「お風呂の残り湯って、そのまま流すのはなんだかもったいない…」そんなふうに感じたこと、ありませんか?私も以前は毎日当たり前のように流していましたが、ふと「このお湯、何かに使えないかな?」と思ったのがきっかけでした。はじめは少し面倒かなと思いつつ試してみたところ、意外と簡単で、洗濯や掃除に大活躍。水道代の節約にもなって、今では家事の名脇役になっています。
今回は、そんなわが家の再利用アイデアと実際に使ってみてわかったメリット・注意点を、体験談を交えてご紹介します。
目次
お風呂の残り湯、わが家の活用きっかけ

ある日ふと「これ、使えないかな?」と思って
わが家では、子どもが小さいころから毎日一緒にお風呂に入るのが日課でした。湯船にたっぷりお湯を張って、アヒルのおもちゃを浮かべたり、数字を数えながらバシャバシャ遊んだり――あたたかくてにぎやかな時間。でも、そのあとの湯船に残ったお湯を見ながら、ふと「これ、全部流すって、ちょっともったいないかも…」と感じるようになったんです。
それを夫に話してみると、「洗濯に使えるんじゃない?ポンプついてたよね」とあっさり返答。
「たしかに…やってみようかな」と思い立ち、翌日からさっそく実践してみました。
意外と簡単!洗濯での再利用
最初はポンプの取り扱いが面倒そうに思えて、ちょっと腰が重かったのですが、やってみると意外にも簡単。洗濯機にポンプホースをつないでスイッチを押すだけ。慣れれば2〜3分の作業で、1回分の洗濯水をまかなえるんです。
「これだけで節水になるなら、続けてみようかな」
そう思ったのが、わが家の“残り湯活用”生活の始まりでした。
残り湯の活用法いろいろ|わが家の実践例

1. 洗濯に使う(水温が残っているうちに)
やっぱりいちばん出番が多いのが洗濯です。わが家では、お風呂の残り湯を洗濯の“洗い”工程にのみ使用しています。すすぎは水道水。こうすることで、雑菌やにおいの心配を減らせると知り、安心して使えるようになりました。
ポイントは、できるだけ時間を空けずに使うこと。お湯がぬるいうちに使うと汚れ落ちも良いし、雑菌の繁殖も防げます。
洗濯物の量が多い日は、洗濯機の2回目にも残り湯を使うこともあります。バスタブにまだお湯が残っていると、「もう1回分、いけるかも!」と、ちょっと得した気分になります。
2. 庭やベランダの植物の水やりに
もうひとつ、意外と活躍しているのが植物の水やりです。バケツに残り湯をくんで、ベランダに出て植木鉢にあげるのが日課になりました。
ただし、ここは注意が必要。入浴剤やバスソルトを使った日は避けることが大前提。香料や塩分が含まれていると、植物にとっては刺激になってしまうことがあるからです。
お風呂の残り湯も、こうして活用することで生活に少しやさしさが加わったように感じます。
3. トイレ掃除・床拭きに
掃除にも、残り湯はとても便利。ぬるま湯って、意外と汚れを浮かせる力が強いんです。
トイレ掃除では、トイレブラシをお風呂場に持っていき、残り湯でざっと洗い流してから使うようにしています。冷たい水道水でジャブジャブするよりも断然ラク。しかも、手が冷たくならないので冬場は特にありがたいです。
床掃除では、バケツにくんだ残り湯を使って雑巾を湿らせたり、フローリングワイパーのシートを軽く湿らせるのにも活用。特に皮脂汚れや食べこぼしの跡がついた床には、ほんのり温かい水のほうが落ちやすいなと感じます。
実際に感じたメリットと効果

水道代の節約効果
正直なところ、最初は「お風呂の残り湯を使っても、そんなに変わらないんじゃ…?」と疑っていました。でも、水道料金の明細を見てびっくり。たった数週間でも、前月に比べて数百円、月によっては千円以上節約できていたんです。
特にわが家は、洗濯は基本“毎日”スタイル。子どもがいると、何かと洗濯物が多いんですよね。タオル、洋服、保育園グッズ、シーツ類…。
だからこそ、1日1回分の洗濯水を節約できるというのは、思っていた以上にインパクトがありました。
さらにうれしいのは、節水=環境にもやさしいということ。子どもに「水って大切なんだよ」と話すときにも、実体験をもとに伝えられるようになったのは、大きな副産物でした。
家事の段取りがスムーズに
もうひとつ感じたのが、家事の流れが整って気持ちがラクになったこと。
お風呂→洗濯→部屋干しというルーティンを夜のうちに組み込むようにしただけで、朝のバタバタが激減しました。
以前は、朝に洗濯して干して…とやっていたのですが、保育園の準備や朝ごはん、自分の身支度でいつも時間がギリギリに。子どもがぐずる日なんて、もう目が回るようでした。
でも、夜のうちに洗濯を終えて干しておくようになってからは、朝に“やること”がひとつ減るだけで心の余裕が全然違うんです。
洗濯って、ただの家事じゃなくて、1日のスタートを左右するリズムの一部なんだなと実感するようになりました。
残り湯を使うときの注意点

