乾かすのが大変になってきた
写真を撮るときに前髪で表情が隠れてしまう
こうした日常の「ちょっと気になる」が、最初のカットのサインです。
無理に早く切る必要はありませんし、まだ髪が薄い時期に整えようとするとバランスを取りづらいこともあります。
髪の量が増えてきてから、少しずつ整えるだけでも十分です。
特に夏場は汗をかきやすく、首まわりが蒸れる時期なので、涼しく過ごせるように後ろ髪だけ軽く整えるのもおすすめです。逆に冬場は乾燥しやすいので、保湿ケアを優先して、無理に切らず様子を見るのもひとつの選択。
つまり「何か月で切るか」よりも、「赤ちゃんが快適に過ごせるかどうか」が大切なんです。
季節や生活環境に合わせて、親が“いまがちょうどいいな”と感じたときが、その子にとってベストな初めての散髪タイミングになります。
初めての散髪で気をつけたいポイント

初めてのカットは、赤ちゃんにとってもパパやママにとっても緊張の瞬間ですよね。
ハサミを持つ手が少し震えたり、赤ちゃんが急に動いてヒヤッとすることも。そんなときに慌てず、安全に楽しく進めるためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、実際にやってみてわかったポイントを詳しく紹介します。
動くタイミングを避ける
散髪の成功を左右するのは「タイミング」といっても過言ではありません。赤ちゃんの機嫌が良いときに始めるのが一番です。
お昼寝の直後や授乳後など、心も体も落ち着いている時間帯を狙いましょう。逆に眠かったりお腹が空いていたりすると、泣いたり動いたりして危険です。
私の子どもの場合は、午前中のおやつのあとがベストタイムでした。明るい光の中で遊んでいるうちにサッと切ると、意外とすんなり終わります。
「短時間で終える」「無理に続けない」この2つを意識するだけで、散髪のストレスはぐっと減ります。
はさみは先が丸いタイプを使用
赤ちゃんの散髪に使う道具は、安全性を最優先に選びましょう。大人用のハサミは刃先が鋭く、動く赤ちゃんには危険です。
ベビー専用の丸い刃先のハサミを使えば、誤って肌に当たってもケガのリスクを最小限に抑えられます。
最近では、指を挟みにくい設計や、静音タイプの電動バリカンも人気です。音に敏感な子には、モーター音が小さいタイプを選ぶと安心。
また、髪の毛が服に入らないように、専用のケープやガーゼタオルを肩にかけておくと、後片付けもラクになります。
テレビやおもちゃで気をそらす
赤ちゃんがじっとしていられないときは、気をそらすのが一番の方法です。お気に入りのぬいぐるみを持たせたり、好きな動画を流したりして、視線を手元から遠ざけましょう。
私はアンパンマンの動画を見せながら前髪を切りましたが、真剣に画面を見つめてくれて助かりました。
中には「鏡を使って自分の顔を見せる」と落ち着く子もいます。親が笑顔で声をかけながら進めることで、赤ちゃんも安心してくれるはずです。
大事なのは、“散髪=怖いこと”と思わせない雰囲気づくり。笑顔と声かけを忘れずに、家族みんなで「楽しい時間」に変えてあげましょう。
初めての散髪は練習のようなもの。完璧を目指さず、少しずつ慣れていけばOKです。
次第に赤ちゃんも「髪を切る=気持ちいい」と感じるようになり、だんだんスムーズに進められるようになりますよ。
自宅でのセルフカット、どこをどう切る?

