こどもの日って、どう過ごすのが正解なんだろう?と毎年のように悩んでいました。せっかくの特別な日だから、子どもが喜ぶことをしてあげたいし、家族でもゆっくり楽しみたい。でも、飾り付けや料理のことを考え始めると「全部はできない…」と気持ちが重くなることもあります。
この記事では、私が実際に家庭で試してよかった“簡単だけど満足度が高い”こどもの日の過ごし方をまとめました。料理・飾り付け・遊びのアイデアを中心に、忙しい家庭でも無理なく楽しめる方法を紹介します。今日から準備できることばかりなので、気軽に読み進めてみてください。
目次
こどもの日の基本|意味を知ると楽しみ方が変わる
こどもの日は「子どもの健やかな成長を願う日」。5月の風が心地よくなるこの季節に、子どもの未来をそっと応援する意味が込められています。昔は「端午の節句」として男の子の厄除けや成長を願う行事でしたが、今では男女問わず“子どもの成長を祝う日”として家庭でも広く親しまれるようになりました。
こいのぼりや兜飾りなど、象徴的なアイテムが多いのもこどもの日の魅力。風に揺れるこいのぼりには「逆境に負けず強く育ってほしい」という願いが込められ、兜や鎧には「身を守る力を授ける」という意味があります。由来を知ってから飾ると、いつものアイテムも少し特別に見えてきます。
我が家が大切にしているポイント
私は、5月5日だけを特別扱いするよりも、その前後の日も含めて“ゆるやかな祝い期間”として過ごすことを意識しています。たとえば、当日に向けて少しずつ飾り付けを増やしていったり、夕食の時間に「最近できるようになったこと」を子どもと話したり。静かに日々を振り返るこの時間が、こどもの日の本質に近いように感じています。
特に、1年の成長を家族で共有することは「同じ時間を一緒に積み重ねてきたんだ」と実感できる大切な瞬間です。
私は毎年、スマホに“こどもの日フォルダ”を作って、
・今年挑戦したこと
・新しくできるようになったこと
・家族のエピソード
などをメモと一緒に残しています。
当日になって「何をお祝いしよう?」と急に考えるのではなく、小さな成長を積み重ねて味わうことで、こどもの日はもっとやさしい時間になります。
さらに、この振り返りは子ども自身の自信にもつながります。「去年はできなかったことが、今年はできるようになったね」と言葉にして伝えるだけで、子どもの表情がぱっと明るくなるのを何度も見てきました。
こどもの日が、単なる“イベントの日”ではなく、家族の成長を見つめるあたたかい節目になる——そんな過ごし方を、これからも続けていきたいと思っています。
家で楽しむ飾り付けアイデア|簡単&華やかがちょうどいい
飾り付けは、がんばりすぎない方が結果的に長続きしますよね。私は「お金をかけずに、写真がかわいく撮れるかどうか」をひとつの基準にしています。大きな飾りをたくさん用意しなくても、ワンポイントで季節感が出ていれば、子どもはそれだけで十分うれしそうにしてくれます。
また、飾り付けの準備を“完了させること”よりも、「子どもと一緒にちょっとずつ作っていく時間」を大事にするようにしています。平日の夜に1つだけアイテムを作る…というペースでも、当日にはちゃんと“こどもの日コーナー”らしく仕上がるので気持ちもラクです。
鯉のぼりガーランド
100円ショップの色画用紙や折り紙で作るガーランドは、コスパもよく、子どもと一緒に作業できるのが魅力です。長方形に切った紙の片側を三角に折って尾びれの形にし、丸シールで目をつけて、マスキングテープで紐にペタペタ貼っていくだけ。
小さな子には、シール貼りだけをお願いすると“お手伝いした感”が味わえてご機嫌になります。年齢がもう少し上なら、色の組み合わせを任せて「どの色が一番速そうなお魚かな?」と会話を広げるのも楽しいです。