雑菌の繁殖に注意
お風呂の残り湯は、見た目がきれいでも時間が経つと雑菌が増えやすいというデメリットがあります。特に夏場は温度も高く、雑菌の繁殖が早く進むので要注意。
基本はその日のうちに使い切るのが鉄則です。
わが家では、お風呂から上がったあとすぐに洗濯機を回す“夜洗いスタイル”を習慣にしていますが、どうしても翌朝に持ち越したいときもあります。
そんなときは、湯船にふたをしっかり閉めておく、もしくはラップを湯面にかぶせて空気との接触を減らすなど、ちょっとした工夫で雑菌の増殖を抑えるようにしています。
入浴剤・バスソルト入りは用途を選ぶ
リラックスタイムに欠かせない入浴剤。でも実は、その成分が残り湯の活用には向かない場合もあるんです。
特に洗濯で使う場合、以下の点に注意が必要です。
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香りが強いもの → 衣類ににおいが残ることも
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着色タイプ → 洗濯機のパーツに色が移るおそれ
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バスソルトや炭酸系 → 洗濯槽を痛める可能性あり
私は、「今日は洗濯に使いたい日」「今日は自分の癒し優先の日」と、使うお風呂の日の目的を意識して、入浴剤を選ぶようになりました。
家族の体調が悪いときは避ける
これは、見落としがちだけどとても大切なポイントです。
風邪や胃腸炎など、感染症の疑いがある家族が入浴したあとのお湯は、雑菌が多く含まれている可能性があります。
たとえ見た目はきれいでも、残り湯を再利用することで家族内感染のリスクが広がるおそれも。
体調がすぐれないときや、インフルエンザなどが流行っている時期は、潔くお湯を捨てる選択をすることも大切だと感じています。
このように、ちょっとした工夫や判断で、残り湯は安全に活用できます。
「無理せず、できる範囲で」が、長く続けるコツかもしれません。
家族で協力できる残り湯活用の工夫
残り湯の再利用って、慣れてしまえばそれほど手間ではないんですが、それでも「ママだけが頑張るスタイル」だと正直しんどいんですよね。
「いいことしてるはずなのに疲れる…」って感じてしまったら、せっかくの節約・エコ習慣も長続きしません。
だから、わが家では“できる人が、できるときに、ちょっとだけ協力する”というスタンスを意識しています。
たとえば――
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小学生の娘が、バケツでベランダの植物に水やりを担当。
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夫は、お風呂上がりに洗濯機用のポンプをつなぐ作業を担当。
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私は、洗濯を回しながら床掃除や片づけを進める…という感じ。
ほんの少しずつ分担するだけでも、「わたしひとりが頑張ってる感」から解放されて、気持ちがぐっとラクになります。
子どもも「このお水、お風呂のだよ!」とちょっと得意げに話すようになり、自然と“水を大切にする意識”が育っていくのを感じています。
まとめ|“もったいない”を“ちょっとお得”に変えてみよう
お風呂の残り湯って、「衛生面が気になる」「使い道が思いつかない」「めんどうそう」…と、つい敬遠されがちですよね。
私もそうでした。でも、いざ始めてみると、そのハードルは思ったよりずっと低くて、むしろ暮らしの中に“しっくり”なじんでくれる存在でした。
洗濯に使えば水道代がちょっと節約できるし、掃除に使えばぬるま湯で汚れがよく落ちる。
植物の水やりにも役立つし、家族とのちょっとしたコミュニケーションのきっかけにもなる。
つまり、「ただ流して終わり」にしていたものが、暮らしに小さな“お得”と“心地よさ”をもたらしてくれるんです。
大げさなことをしなくても大丈夫。
まずは今日のお風呂あがり、「このお湯、何かに使えないかな?」とちょっと考えてみるだけで、一歩踏み出せます。
“もったいない”と思っていたものが、明日からは“ちょっと得した気分”になるかもしれませんよ。