おうちでのカットは、慣れてしまえば思っているよりもずっと簡単です。
美容院に行く時間が取れない日でも、コツを押さえるだけで清潔感のある自然な仕上がりになります。ここでは、部位ごとの切り方や注意点をもう少し詳しく見ていきましょう。
前髪カットのコツ
前髪は顔の印象を大きく左右する部分。焦らず、少しずつ切るのがポイントです。
最初にコームでまっすぐとかし、額に自然に落ちる状態で長さを確認します。濡らして切ると乾いたときに短くなりすぎることが多いため、ドライの状態でカットするのがおすすめです。
また、まっすぐ切ろうとすると失敗しやすいので、すきバサミを使って少しずつ量を減らすように整えましょう。毛先を縦に細かく入れる「チョップカット」も自然な仕上がりにするコツです。
うちの子の場合も、最初は少しガタガタになってしまいましたが、すきバサミで整えるとふんわり柔らかい前髪になりました。
サイドと後ろ髪の整え方
サイドは、耳にかかる髪が長くなってきたら軽く整える程度で十分です。左右の長さをそろえるよりも、「見た目に自然かどうか」を意識してカットします。
切るときは、指で毛束を軽くつまみ、毛先を1cm程度ずつカット。はさみを入れる角度を少し斜めにすると、自然にまとまります。
後ろ髪は首元にかかる部分を中心に整えましょう。髪を引っ張りすぎず、自然に下ろした状態で長さを確認することが大切です。
パパやママのどちらかが抱っこして、もう一方がカットするスタイルもおすすめ。動いてしまう子には、安全を最優先に短時間で済ませましょう。
清潔感を出すポイントは「切りすぎないこと」。ほんの数ミリ整えるだけでも印象が変わります。最初は控えめに、少しずつ慣れていくのが安心です。
光の当たる場所でカットする
仕上がりをきれいに見せるためには、照明の明るさも大切です。
自然光がたっぷり入るリビングや窓際でカットすると、長さのムラや毛の流れが見やすくなります。逆に、暗い部屋でカットすると長さの確認が難しく、後で「あれ? uneven になってる…」ということも。
カット中に髪が床に落ちるのを防ぐために、新聞紙やレジャーシートを敷いておくと後片づけがスムーズ。
また、静電気で髪がくっつかないように、霧吹きで軽く湿らせておくのもおすすめです。
セルフカットは慣れるまではドキドキしますが、慣れてくると「今ちょっと切りたいな」と思ったときにサッと整えられて便利です。
何より、親がやさしく髪を切ってあげる時間は、赤ちゃんとのスキンシップのひとときにもなります。
焦らず、少しずつ上達していきましょう。
美容室デビューはいつがおすすめ?

「やっぱりプロに任せたい」と思ったら、目安は1歳半〜2歳ごろ。この頃になると集中力が少しずつ育ち、椅子に5〜10分座っていられる子が増えます。とはいえ月齢よりも、その子の性格や生活リズムが大事。デビューの合図は、「座って待てる時間が5〜10分程度ある」ことです。
こんなサインが出たら行きどき
「耳まわりや襟足が気になる」など、整える目的がはっきりしてきた
お医者さんや歯磨きで“口頭の指示を少し守れる”
ハサミの音に過度に驚かなくなった(紙を切る音で練習しておくと安心)
サロン選びのポイント
キッズ対応の実績…車型の椅子、DVD、玩具など分散させる工夫があるか
施術時間…15〜20分で仕上げる短時間メニューがあるか
安全配慮…ケープや首元のタオル、消毒や器具管理が丁寧か
写真OK…初カットの記念撮影に寛容か(SNS掲載の可否も確認)
予約と費用の目安
予約は混雑しにくい平日の午前中がベスト。眠い・お腹が空いた時間帯は避ける
料金は地域差がありますが、キッズカット2,000〜4,000円前後が一般的
初回は「前髪+えり足だけ」など短時間メニューを選ぶと成功率が高い
当日の持ち物・準備
お気に入りのおやつ・飲み物(散髪前に一口)
タブレットや絵本、推しキャラの小物
服は毛が目立ちにくい色で、首元が詰まりすぎないもの
