地震対策で家の中を見直したら安心感が変わった子育て家庭の家具配置実例

地震のニュースを見るたびに、「うちの家、大丈夫かな」と不安になることはありませんか。私も子どもが生まれてから、同じように感じるようになりました。家具が倒れたらどうしよう、寝ているときに揺れたら守れるだろうか。そう思いながらも、毎日バタバタで、何から手をつければいいのか分からないまま時間だけが過ぎていました。
そんな中、あるきっかけで「完璧を目指さず、家の中を少しずつ見直す」という考え方に切り替えました。この記事では、わが家で実際に見直した家具と配置を、体験談ベースでお話しします。特別な道具や知識がなくても、今日からできる地震対策です。
地震対策を考え始めたきっかけは「子どもの動き」
小さな手が届く場所が増えてきた
地震対策を本気で考え始めたのは、子どもが家の中を自由に歩き回るようになってからでした。
それまでは、「大人が気をつけていれば大丈夫」「普段倒れないから平気」と、どこか他人事のように考えていた部分もあったと思います。
でも、子どもの成長とともに、家の中の見え方が一気に変わりました。
引き出しにぶら下がる姿、ソファの背によじ登ろうとする様子、棚の下に潜り込んで遊ぶ後ろ姿。大人にとっては何気ない家具が、子どもにとっては格好の遊び場になっていたのです。
その姿を見たとき、ふと頭をよぎったのが「もし、今ここで揺れたらどうなるんだろう」という想像でした。
家具が倒れる音、物が落ちてくる光景を思い浮かべた瞬間、「守れると思っていた家の中が、実は一番危ない場所かもしれない」と気づかされました。
家具そのものより「配置」が気になった
地震対策というと、まず耐震グッズを買わなければと思いがちですが、私が最初に手をつけたのは家具の配置でした。
理由はシンプルで、「今すぐできること」だったからです。
重たい家具が通路に面していないか。
倒れたときに、子どもがよく座る場所や遊ぶ場所に重ならないか。
普段は意識していなかった家具の向きや位置を、一つひとつ確認していきました。
配置を少し変えるだけで、「ここは危ないかも」「ここならまだ安心」と判断できる場所が見えてきます。
耐震グッズがなくても、配置を見直すだけでリスクが減る感覚がありました。
何より、「完璧じゃなくていい」「まずは気づいたところからでいい」と思えたことが、地震対策へのハードルをぐっと下げてくれました。
家の中を見渡しながら、暮らしと子どもの動きを重ねて考える。その時間そのものが、わが家にとって大切な地震対策の第一歩になったと感じています。
倒れやすい家具から優先的に見直した
背の高い家具は「壁際+固定」を基本に
まず最初に見直したのは、本棚や食器棚、収納ラックなどの背の高い家具でした。
家の中をぐるっと見渡してみると、思っていた以上に「倒れたら危ない家具」が多いことに気づきます。普段はしっかり立っているように見えても、地震の揺れは想像以上です。
わが家では、できるだけ家具を壁際に寄せ、簡易的な耐震固定を取り付けました。
本格的な工事はしていませんが、L字金具や突っ張り棒など、今の住まいでできる範囲の対策です。
ここで意識したのは、すべてを完璧に固定することではありませんでした。
「万が一揺れたとき、どの方向に倒れるかを想像する」こと。倒れる方向を壁側に限定できるだけで、子どもや家族に当たるリスクは大きく下がると感じました。
少し手を加えるだけで、見た目以上に安心感が増します。「やってよかった」と実感できたポイントでした。
固定できない家具は置き場所を変えた
一方で、賃貸暮らしだと壁に穴を開けられない家具もあります。
すべての家具を固定できるわけではない現実も、正直ありました。
そういった家具については、「どう固定するか」よりも「どこに置くか」を優先して考えました。
寝室や、子どもが長時間過ごすリビングの近くには置かない。通路や出入口に倒れてきそうな位置からは移動させる。使い勝手が少し悪くなっても、安全を優先する配置に切り替えました。
配置を変えるだけでも、「ここで揺れたら危ないかも」という不安が減り、気持ちが落ち着きます。
家具そのものをどうにかしようと悩む前に、場所をずらす選択肢があることに気づけたのは、大きな収穫でした。