作り終わったガーランドは、リビングの一角やテレビボードの上に斜めに渡すと、それだけで部屋全体が季節のモードに切り替わります。
ちょっと特別感のある撮影コーナー
写真を撮る場所だけ、少し丁寧に整えておくと“イベント感”が一気に出ます。私は、壁にブルーや淡いグリーンの布を一枚かけて、その上に鯉のぼりモチーフや風車をバランスよく貼っています。
撮影するときは、スマホのポートレートモードを使って背景を少しぼかすと、即席のセットでもぐっと本格的な雰囲気になります。おもちゃが多少床に転がっていても、背景さえ整っていれば気にせずシャッターを押せるのも嬉しいところです。
色選びに迷ったら、「ベースの色+アクセントカラー2色」までに絞るとまとまりやすくなります。たとえば、ベースを白、アクセントを青と黄色にすると、爽やかでこどもの日らしい印象に仕上がります。
子ども参加型の飾り付け
我が家では、子どもに毎年ひとつ「自分の飾り」を担当してもらっています。紙皿に絵を描いたり、折り紙で兜を折ったり、その年によって内容はさまざま。完成した飾りを一番目立つ場所に飾ると、本人もとてもうれしそうで、何度もその前を通っては眺めています。
「ここはあなたの作品コーナーだよ」と伝えると、自然と誇らしげな表情になって、家族みんながほっこり。兄弟がいる場合は、ひとり一つずつ専用のスペースを作ってあげるとケンカ防止にもなります。
完璧なインテリア雑誌のような飾り付けではなく、“ちょっといびつだけど子どもの手が入っている空間”こそ、家で祝うこどもの日の一番の魅力だなと感じています。
こどもの日を「親が準備するイベント」から「家族で一緒に作っていく時間」に変えるだけで、当日のワクワク度がぐんと増します。
手作り料理のアイデア|見た目がかわいくて子どもが喜ぶメニュー
こどもの日のごはんは「特別なものを作らなきゃ」と思うほど負担が増えてしまいますよね。でも、実は“見た目がかわいい”というだけで、子どもは驚くほど喜んでくれます。私は、豪華さよりも「子どもと一緒に作れる」「簡単に達成感がある」という視点でメニューを選ぶようにしています。そうすると、準備の負担が減るだけでなく、当日までのワクワクがぐっと高まるんです。
こいのぼりサンドイッチ
薄切りパンをくるっと巻くだけで完成する簡単メニューですが、見た目のかわいさは抜群。スライスチーズと海苔で作る“目”をつけるだけで、子どもが嬉しそうに「食べたい!」と寄ってきます。
具材は、ハムやチーズ、卵サラダなど家にあるものでOK。食べるときに手が汚れにくいので、小さな子どももパクッと食べやすく、我が家では毎年のこどもの日の朝ごはんとして定番になりました。
「どの色の鯉にする?」と子どもにシールやピックを選ばせると、その瞬間からもう“お祝いモード”。キッチンに立ちながら会話が弾むのも、こういう簡単メニューならではです。
ちらし寿司を“こどもの日バージョン”に
ちらし寿司はいつものメニューでも、飾り方を少し変えるだけでイベント仕様に早変わりします。薄焼き卵を細長く切り、端を三角に折って鯉のぼりの形にするだけ。あとは海苔で目をつけて、好きな場所にちょこんとのせればOKです。
すし飯の上に色とりどりの具材が広がっているので、鯉のぼりの黄色が映えてとても華やか。子どもは自分の分の鯉のぼりをのせるのが楽しいようで、毎年「次はどこに置こうかな?」と真剣に考えてくれます。
料理を“作業”として淡々とこなすのではなく、「一緒に作る工程もお祝いの一部」と思えると気持ちが軽くなり、こどもの日がもっと楽しみになりました。
柏餅の代わりに“食べやすい和スイーツ”
柏餅は伝統的で素敵なメニューですが、子どもによっては食感や風味が苦手なこともあります。我が家では、和スイーツの選択肢を少し広げて「食べやすくて喜んでもらえるもの」を選ぶようにしています。