事前に家で“椅子に座って数を数える→拍手で終了”の練習をしておく
施術中のコツと声かけ
親は視界に入りつつ、口数は少なめで落ち着いたトーン
途中で不安そうなら、鏡越しに目を合わせて「あと○回チョキで終わり」など見通しを伝える
どうしても嫌がる日は無理せず中断。次回の印象をよくするほうが長期的に◎
万が一“うまくいかなかった”とき
後日、前髪だけ微調整から再挑戦
音が苦手なら静音バリカンのある店、個室サロン、または訪問美容も選択肢
サロンに「最初は10分だけ」など、時間を区切る予約を相談してみる
プロの手に任せると一気に整い、撮影タイムも楽しくなります。家でのセルフカットとサロンを上手に使い分けて、子どもも親も“ごきげんデビュー”を目指しましょう。
思い出として残す「初めての髪の毛」

赤ちゃんの「初めての髪の毛」は、成長の証として大切に残す家庭が多いですよね。
実際、私も最初に切ったひと束を小瓶に入れて保管しています。たった数センチの髪なのに、見返すと「あの頃はこんなに細くて柔らかかったんだ」と胸がじんわり温かくなります。
この髪の毛には、生まれてから初めて伸びた“最初の命の記録”という意味もあります。昔から「胎毛筆(たいもうふで)」として残す文化があり、今も記念品として人気です。
胎毛筆(たいもうふで)として残す
胎毛筆は、赤ちゃんが生まれてから初めて切った毛先を使って作る筆のこと。
その柔らかさと自然な艶は、まさに一度きりのものです。専門業者に依頼すれば、筆の軸に名前や生年月日を刻印してくれるところもあり、出産記念や誕生日プレゼントとしても選ばれています。
注文から完成まで数か月かかることもありますが、仕上がった筆を手にしたときは、何とも言えない感動があります。
「この髪がこんな形で残るんだ」という実感が、育児の思い出を一層深めてくれます。
メモリアルボックスや小瓶で残す
もっと手軽に残したい場合は、小さなガラス瓶やメモリアルボックスがおすすめです。
100円ショップや雑貨屋さんでもかわいい容器が手に入るので、リボンを巻いたり日付のタグを付けたりして、自分らしい保存方法にアレンジできます。
私は、名前と生後月齢を書いた紙を添えて瓶に入れました。ラベルを見ただけで当時の記憶がよみがえり、思わず笑顔になります。
保管時の注意点
髪の毛は湿気に弱いため、カビや変色を防ぐには乾燥した状態で保存することが大切です。
カット後は、ティッシュの上でしばらく自然乾燥させてから容器に入れましょう。湿気取りを一緒に入れるのも効果的です。
また、直射日光が当たる場所を避けて保管すると、長持ちします。
赤ちゃんの初めての髪の毛は、時間が経つほどに“特別な思い出”へと変わっていきます。
形として残すことで、「ここから成長が始まった」という記録にもなります。
どんな形であれ、親が心を込めて選んだ保存方法こそが、その子にとっての大切な宝物になるはずです。
まとめ|焦らず、その子のペースで初めての散髪を楽しもう
赤ちゃんの初めての散髪は、うまくできなくても大丈夫。むしろ少し uneven なくらいが“その子らしさ”として微笑ましいものです。大切なのは、完璧に切ることよりも、「今しかない成長の瞬間を家族で楽しむこと」です。
泣いたり、動いたり、思うように進まない日もあるかもしれません。でも、それも含めて素敵な思い出。あとで写真を見返すと、「このときこんな表情してたね」と、家族の会話が弾む瞬間になります。
散髪のタイミングや仕上がりは、赤ちゃん一人ひとり違って当然です。焦らず、その子のペースに寄り添いながら、ゆっくり慣れていけばOK。家で挑戦してみてもいいですし、美容室デビューを楽しみに待つのも立派な選択です。
まずは、気軽に前髪カットからチャレンジしてみてください。少しずつ「おうちカットができた」という自信がついていくはずです。その一歩が、家族にとって新しい記念日になるかもしれません。