無理にできない対策を抱え込まず、「今の家でできること」を一つずつ積み重ねる。それが、わが家にとって続けやすい地震対策だと感じています。
寝室の家具配置は「揺れた瞬間」を想像する
ベッド周りには倒れるものを置かない
地震対策の中でも、私が一番怖いと感じていたのが「寝ているときの揺れ」でした。
起きていれば避けられるかもしれない。でも、眠っているときは無防備です。だからこそ、寝室は特に意識して見直しました。
まず決めたルールは、ベッドの頭側や横には背の高い家具を置かないこと。
本棚や収納棚、背の高いチェストは、どんなに便利でも寝室から外しました。
以前は「このくらいなら大丈夫」と思っていた距離でも、揺れた瞬間を想像すると一気に不安になります。
家具が倒れてくる方向、ベッドとの位置関係を考えることで、「ここで揺れても、まず直撃はしない」と思える配置に変えることができました。
それだけで、布団に入ったときの気持ちがずいぶん違います。
安心して眠れる環境を作ることも、立派な地震対策だと感じました。
枕元に「何も落ちてこない空間」を作る
次に見直したのは、枕元の環境です。
以前は、スマホや目覚まし時計、小さな照明を置くために、ベッド横に棚を置いていました。でも、これも地震のことを考えると気になる存在でした。
夜中に揺れたとき、頭のすぐ上に物がある状況は想像以上に怖いものです。
そこで思い切って、その棚を撤去しました。必要な物は床に近い位置や、少し離れた場所に移動。最初は少し不便に感じましたが、すぐに慣れました。
枕元に何もない空間ができると、不思議と気持ちまで落ち着きます。
「落ちてくるものがない」という安心感は、夜中に目が覚めたときや、地震のニュースを見た日の夜に特に実感しました。
完璧な防災対策でなくても、眠る場所だけは安心できる状態にしておく。
それが、毎日の疲れをちゃんと取るためにも大切なことだと、今は感じています。
リビングは「いつもの居場所」を基準に考える
子どもがよく座る場所を中心にチェック
わが家で一番長く過ごす場所は、やはりリビングです。
食事のあとにくつろいだり、子どもが遊んだり、家族が自然と集まる場所だからこそ、地震対策でも最優先で見直しました。
まず意識したのは、「家族がどこにいる時間が長いか」という視点です。
子どもがよく座るラグの周辺、ソファの近く、テレビの前。いつもの居場所を思い浮かべながら、倒れやすい家具や、上から落ちてきそうな物がないかを一つずつ確認しました。
普段は何とも思っていなかったサイドテーブルや小さな棚も、揺れたときのことを想像すると気になります。
「この場所で今揺れたら、何が一番危ないだろう」と考えながら見直すことで、優先して手をつける場所が自然と見えてきました。
飾り棚や置物は思い切って減らした
次に見直したのが、リビングの飾り棚や置物です。
お気に入りの雑貨や思い出の品もあり、最初は片付けることに少し抵抗がありました。
でも、揺れたら落ちてくるかもしれないと感じるものは、一度しまうことにしました。
全部をなくす必要はなく、重たいものや割れやすいものだけを別の場所へ移動。軽いものや、万が一落ちてもケガにつながりにくい物だけを残す形にしました。
置き場所を少し変えるだけで、リビングの印象はそれほど変わりません。
それでも、「ここに落ちてくる物はない」と思える空間が増えることで、気持ちはずいぶん楽になりました。
暮らしを楽しむことと、安全を考えることは両立できる。
無理に減らしすぎず、危ないと感じるところだけを調整する。それが、わが家に合ったリビングの地震対策だと感じています。
収納の中も「開いたら危ない」を意識する
扉や引き出しが開かない工夫
地震対策というと、どうしても目に見える家具ばかりに意識が向きがちですが、実際に怖いと感じたのは収納の中身でした。
揺れた瞬間に扉が開き、食器やストック品が一気に飛び出してくる。想像してみると、足元や頭の近くに物が落ちてくる可能性もあり、決して軽視できないと感じました。
わが家では、キッチンやリビング収納を中心に、簡単なロックを取り付けました。
