「ママ、なんで1年って12ヶ月なの?」
小学2年生の息子に突然聞かれ、私は一瞬フリーズしてしまいました。
「たしかに、どうして12ヶ月なんだろう…」
日々、予定を書き込んでいるカレンダー。
当たり前に使っているけど、その仕組みや歴史ってあまり考えたことがありませんでした。
今回は、1年が12ヶ月になった理由や、カレンダーがどうやってできたのかをわかりやすくまとめました。
子どもに聞かれても答えられるよう、私自身も一緒に学び直した内容です。
目次
そもそもカレンダーって何のためにあるの?

「カレンダーってなんで必要なんだろうね?」
朝ごはんのとき、ふと息子に聞かれたことを思い出して、夫にも同じことを聞いてみました。
すると、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいた夫が顔を上げて、
「え?予定書くためじゃないの?」と、ちょっとキョトンとした顔。
たしかに、今の私たちにとってカレンダーはスケジュール管理のイメージが強いですよね。
学校の行事予定、仕事の締め切り、家族の記念日…。
冷蔵庫やリビングの壁に貼って、毎日チェックしている家庭も多いと思います。
でも、カレンダーってもともと「予定を書くため」に作られたわけじゃないんです。
もともとは農業や生活の目安
カレンダーの始まりは、古代の人々が【農業の時期】を知るために作ったものだそうです。
たとえば、いつ種をまけばいいか、どの時期に収穫するか。
農作物は気候や季節に合わせないと育たないので、間違えると食べ物が手に入らなくなってしまいます。
雨季と乾季がはっきりしている地域では、雨が降る時期を知ることが生活や命に直結していました。
私もベランダ菜園でバジルやプチトマトを育てたことがありますが、種まきの時期が遅くなると全然育たなくて、「自然のリズムって大事なんだな」と感じたことがあります。
昔の人にとっては、そんなレベルじゃなく、生きるための必須知識だったんですよね。
月や太陽の動きがヒントに
「夜空の月がだんだん欠けていって、また丸くなるまでの日数」
これが約30日なので、【月の満ち欠け】が1ヶ月の目安になりました。
満月、三日月、新月…と形が変わる月は、夜空を見上げるだけで「今どの時期か」がわかる便利なカレンダー代わりだったんです。
そして、【太陽の動き】は1年の季節の移り変わりを表します。
日の出の位置や昼間の長さ、太陽が昇る角度などから、「あ、夏が近いな」「冬になってきたな」と感じ取っていたそうです。
私も毎年、夏至や冬至になると「もうこんな時期か」としみじみしますが、昔の人にとってはただの風物詩ではなく、農作業や暮らしを支える大切な指標だったんだなと改めて感じました。
1年が12ヶ月になった理由

「ママ、なんで1年って12ヶ月なの?」
息子に聞かれたこの疑問。
そのときは「昔からそう決まってるんだよ」と笑ってごまかしたけれど、実は私もちゃんと答えられなかったんです。
だから夜、子どもが寝たあとに調べてみたら…なんだかロマンを感じて、私までワクワクしてしまいました。
月の満ち欠けで1ヶ月
まず、月の満ち欠け(新月から次の新月まで)は約29.5日。
この周期を【1ヶ月】と決めたのが始まりなんだそうです。
昔の人は、今みたいに時計やカレンダーがなかったので、夜空を見上げて「今日は月が細いから○日目くらいかな」とか、「満月だから半月が過ぎたな」と確認していたそうです。
月の満ち欠けはだいたい30日で一周するので、自然とそれが“ひと月”という感覚になったんですね。
私も、子どもと一緒にお月見をするとき、「満月ってきれいだね」と言いながら、その後の細くなっていく月を見ると、「あぁ、もうすぐ1ヶ月経つんだな」と感じます。
日常の中に、自然とカレンダーの役割があったんだと思うと素敵ですよね。
12ヶ月でちょうど1年に
そして、1年(太陽が同じ位置に戻ってくるまで)は約365日。
29.5日×12ヶ月=354日なので、実際には10~11日ほど短い計算になりますが、当時は【12回の満ち欠けで1年が終わる】と考えられていました。
「じゃあ、そのズレはどうしてたの?」
息子にそう聞かれたら、「実は、ズレを調整するために“うるう月”を入れたりしてたんだよ」と答えようと思います。
例えば、中国の旧暦(太陰暦)では、数年に一度「うるう月」を入れて調整していたそうです。
このままだと季節がどんどんズレていってしまうので、暦と実際の季節感を合わせるために、追加の月を入れるという方法が取られていたんですね。
その後、太陽暦(たいようの暦)が主流になり、今のようにズレが少ないカレンダーが使われるようになりました。
カレンダーの歴史を簡単に振り返る