たとえば、
・黒蜜きなこ団子
・抹茶プリン
・牛乳寒天のいちご添え
など、見た目がかわいく、甘さも控えめで食べやすいものが好評でした。
市販のものを利用しても十分満足感がありますし、皿に少しだけ飾り付けをするだけでイベント感が出ます。子どもがおやつを食べている姿を見ると、「お祝いってこういう小さな喜びの積み重ねだな」としみじみ感じることがあります。
特別だからといって無理をしすぎず、家にある材料や市販品をうまく使いながら“子どもが笑顔になる見た目”を意識すること。それが家庭で楽しむこどもの日の料理作りのコツだと思っています。
子どもと一緒に楽しむ遊びアイデア|外でも家でも盛り上がる
こどもの日は、外でも家でも楽しめる遊びをひとつ用意しておくと、天気に左右されず気持ちに余裕が生まれます。特に子どもは「今日は何をするの?」と当日をとても楽しみにしているので、無理のない範囲でワクワクできる体験をつくってあげることを意識しています。
外遊び・室内遊び・静かに楽しむ時間の3つが揃っていると、どんな状況でも自然と“こどもの日らしさ”が演出できます。
風車づくりと外遊び
5月の風は本当に気持ちがよくて、風車遊びにもぴったりの季節。家で紙の風車を作り、棒につけて持っていくだけで、散歩がちょっとしたイベントに変わります。
子どもは風を見たり感じたりする遊びが大好きで、風車が回るたびに嬉しそうに足を止めたり、逆に「もっと回れー!」と言いながら駆け出したり。そんな自然との触れ合いが記念に残る時間になります。
風車は100円ショップの材料で簡単に作れますし、色を選ぶだけで子どもは満足げ。作った風車を片手に公園の芝生を走る姿は、写真に撮ると季節感がたっぷりで、毎年の成長も残しやすいんです。
外遊びは、頑張って遠出する必要はなく、「いつもの公園でも、ちょっとした小物があるだけで特別な時間に変わる」ことを実感しています。
おうちで“こどもの日ゲーム大会”
雨の日や外出が難しい日には、室内でできる遊びがあると安心です。こどもの日は「ちょっとした工夫で盛り上がるゲーム」を用意しておくだけで、子どもは大喜び。準備が少なく、片付けも簡単なものがベストです。
たとえば、
・折り紙の鯉のぼりをクリップで留めて「釣りゲーム」に
・風船を使って「落とさないチャレンジ」をする
・新聞を丸めて「鯉のぼり的あてゲーム」にする
これらは短い時間でも盛り上がるうえに、人数が増えても全員で遊べるのが魅力です。
特に釣りゲームは、子どもの集中力も引き出せて、夢中で何度も挑戦してくれます。ゲームが終わったあと、折り紙の鯉のぼりを飾りに活用できるのも嬉しいポイントです。
成長を感じる“家族インタビュー”
こどもの日の夜は、我が家では毎年「家族インタビュー」の時間を作っています。
「この1年でできるようになったことは?」
「来年はどんなことに挑戦したい?」
など、子どもにひとつだけ質問するだけのシンプルな時間です。
子どもは意外としっかり答えてくれて、「そんなふうに思ってたんだ」と親の方が驚くことも。短い時間でも、その答えがとても愛おしく、成長を感じるきっかけになります。
録音したり、メモに残したりすると、翌年のこどもの日に聞き返して「あのときこんなこと言っていたね」と盛り上がり、家族だけの楽しみが増えます。
こうしたインタビューは、日常の中ではなかなか聞けない気持ちをそっと引き出す大切な時間。
こどもの日の夜を静かに締めくくる、小さなイベントとしておすすめです。
特別な遊びを用意しなくても、“親子で同じ方向を向いて楽しむ時間”があれば、それだけでこどもの日は十分に素敵な一日になる。
そのことを、毎年このインタビューの時間が教えてくれています。