特別な工具がいらないタイプを選んだので、取り付け自体はそれほど難しくありませんでした。
実際に付けてみて感じたのは、「扉が勝手に開かない」という安心感の大きさです。
見た目はほとんど変わらなくても、「中身が飛び出さない」というだけで、地震への不安が一段階下がったように感じました。
重たい物は下、軽い物は上へ
扉の対策と同時に、収納の中身そのものも見直しました。
これまでは、空いたところに何となく入れていた物も多く、重さや落下のリスクまでは考えていなかったと思います。
まず手をつけたのは、重たいストック品や調理器具です。
水や飲料の箱、鍋類、保存食のまとめ買い分などは、できるだけ下段へ移動しました。逆に、軽い紙製品や布類は上段へ。
このときの基準は、とてもシンプルでした。
「落ちても大丈夫かどうか」。これだけを意識して置き直すと、迷うことがほとんどありませんでした。
収納の中は普段あまり意識しない場所ですが、見直してみると改善できる点がたくさんあります。
少しの工夫で、もしものときのケガや片付けの負担を減らせる。その実感が、地震対策を続けるモチベーションにもつながりました。
完璧を目指さない地震対策でよかったこと
一度に全部やらなくていいと分かった
地震対策を考え始めた頃の私は、「やるなら全部やらなきゃ」と思い込んでいました。
家具固定、備蓄、避難経路の確認……やるべきことを並べるほど、気持ちだけが焦って、結局何も手をつけられないまま時間が過ぎてしまうこともありました。
でも実際に動いてみて分かったのは、それが一番続かないやり方だったということです。
完璧を目指すほど、ハードルが上がり、後回しになってしまう。そこで考え方を変えました。
一か所だけ直す。
気づいたところから手をつける。
それだけで十分だと自分に言い聞かせました。
すると、不思議と気持ちが軽くなり、自然と次の見直しにも手が伸びるようになりました。
「全部やらなくても、今より少し安全になればいい」。この考え方が、地震対策を続ける上での支えになっています。
家族で話すきっかけになった
家具を動かしたり、配置を考えたりする中で、家族との会話も増えました。
「ここにいたときに揺れたらどうする?」
「この棚、倒れたらどこに来るかな?」
そんな何気ない問いかけをしながら、一緒に考える時間が生まれたのです。
子どもにとっても、「地震=怖いもの」と教えるだけでなく、「どうしたら安全か」を考えるきっかけになったように感じます。
夫とも、避難の動き方や集合場所について自然と話すようになりました。
地震対策は、物を固定することだけが目的ではありません。
家族それぞれが「もしものとき」を少し想像し、共有すること。それが、心の準備につながっていると実感しています。
大がかりな対策ができなくても、話し合うことは今日からできます。
安心感は、行動だけでなく会話からも生まれる。そう気づけたことが、完璧を目指さない地震対策を選んでよかった理由の一つです。
まとめ|地震対策は「今の家」を見直すことから始めよう
地震対策という言葉を聞くと、専用の防災グッズを揃えたり、大がかりな工事をしたりしなければならないように感じてしまいます。
私も以前は、「ちゃんとやろうとしたら大変そう」と思い、なかなか行動に移せずにいました。
でも、実際にやってみて一番効果を感じたのは、家具そのものを買い替えることでも、高価な対策をすることでもありませんでした。
「今ある家具を、今の暮らしに合わせて配置し直すこと」。それだけで、家の中の見え方も、安心感も大きく変わりました。
すべてを一度に完璧に整える必要はありません。
今日できる一歩として、まずは家の中を一周しながら、「この家具、倒れたらどこに行くかな」「ここに子どもがいたらどうなるかな」と想像してみてください。その小さな気づきが、次に何を見直せばいいかを自然と教えてくれます。
地震対策は、怖さを煽るためのものではなく、毎日を少し安心して過ごすための工夫だと、私は感じています。
完璧じゃなくていい。
今の家、今の家族、今の暮らしに合った形で、できることを一つずつ積み重ねていきましょう。その積み重ねが、いざというときに家族を守る力につながっていくはずです。