「カレンダーって、いつからあるの?」
息子にそう聞かれたとき、私は一瞬「うーん…」と詰まってしまいました。
日常で当たり前に使っているけれど、その歴史をちゃんと知っている大人って、意外と少ないかもしれません。
私自身も気になったので、夜寝る前に調べてみると…
今のカレンダーができるまでには、たくさんの試行錯誤と人間の知恵が積み重なっていることがわかりました。
古代エジプトの太陽暦
まず、紀元前3000年頃の古代エジプトでは、ナイル川の氾濫時期を知るために【太陽暦】が使われていたそうです。
ナイル川は毎年夏に氾濫して肥沃な土を運んでくれるので、農業にとってはとても重要な出来事。
その氾濫のタイミングを正確に知るために、エジプトの人々は【太陽の動き】をもとに1年を365日と決め、暦を作りました。
ローマ暦とユリウス暦
その後、古代ローマでは【ローマ暦】が使われていました。
でもこの暦は、季節と日付のズレが大きくなってしまうという問題があったそうです。
そこで紀元前46年、あの有名なユリウス・カエサルが【ユリウス暦】を導入しました。
ユリウス暦では、1年を365.25日と計算し、4年に1回うるう年を入れることでズレを調整。
「え、カエサルって暦も作ったの?」と夫に話すと、
「軍人で政治家で暦まで…やること多すぎやろ」と笑っていました。
このユリウス暦のおかげで、暦と季節のズレがだいぶ解消されたそうです。
現在のグレゴリオ暦
しかし、ユリウス暦でも少しずつ誤差が出てきて、長い年月の間にまたズレが発生。
そこで1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世が【グレゴリオ暦】を制定しました。
このグレゴリオ暦は、ユリウス暦よりもさらに精密に調整されていて、現在も私たちが使っている暦です。
「へぇ~知らなかった!」と、これを息子に話したら、
「ローマ帝国すごいね!カエサルってかっこいい!」と目を輝かせていました(笑)。
ちなみに、日本では明治5年(1872年)にグレゴリオ暦を正式に採用しています。
それまでは旧暦(太陰太陽暦)が使われていたんですよ。
昔の人たちが、農業や生活を守るために夜空を見上げ、季節と暦を合わせるために工夫してきた歴史を知ると、
普段何気なく見ているカレンダーも、少し特別なものに感じますよね。
曜日の仕組みと名前の由来

カレンダーには欠かせない曜日。
でも、改めて「どうして曜日ってあるの?」と聞かれると、ちょっと説明に困りますよね。
実際、私も息子に「月曜日って“月”なの?じゃあ火曜日は“火”?なんで?」と聞かれて、
「えーっと…そういえばなんでだろうね…」と慌ててしまいました。
今回は、そんな曜日の仕組みや名前の由来についても調べてみました。
曜日は7つの天体から
曜日には、日・月・火・水・木・金・土と7つありますよね。
この順番は、古代バビロニアで決められたといわれています。
当時、人々が肉眼で確認できた【7つの天体】があり、それが
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太陽(Sun)
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月(Moon)
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火星(Mars)
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水星(Mercury)
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木星(Jupiter)
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金星(Venus)
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土星(Saturn)
の7つ。
古代バビロニアでは、この7つの天体が特別な力を持っていると考えられ、曜日に当てはめられました。
一日の時間割にもこれらの天体を割り振り、占星術や時間の考え方にも影響を与えたそうです。
そして、この考え方はギリシャやローマを経て、中国に伝わり、さらに日本へと伝わりました。
日本では、漢字を当てはめて今の【日・月・火・水・木・金・土】という呼び方が定着したそうです。
週の概念は宗教から
そしてもう一つ、「なんで1週間が7日なの?」という疑問もありますよね。
これは、旧約聖書の天地創造の話が由来だと言われています。
神様が6日間で世界を作り、7日目に休んだというストーリーです。
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1日目:光を作る
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2日目:空を作る
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3日目:陸と植物を作る
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4日目:太陽と月と星を作る
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5日目:魚と鳥を作る
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6日目:動物と人間を作る
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7日目:休む
この7日間の流れが、1週間=7日という考え方につながったとされています。
私たちが当たり前に「今日は何曜日」と言っているこの仕組みも、
よくよく考えると、天体の動きや宗教の教えなど、昔の人たちの知恵や文化がギュッと詰まっているんだなと感じました。
息子にこの話をしたら、
「じゃあ今日は“木星の日”なんだね!」と嬉しそうにしていて、
それを聞いた私もなんだか楽しくなりました。
カレンダーがなかったらどうなる?

「もしカレンダーがなかったらどうなると思う?」
夕飯後、家族でまったりしているときに、ふとこんな質問を投げかけてみました。
息子はテレビを見ながらも「えっ?」と振り向き、夫も箸を止めて考え込んでいました。
「えーと…学校の休みがわからん!」と息子。
たしかに、春休みや夏休み、冬休みがいつからいつまでか分からなかったら、宿題も計画できませんよね。
「給料日もわからん!」と夫が真剣に言って、思わず笑ってしまいました。
「それは困るねー。お小遣い日もなくなるかもよ?」と私が言うと、息子も「それはイヤだ!」と大騒ぎ。
季節感もズレる
カレンダーがあるからこそ、「もうすぐ春だな」「今日は夏至か」など、
季節の移り変わりを感じることができます。
もしカレンダーがなかったら、
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お正月やお盆などの行事がいつか分からない
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稲刈りや種まきの時期もズレてしまう
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子どもたちの入学式や卒業式もバラバラ
といったように、今のような規則正しい暮らしはできないでしょう。
私もよく、年末になるとカレンダーをめくりながら
「今年もあっという間だったね」と家族と話しますが、
そうやって日付や月を意識することで、時間の流れや一年の重みを感じているんだなと思いました。
息子に「カレンダーって大事なんだね」と言われて、
「ほんとだね。じゃあ明日からもちゃんと予定書こうね」と返した夜でした。
まとめ|子どもと一緒にカレンダーの意味を感じよう
今回、息子の「なんで12ヶ月なの?」という素朴な疑問から、私自身もカレンダーの歴史を学び直しました。
当たり前に使っているカレンダーだけど、
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月の満ち欠け
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太陽の動き
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古代からの知恵
こうした自然と人の知恵が詰まっていると知ると、なんだか愛おしく感じます。
もしお子さんに同じ質問をされたら、ぜひ一緒に調べてみてください。
「今日は何の日?」だけじゃなく、「どうしてこうなってるのかな?」と考えることで、カレンダーがもっと身近で大切な存在になると思います。