写真・思い出の残し方|記録を残すと来年もっと楽しめる
こどもの日は、特別な準備をしなくても「記録の残し方」を少し工夫するだけで、ぐっと思い出深い1日になります。私は以前、完璧な写真を撮ろうと頑張りすぎて疲れてしまったことがありました。その経験から、今は「力を入れすぎない」「その日の空気も含めて残す」というスタンスに切り替えています。
写真は“作品”ではなく“家族の温度を残すもの”。そう思えるようになってから、記念日の撮影がずっと楽になりました。
気軽なフォト撮影で十分
スマホのカメラでも、こどもの日の雰囲気は十分に残せます。特別な機材はなくても、少し背景を整えるだけで写真の仕上がりが大きく変わります。たとえば、
・一面だけ壁を片付けて背景に使う
・ブルーや白の布を一枚垂らす
・鯉のぼりガーランドを後ろに配置する
この3つのどれかをするだけでも、写真に季節感が出て“イベントらしさ”がプラスされます。
また、自然光が入る時間帯に撮ると子どもの表情が柔らかく写ります。窓から横から光が入るようにすると、影がきれいに出て、ほどよい立体感になります。
「笑ってくれない」「じっとしてくれない」という時は、無理に指示をせず、遊んでいる姿を撮るのがおすすめ。何気ない瞬間の方があとで見返したときに温かい気持ちになれることが多いです。
“上手に撮る”より“今の姿をそのまま残す”を大事にすると、撮影がぐっと楽になります。
写真の整理はその日の夜に
撮った写真をそのままにしておくと、後からまとめるのが大変になってしまいます。私は、こどもの日の夜に“軽い整理”だけしておく習慣をつけました。
・スマホのアルバムに「こどもの日」のフォルダを作る
・お気に入りの10枚ほどだけ選ぶ
・その年の成長やエピソードを一言メモする
これだけ。細かい編集をしなくても、翌年に見返すと「この年はこんな表情だったな」「こんな遊びをしていたな」と一瞬で記憶が戻ってきます。
特に、メモとして残す「今年できるようになったこと」は、1年後のこどもの日を迎えたときに、比べて楽しめる大切なポイント。
「去年は風車を持つのも難しかったのに、今年は走り回ってる!」と、成長の変化をより深く味わうことができます。
写真の整理は“完了させる作業”ではなく、“未来の自分への小さな贈り物”。その感覚で気軽に続けると、毎年のこどもの日がより豊かに感じられます。
思い出は、豪華なセットより“家族の声や空気”が感じられるもののほうが、後になって大切さが増していく。
その実感があるからこそ、私は毎年この簡単な記録を続けています。
まとめ|今日ひとつだけ“やってみたいこと”を選んでみよう
こどもの日は、たくさんの準備をしなくても、ほんの少しの工夫で家の中がやさしいお祝いムードに変わります。飾り付けも、料理も、遊びも、写真も——すべてを完璧にしようとすると負担が大きくなってしまいますが、ひとつだけ取り入れるだけなら、驚くほど気持ちの余裕が生まれます。
子どもは、大きな演出よりも「家族が楽しそうにしている空気」に敏感です。鯉のぼりガーランドを一緒に作る時間や、こいのぼりサンドを頬張る瞬間、風車を持って笑いながら走る姿。どれも、親にとってはささやかな1コマでも、子どもにとっては“特別な記憶”として心に刻まれていきます。
だからこそ、今日のうちに——
「これなら無理なくできそう」「ちょっとやってみたい」
と感じるアイデアをひとつだけ選んでみてください。
その小さな選択が、当日の準備を軽くし、家族の心を近づけ、来年思い出したときにふっと温かくなる瞬間につながります。
そして、1年後のこどもの日には「去年はこんなことをしたね」と笑い合える、それだけで十分素敵なお祝いだと思います。
こどもの日が、あなたの家庭にとって、やさしくて豊かな1日になりますように。















